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2024年5月の読書メーターまとめ

disnoX
読んだ本
95
読んだページ
26585ページ
感想・レビュー
20
ナイス
134ナイス

2024年5月に読んだ本
95

2024年5月のお気に入り登録
2

  • ノア
  • Jey.P.

2024年5月のお気に入られ登録
1

  • ノア

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

disnoX
◎。これぞ読書体験…と言いたくなるような、主人公の暗澹たる心理へのトリップを味わえる作品でした。女である限り、決して男には勝てない…。その中で戦い、しかし自分が女であることを男たちに深く刻み込まれる主人公。彼女が最後に知る、男たちのその胸の内…。どんなに焦がれてもたどり着けない無念や、それだけはやめてくれと読んでるこっちが目を反らしたくなるような展開をぼかさず描いてあり、真に迫る内容だったと感じます。
が「ナイス!」と言っています。

2024年5月の感想・レビュー一覧
20

disnoX
ネタバレ〇。この終わり方は予想できなかった…。エンタメ的な位置づけの主人公と、それを取り巻く人物配置が面白くて、人物それぞれがどのように主人公に影響を与え、そして主人公は最後にはどこにたどり着くのか…。そんなことを期待しながら読んでいたので、思いがけない着陸に驚きました。結局あの人、何だったの!?ってキャラが多い…。巻末の対談など読む限り、著者は計算づくで小説を書くタイプではなさそうですが、ならあの物語を面白くしそうな人物配置は、全て本能というか、感覚でやっているのかと驚きました。
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disnoX
◯。難しい…。タイトルに入門とあり、前書きにも難しい話はしないと書いてありますが、それでも難しいです。このレベルの学問をちょろっと読んで理解しようというのは無理で、これ以上簡単にはできないのだと思います。きちんと理解したいならノートとペンを用意しての精読スタイルが良いのかなと感じました。ついていけさえすれば、面白い思考実験の連続で楽しめると思います。時分は途中から分からなくなりました。
disnoX
◎。横たわる喪失とその象徴のような震災…その中にあって自分なりに尽くして、でも零れ落ちるばかり…そんな暗澹たる心境の表現が光る小説だったように思います。平然と暴力が罷り通る世界で生きてきた主人公が、次々に得たものを失っていく様は、何だかハードボイルド作品のような哀愁を感じました。それでも最後に残るのは、タイトルにもある家族で、これにはほのかに感動もしますが、震災をモチーフに使っているため、安易に良い話と言い切るのも難しい…。ただ主人公の生きる縁として家族があることは、よく感じられました。
が「ナイス!」と言っています。
disnoX
実際に使ってみないことには効果のほどはわかりませんが、単に物語の構造を読み取りたいだけの読者にも役立つ本だと感じました。物語の分析などをする際、本書にある30の質問は分析の型として使えそうだと感じます。もちろん創作の勉強にも役立ちそうで、特にプロップの31の機能など解説されているため、語り継がれる物語構造をざっと知るのに良いと思います。 ただ例示される作品のチョイスは微妙なところも多々。
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disnoX
△。労働と読書史に関しては、ざっくりと…という印象です。当時の労働環境と働く人の精神をベストセラーなどから読み解きますが、数冊の本から人々の考えをどこまで推察できるかは考えたいポイントで、もう少し複雑な何かがありそうだと感じました。翻って現代では、読書は文脈だの過去だののノイズが多いから好まれない…という話になりますが、一方で動画やゲーム、SNSなど現代の娯楽には、そのようなノイズは存在しないんだろうか…と感じます。特にSNSってノイズだらけじゃない…?
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disnoX
ネタバレ〇。前半はどこに焦点が当たっているかが分かりづらく、ちょっと難しいかなと思ったんですが、後半…遊園地に向かう辺りから、なんだか文章がいきいきしてくるように感じられました。こんな家族からは離れればいいという一般論に対して、それが分かっていてもできない主人公の複雑な内側を豊かに描いてくれてるな〜と思いつつ、父親はさらに踏み込んで描いて欲しかったなとも。今のままだと、どうしても見ていて不快感を覚えてしまうので、その内側にあるであろう葛藤を見たかった…と感じました。
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disnoX
◯。ストレートな小説だなというのが第一印象で、言葉でもって作品世界の時間や空間、人物の内面などを押し広げていく様は、さすが芥川賞作品だなと言いたくなる巧みさだったと思います。 どこにも繋がらないかもしれない今を保存することの意義を素朴に伝えるのも、何も残さずに死ぬことの虚しさをたまに感じる自分にとっては思うところがありました。 ただ何か印象的なエピソードで示されるわけではないですし、馬やクイズなどの欠片は豊かな想像力とも言えるでしょうが、やや突飛で、解説や説明ありきにも思えたかな
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disnoX
△。む、難しい…。前半は興味深く読んでいましたが、徐々に「本当の私とは何か」や「私は何によって形作られるか」みたいな問いに、哲学者の思想なども引用しながらアプローチしていきます…が、細かい用語の説明が結構省略されがちで、自分には理解が難しかったです。その後は芸術家の自己表現から「私」をどのように表すか、表現するかなどの話もありますが、これにはやや著者の解釈が強めというか、大きい話に繋げすぎている印象を受けました。 新書だからと気軽に手に取るよりは、腰を据えて読む本だと感じました。
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disnoX
