読書メーター KADOKAWA Group

2023年5月の読書メーターまとめ

よっち
読んだ本
129
読んだページ
39811ページ
感想・レビュー
129
ナイス
5574ナイス

2023年5月に読んだ本
129

2023年5月のお気に入り登録
1

  • bulbul

2023年5月のお気に入られ登録
6

  • yuu217
  • 番茶
  • タナトス
  • livre_film2020
  • 水無月十六(ニール・フィレル)
  • Misa

2023年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

よっち
十年前、洋食屋を営んでいた父親が通り魔に殺されて以来、一緒に不遇をかこつ日々を送っていた妹の妃奈が遺体で発見されて、運命の輪は再び回りだすミステリ。母親も失踪して別の親戚に引き取られていた妹。惨殺された彼女の潔白を信じて、その疑いを晴らすべく行動を開始する姉の美桜。そんな彼女たちの過去を探り、様々な思惑を秘めて美桜と出会う人たち。誰を何を信じるべきなのか、状況が二転三転する中で思わぬ事実も明らかになっていって、どいつもこいつも…と正直思ってしまうぶっ飛んだ展開でしたけど、その結末もまたなかなか衝撃でした。
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2023年5月にナイスが最も多かったつぶやき

よっち

2023年4月の読書メーター 読んだ本の数:119冊 読んだページ数:37218ページ ナイス数:5406ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/385946/summary/monthly/2023/4

