#名刺代わりの小説10選
◯ジェイムズ・ジョイス「ユリシーズ」/
◯ガルシア・マルケス「百年の孤独」/
◯安部公房「砂の女」/
◯石牟礼道子「苦海浄土」/
◯エミール・アジャール「これからの一生」/
◯マルセル・プルースト「失われた時を求めて」/
◯フランツ・カフカ「城」/
◯ヴァージニア・ウルフ「ダロウェイ夫人」/
◯ウンベルト・エーコ「薔薇の名前」/
◯イヴォ・アンドリッチ「ドリナの橋」/
#短編を10作品選んで史上最高の短編集を作れ
◯目取真俊:「群蝶の木」
◯島崎藤村:「ある女の生涯」
◯深沢七郎:「楢山節考」
◯黒島伝治:「橇」
◯フロベール:「純な心」
◯ナボコフ:「ロシアに届かなかった手紙」
◯ カテリーナ・モートリチ:「天空の神秘の彼方に」
◯ チェーホフ:「六号室」
◯カフカ:「流刑地にて」
◯ゴーゴリ:「外套」
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冒頭、聞く者を眠りに誘うかのような、ものうい男の声のナレーションが流れる。 《静かな部屋で足音は厚い絨毯に吸い取られ― 歩く当人でさえも何も聞こえない まるで耳自体が・・・ 廊下をずっと歩いていけば― 古い時代の建物の広間や廻廊をよぎる バロック風の巨大なホテルの廊下は果てしなく続く 無人で静かで冷たい装飾が過剰で化粧漆喰や― くり型の鏡板 大理石 黒ガラス 黒っぽい絵 円柱 縁取り彫刻のある一連の扉 一連の回廊 交差する廊下 廊下は無人の広間に通じる 広間は古い時代の装飾過多 →
→ 静かな部屋で足音は厚い絨毯に吸い取られ・・・》 (アラン・レネ『去年マリエンバードで』。脚本:アラン・ロブ=グリエ。字幕翻訳:細川晋) 男は女を抱きよせようとするが、女は逃れ、男はつぶやく。 《常に壁 常に廊下 常に扉 反対側にも壁が あなたにたどり着くまでに 通り抜ける必要がある》(同上) この映画にパサージュが描かれているというわけではありませんが…/ 多かれ少なかれ、パサージュ建造者達の夢は潰え去った。 だが、今もなお、パサージュとは、もうひとつの夢への入り口なのかも知れない。
多かれ少なかれ、パサージュ建造者達の夢は潰え去った。 だが、今もなお、パサージュとは、もうひとつの夢への入り口なのかも知れない。
このパサージュを通って、バルザック『幻滅』へ、フローベール『感情教育』へ、ゾラ『ナナ』、セリーヌ『なしくずしの死』へと抜けてみたい。 巻末のQRコードから訪れる特設サイトで、夢の続きを見るのも楽しい。