△。む、難しい…。近年の芥川賞作品の中では、もっとも「#難解」がつきそうな一冊でした。そもそもの表現が婉曲すぎて伝わりやすさを大きく欠いており、またドイツの街という異国の地を読者にイメージさせる描写も不足…というか、手が込みすぎていて伝わらなくなっていると感じます。そのうえ天体関連のワード、マジックリアリズム的な要素も加わってくるため一層難しい。とはいえ、書き切った情熱は凄い…と感じました。
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disnoX
〇。物語論をアカデミックにやりたい人は、まずこれを…と言えるほど読みやすい一冊。とはいえバルト、ジュネットなどを取り扱うので、片手間に読めるほど簡単でもありません。前半はそのようなガチガチの物語論、後半はすこしフワッとしてきて読みやすくなりますが、前半ほどの筋道だった展開でもなくなります。
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disnoX
◎。人のパーソナリティにはグラデーションがある…これを知るだけでも、ネット上の終わらないケンカとか、一方的な決めつけとかがずいぶん減るんじゃないかなーと思いました。普通の人とは違う反応、考え方や行動をする人と対面しても、あぁこれがこの人のパーソナリティなんだな…って、そう考え直すことができるような気がします。
disnoX
ネタバレ〇。親が離婚した子供は、かわいそう、不幸。そんな一般的なエンタメなら愛憎のドロドロになりそうな状況設定の主人公が、現在を軽やかに歩く…いやもちろん山も谷もありますが、それでも驚くほどネガティブにならず生きる姿が印象的でした。では、彼女とその親たちの過去に何があったのか…時系列を行き来するタイプの小説で、これによる読者の興味の引き方も計算されているのかな~と感じました。道中の意外性に反して、ラストはちょっと普通かな?とも思ったけど、むしろその普通にたどり着くことが意外なのかな~。
が「ナイス!」と言っています。
disnoX
◎。これぞ読書体験…と言いたくなるような、主人公の暗澹たる心理へのトリップを味わえる作品でした。女である限り、決して男には勝てない…。その中で戦い、しかし自分が女であることを男たちに深く刻み込まれる主人公。彼女が最後に知る、男たちのその胸の内…。どんなに焦がれてもたどり着けない無念や、それだけはやめてくれと読んでるこっちが目を反らしたくなるような展開をぼかさず描いてあり、真に迫る内容だったと感じます。
が「ナイス!」と言っています。
disnoX
ネタバレ〇。面白かったです。事の起こりとクライマックス付近を行き来するようにして描かれる作品で、面白いのは、事の起こり→クライマックスまでの空白が描写によって埋められていくほど、主人公に感情移入させられ、クライマックス側の展開を読むのが苦しくなることでした。どう考えても主人公が犯人のわけがない…と思う方へ読者を誘導しつつ、しかし物語は主人公を犯人だとして進みます。本当に主人公がやったのか…すべてが明らかになる結末は、一気に読まずにはいられませんでした。
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disnoX
〇。一番面白いと思ったのは同書内の短編『もうすぐ結婚する女』でした。 日常の中で見慣れたものを瑞々しい感覚で切り取って、その新鮮さを再び取り戻させるような描写がかなり効いています。そういう視点を持った人物の内面を十分書いて読者を同調させた後、その人物に対して読者がイメージで補完してるであろう部分を突然裏切り、読後感を奇妙な方向へ持っていくのは、作品をいっそう印象的にしていると思います。これは今村夏子の『むらさきのスカートの女』に近いものを感じました。
が「ナイス!」と言っています。
disnoX
△。表現が淡泊で、狙ってやっているのかもしれませんが、上手くありません。物語も意外性のある部分まで含めてテンプレートの範疇の印象で、直木賞候補としては物足りない一冊でした。とはいえ、史実を土台にしているなら仕方ない部分もありますが…どうなんでしょう?
が「ナイス!」と言っています。
disnoX
◎。コンビニ人間に並ぶ、読みやすく、エンタメ的な面白さも入った万人受けしそうな芥川賞作品だと思います。はじめ、読者が同調するように書かれた主人公が、徐々にその姿を見せ、最後には一人の人物として読者の前にはっきりと立ち現れます。驚きとナゾを残す読後感、イメージによる補完を奇妙に裏切る読書体験など、なんか上手いこと言えませんが、忘れられない小説です。
が「ナイス!」と言っています。
disnoX
〇。かなりライトな読み味で、表現の上手さなどは見られませんが、ここまでエンタメに徹しきれるのはむしろ凄いことなのかな…と感じました。ただ本当にライトなエンタメ直球なので、深い読書体験よりは、気軽に物語を楽しむ一冊だと思います。
が「ナイス!」と言っています。
disnoX
△。脚本術の本としては有名すぎる一冊ですが、全体的に著者の経験から来るノウハウが中心で、意外と論理で固めてある本ではないと感じます。筋道だった脚本論と言うよりは、著者が信じていることを繰り返し伝えてくるような内容。とはいえ内容は納得のいく部分が多くて、映画はもちろん、あらゆる物語の構造を勉強したい方などにも、まずこれを…と言える一冊だと思います。
disnoX
△。母性云々の前に悪役の薄っぺらさが気になりました。絵にかいたようなイジワル姑が出てきて、これがリアリティを薄れさせていると感じます。母と娘の複雑な感情は真に迫ろうとしているだけに、もったいないと感じました。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2021/05/16(1134日経過)
記録初日
2021/05/16(1134日経過)
読んだ本
151冊(1日平均0.13冊)
読んだページ
40327ページ(1日平均35ページ)
感想・レビュー
36件(投稿率23.8%)
本棚
2棚
性別
血液型
A型
現住所
千葉県
外部サイト
自己紹介

賞を取った本や他の人がオススメしている本を読むことが多いです。よろしくお願いします。

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