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2023年5月の感想・レビュー一覧
129

よっち
日本とアメリカで遠距離ながら交流を続け、さらに仲を深める優等生な朝比奈亜梨沙と世間的には不良な誠也。一方、誠也の後輩・結衣の複雑な想いが描かれてゆく第二弾。遠距離でも連絡を取り合い、積み重ねてゆく想いを実感しながらも、ふと不安を感じてしまう亜梨沙。掘り下げられる結衣と誠也の出会いから今に至るまでの過去、そして大好きな先輩が幸せに向かう姿を喜びながら、彼の幸せと自らの想いの板挟みに悩む結衣。向き合うのは簡単ではなかったと思いますが、自身の中で決着は付けられたのかな…だからこそ絶望的な間の悪さが辛かったです。
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よっち
ふとしたきっかけから毎日ご飯を作りに来てくれるようになった亜弥との日常。深月が彼女を意識始める中で二人きりでクリスマスを過ごすことになる第二弾。知らない先輩にリスマスに一緒に過ごそうと言い寄られていた亜弥に遭遇した深月。二人きりのクリスマスなのに相変わらずの距離感。そして初詣に一緒に行ったり、喫茶店デートしたり、素直になりきれないバレンタインだったり。お互い一緒にいるのが心地良いし、かけがえのない存在になりつつあるとは思うんですけどね。意識はしていても拗らせているもどかしい二人のこれからが気になりますね。
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よっち
生まれた時から全身を毒に侵され、実の父や妹からも迫害されて育った呪い子の少年カイム。拳聖と呼ばれた父譲りの武の才能も開花させると家族に引導を渡し、故郷を捨て自由に生きることを決めるファンタジー。命がけで毒の女王と相対してその凶悪な能力を継承し、多様の毒を操る毒の王へと覚醒したカイム。彼が虐げられるようになった経緯を思えば、父親のあまりのクズっぷりに驚きましたが、過去と決別して新たな家族を得るために旅立った道中で助けた訳ありな美少女主従や、彼を甘やかす専属メイド・ティーたちに慕われる彼のこれからに期待です。
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よっち
安らぎの天使と呼ばれる愛され美少女・里見千佳。お菓子作りガチ勢の市瀬颯真は、お菓子の差し入れをきっかけに、千佳に放課後試食係をお願いする青春ラブコメ。的確なコメントを残してくれる千佳と、色んなことをやってみたい彼女を見守る役を引き受けることで協力関係を結んだ颯真。両親も親友や周囲が皆過保護ゆえに普段は受け身の千佳が、颯真にだけはドSな笑顔を見せてからかってくるギャップがなかなか良かったですね。テンポの良い展開で彼との出会いをきっかけに自立しようと頑張る千佳と見守る颯真の今後をまた読んでみたいと思いました。
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よっち
オーディションの結果、個人アニメクリエイター南エレナの次回作に出演することになったソラたち。その収録のため、夏休みにみんなで一緒に東京へと向かう第二弾。それぞれの想いを胸に秘めながら、それぞれの行きたいところへ東京観光をしたり、合宿のような共同生活をしたりと、奏太とともにかけがえのない夏のひとときを過ごすソラたち。足りないものを痛感するからこその急展開でしたけど、支えてもらいながら一緒に乗り越える二人がいいですね。奏太の新たな試行錯誤の行方も気になるところですが、声優になると決意した彼女たちの今後に期待。
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よっち
本は電子書籍が当たり前になって、紙の本が高価で入手困難になった世界。紙の本を蔵書するサエズリ図書館と特別探索司書ワルツさん、図書館を訪れた人たちと本を巡る物語。本と無縁の生活を送っていた会社員、娘との距離を感じる図書館常連の小学校教師、本を愛した祖父との思い出に縛られる青年たち。この世界は戦争でいろいろなものが失われていますが、それでも変わらず本に対する想いと信念を持っているワルツさんだからこそ、本や図書館を守っていけるのだと思いますし、こういう人と知り合えたらみんなきっと本を好きになることができますね。
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よっち
テレビ番組制作会社で働く浅生霧歌が、深夜の料理番組『マヨナカキッチン』アシスタントプロデューサーとして、誰かの心に残る番組を作りたいと仕事に奔走する仕事×料理ストーリー。妹の結婚話に自分も結婚したいな…と感じつつ、ライフプランなんて考える暇もない忙しさの中、なかなか打ち解けてくれない自分が推した出演者、ロケでの連絡ミスに、失敗からの深夜におよぶ編集作業。トラブル続きの番組制作の現場で、得意の美味しそうな時短料理で背中を推してくれる浅生の存在がいい感じに効いていますね。思わぬ急展開もあってこれは続刊に期待。
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よっち
歴史ある陰陽師の一族に生まれながら、両親の事故死で叔父一家に家を乗っ取られた滝沢瑠璃。滝沢家にやってきた呪術医なのに付喪神が視えない青年・土志田泉と出会う明治陰陽ファンタジー。金銭と引き替えのようなお見合いも亡き父の式神・匂仁のせいで失敗続きという状況で、呪術医なのにあやかしを視る能力がない泉の秘密を守る代わりに、押し掛け使用人となった瑠璃。視る以外は有能な泉は面倒くさがりながらもお人好しで、巫女の能力を狙われる瑠璃を守ってくれる彼に恩返しをしたい構図がこれからどう変わるのか。意識の変化含めて続刊に期待。
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よっち
円安、物価高、低賃金など、日本で働く上で不安ばかりが募る要素。その日本経済の未来について自分の頭で考えるために必要なデータを集め理解しやすく115の図版にまとめた一冊。労働問題を専門とする弁護士が自分の生活をとりまく日本経済の現在地を把握するために、データを用いて解説してゆく構成で、日本の賃金の世界との比較、過去10年の経済政策の成果、国の借金の仕組みやこれが増えていくとどうなるのか、貧富と税の関係、日本人らしく働くために、日本と世界の未来予想図など、豊富なデータを用いて解説していて分かりやすかったです。
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よっち
地名や伝承から過去にあった事件や起こりうる災害を推測する災害伝承研究の第一人者・桜咲竜司。出張で京都を訪れた彼は、不動産鑑定士の姉・椎名からの依頼で、奇妙な土地の調査をする第二弾。行方不明者が帰ってくる天狗の神隠しと神戻しの伝承が残る産婦人科医院、過疎化したニュータウンに残された天満宮とソーラーパネル事業、そして防災都市としての京都の謎。今回は舞台を京都に移して、山城国の畠山氏や菅原道真、豊臣秀吉たちのエピソードも絡めながらの災害伝承考察は、いろいろと発想の転換もあったりしてなかなか興味深く読めましたね。
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よっち
碧波市の美術館に勤める学芸員の貴山史絵。キャリアや今後の人生に悩む彼女が、80歳の女性画家ヨシダカヲルの展覧会を担当することになり、彼女の人生や生き方に触れてゆく物語。調べてゆく過程で判明する、一線を退いたあと山奥のアトリエで絵を書き続けたヨシダの空白の10年間。一体そこで何があったのか。東京で働く恋人との将来や自身の体調、職場の人間関係、学芸員のキャリアに悩み、岐路に立たされていると感じた史絵が理不尽に憤るのも仕方ない状況でしたけど、向き合ってしっかり話し合うのは大事なんですね。言わなければ伝わらない。
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よっち
引きこもり気味の状況から脱却し、古い洋館の家事手伝いのアルバイトを始めた元書店員の若宮一香。幼馴染の探偵・新城とともに客の望む「香り」を作る調香師の小川朔のもとで働き始める物語。人並み外れた嗅覚を持ち、匂いに強いこだわりを持つ朔のもとに届けられる風変わりな依頼。忘れられない好きな人の匂い、死期が近いの婦人に依頼された匂い、人気女優が秘密をバラしたという噂の真相、車椅子の少年と父親の複雑な関係、そして掘り下げられてゆく朔や一香の複雑な過去があって、すれ違いかけた不器用な彼らの真摯な想いが印象的な物語でした。
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よっち
ある朝、自分の書いた文章から衝撃的な事実を知る小説家の岸本アキラ。交通事故で前向性健忘を患い、一日ごとに記憶がリセットされてしまう彼が、それでも明日(きみ)を諦めない物語。毎朝自分が書いた引き継ぎを読みながら、試行錯誤して小説を書き続けるアキラと、カフェで働く翼との出会い。サッパリした彼女とのやりとりが刺激となり、書き上げてゆく小説に込められた想い。まさかの急展開にはやりきれなさも覚えましたが、それでも諦めなかったアキラの挑戦と、失われていた間の出来事が次第に明らかになってゆく結末はとても良かったですね。
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よっち
義妹の代わりに毒に満ちた異界の番人となった元令嬢ウィステリア。ある日、空から初恋の人に瓜二つの男ロイドが現れる孤独な元令嬢と天才肌貴公子の師弟恋愛ファンタジー。王女への求婚の証にウィステリアの相棒で言葉を解する聖剣サルティスを求めてやってきた義妹と初恋の人の息子で、魔法では力及ばないウィステリアに弟子入りを申し出るロイド。吸収が早い一方どこか危ういロイドに、ウィステリアも振り回されっぱなしで、喋る聖剣がいい感じにアクセントになっていましたが、どうなるのがそれぞれにとって幸せなのか…今後の展開が楽しみです。
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よっち
次期王が定まらないまま揺れているアルヤ王国。思わぬ事態から混乱する情勢の中、アルヤの翠将軍が大けがを負い、十神剣内に裏切り者がいると明らかになる第二弾。民は心の支えとするものの、崇められる生活に戸惑う持つソウェイル。一方、勝ち気なフェイフュー支持者を集め始める状況で直面する思ってもみなかった事態。ユングヴィとサヴァッシュの応援したくなる関係がいろいろと効いていましたが、最悪の事態を避けるために奔走する中、絶望的状況にサヴァッシュが颯爽と現れる展開には痺れましたね。これからどうなるか今後の展開も楽しみです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
砂漠の楽園アルヤ王国が襲撃され、帝国の属州となってから三年。消息不明だった神と崇められた初代国王と同じ蒼い髪を持つ『蒼き太陽』ソウェイルが姿を現すファンタジー。双子の弟・第二王子フェイフューのみが生き延びていたと思われていた状況で、密かに赤将軍ユングヴィに匿われていたソウェイル。しかし帝国総督ウマルが突きつけた突きつけた条件は、たった一人の兄弟を犠牲にすること。彼らを支える十神剣それぞれの複雑な想いも描かれていて、空席だった紫将軍を埋めたのは意外なキャラでしたけど、物語としてここから大きく動きそうですね。
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よっち
無能に見えたコンビニのベトナム人店員グエンが、就活連敗中の理系大学生、堀川に見せた驚きの真の姿。子育てに自信をもてないシングルマザーが、博物館勤めの女性に聞いた深海の話。不動産会社の契約社員・正樹が関わってゆく伝書鳩の過去、何の気なしにSNSに上げた珪藻の写真から始まった縁、原発の下請け会社を辞めた辰朗が、茨城の海岸で出会った凧揚げをする初老の男。希望を見出だせない登場人物たちが、ふとしたきっかけから出会った人々とのやりとりを交わす中で、それが少しずつ転機に繋がってゆく、なかなか印象的な連作短編集でした。
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よっち
それぞれの想いを胸に秘めて、法律のプロを目指す司法修習生たち。理想と現実に悩みながら進む彼らを描いたリーガル青春小説。法律事務所での仕事をそつなくこなす藤掛、真っ直ぐだけれど不器用な松枝、予備試験経由で司法試験に合格した異例の19歳・柳、戸惑いながらも懸命に取り組む長野。藤掛の周囲をフォローできる洞察力や、柳のポテンシャルはインパクトがありましたけど、そうでない不器用な修習生たちもそれぞれ頑張っていて、法律家の卵として真摯に向き合おうとする彼らの姿勢、それを見守る先輩たちの想いがとても心に響く物語でした。
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よっち
多様性。それぞれの生き方が尊重されるべき、と言われるようになった世の中。そこで讚美される「誰もが自分らしく生きやすい新しい時代」の虚像を引きはがし、白日の下に晒す物語。息子が不登校になった検事・啓喜、初めての恋に気づいた女子大生・八重子、そして秘密を抱える契約社員・夏月。それぞれの視点から描かれてゆく展開の中で、多様性と言われていても、社会的には許容されない欲求を、それでも変えられないものを抱えてどう生きていくのか。突きつけられた問いはあまりにも重くて、その問いに答える適切な答えを見つけられませんでした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
席替えで片思い相手の高瀬鳴海の隣を射止めた高校生・藤咲陽斗。そんな彼の双子のオタ妹・琴美から、ネトゲ嫁とのオフ会に代わりに参加してほしいと依頼される青春オタクライフ。非オタなのにコミュ障な妹のために死ぬ気で履修して向かったオフ会。そこで出会った有名な男嫌いで隠れオタな高瀬の親友・桃井。妹の無茶盛りなオフ会設定に食らいつきつつ、桃井から依頼された偽彼氏役にも応えてみせて、ラブコメ要素は薄めのストーリーですが、臆病な妹の背中を押して桃井との仲を取り持つ面倒見の良さはやはりお兄ちゃんだな…としみじみ思いました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
蒐集竜アリスの旦那殿ではなく友達となった探索者の遠山鳴人。探していたラザールとスラム街で再会を果たしたのも束の間、遠山はカラスなる組織と対立する第二弾。浮浪児たちを救った彼らが出会う天使教会の聖女との契約。冒険者になるべく向かったギルドで勃発したアリスとエルフの対立。そして遠山たちの前に立ちはだかる第一騎士ストルとの対峙。周囲にヤバいメンツしかいない中を自らのルールで動く遠山だけでなく、天使協会の面々もなかなかぶっ飛んでいて、遠山のケツ持ちを押し付けられ、それを調整しないといけない主教は大変ですね(苦笑)
が「ナイス!」と言っています。
よっち
セイラムシティに巣くう巨悪を退け、操獣者として一歩を踏み出したレイ。しかしギルド長に呼び出された彼が、前回の戦いであったギルド絶対法度違反により、グリモリーダーの没収処分を告げられてしまう第二弾。事情と実績を考慮した救済策として操獣者認定試験を改めて受けることになり、アリスや新キャラのマリーと幽霊船騒動の解決に向かうレイ。実は悪魔の陰謀により高難度なものへと変貌を遂げた事件に対し、大きな転機も迎えながら魂の救済のために奔走したその結末はなかなか印象的でしたね。事態が大きく動きそうな今後の展開が楽しみです。
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よっち
田島琴実、30歳、会社員。気づけば元カレと別れて2年。心配する既婚子持ちの妹・成実に勧められ、マッチングアプリに登録する婚活小説。アプリに登録してデートを始めてみたものの、優柔不断男子、プロフと見た目が全然違う人、プロフを詐称する男、素性のあやしいイケメンなど、出会う人は怪しい人ばかり。積み重ねもなく唐突に始まって、選び選ばれる関係に難しさを感じさせながら、このタイミングでの元カレからの連絡がまた悩ましいと思いましたけど、悩んでもこれでいいのかは消えなくて、どこかで決断しないといけないんでしょうね(苦笑)
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よっち
千年前、神からの求婚を袖にして、愛する男と共に輪廻転生の呪いをかけられた女。様々な時代で出会いとすれ違いを繰り返してきた彼女が現代を生きるモダンファンタジー。今の時代を盗み屋・祥子とルームシェアをしながらカレー屋の店員・杏として生きる女。祥子が不正に取引される和綴じ本「徒名草文通録」を盗み出す依頼を受けたことから再び動き出す運命。運命の二人が形を変えながら積み重ねてゆく縁も描きながら、神も絡めたなかなかカオスな展開になっていきましたけど、何とも現代らしいオチの中にも確かな愛があってとても素敵な物語でした。
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よっち
ワケありで大分にあった祖母の家に引っ越してきた貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた二人が出会う新たな魂の物語。引っ越し後も周辺住民に馴染めずにいた貴瑚を助けてくれた少年の事情。貴瑚が小さい頃から置かれていた環境や、抜け出せた後に辿った人生もなかなか過酷でしたけど、少年を何とか助けたいという思いだけではどうしようもなくて、そんな彼女たちを支えて力になってくれた一度は自ら手放した貴瑚の親友だったり、距離を感じていた周囲の人の優しさ、温かさがとても心に響く物語でした。
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よっち
士官学校へ途中入学してから半年が経過し、無事に進級したミツバ。しかし祖国が大国プルメ二アと開戦したことで、級友のクローネたちとともに戦地前線へと駆り出されてしまう第二弾。騙し合う貴族たちの政治的な思惑に振り回され、苦戦を強いられる現場の兵士たち。一方、王都に残り王政廃止へ向けて着々と準備するサンドラ。弱腰な停戦交渉による賠償金を増税で賄おうとしたことをきっかけに爆発する市民たちの不穏な空気があって、様々な思惑が絡んで急速に革命へと向かう展開でしたが、まさかこんな結末が待っているとは思いませんでした(苦笑)
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よっち
《偽世界》に挑み続ける覚醒者クラン『B.E.』。所属する瑠宇たちが、クランマスター真鏡焔から難航する『特殊偽世界事件』を引き継いで解決するよう求められる第二弾。本当の正しい自分はどちらなのか。日常と非日常の狭間で彷徨い、運命と幻想の自分に問いかける妃泉真白の事情。彼女が抱える秘密や過去を掘り下げながら、被害者が存在しない《偽世界》の謎に挑む展開で、実力者の焔やwalhallaの遊佐を上手く巻き込みながら、彼女たちを出し抜いて解決を目指すだけでなく、現実の真白が陥った窮地も救う瑠宇がなかなか良かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
同級生の羊本くちなに窮地を救われた高良縊想星。その礼を言わなければならない、と始めた手紙は、なぜか友人三人を巻き込んだ交換日記に発展する第三弾。なぜか仕留めきれない犯罪者集団の長と謎の全裸鋼鉄男を相手の困難な仕事を間に挟みながら、交換日記に自らの思いを不器用に綴ってゆく想星。一方、初めての交換日記をうっかり楽しんでしまい、友人との交流か心の平穏か天秤にかけた選択を迫られるくちな。二人にとって友人たちとのやりとりがかけがえのない大切な時間なのは間違いなくて、彼らには幸せになって欲しいですけど前途多難です…。
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よっち
行方不明だった兄・潟との突然の再会。その誘いに答えを出せなかった飛に対して、萌日花が所属する組織の男ハイエナが重大な提案を持ちかけてくる第三弾。いくつもの人外が絡む事件に巻きこまれ、混乱が去っても、もう元には戻れないことに気付かされる飛と龍子の日常。運命が大きく動き出す二人に提示された選択肢に対するそれぞれの決断。外からでは分からない魁英学園の選抜クラスの謎、様々な因縁や事情も繋がってゆく中、そこからの展開は早かったですけど、窮地に陥った飛たちは果たして生き延びることができるのか、続きが気になりますね…。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
恵まれた容姿と能力を持つ人気者で、恋愛をゲームと考えて青春を謳歌する大学生の葛城霞。そんな彼がキャンパスで高校時代のクラスメイト百目鬼雲母と再会する青春小説。普段の遊び友達の女子と同様の手口で雲母を口説いて、雲母からの一方的な想いを受けるようになった霞。しかし執着する雲母をクズの霞は疎ましく感じるようになり、別れを切り出した彼が直面する衝撃的な事実。霞と雲母、霞の友人・智也と三人の視点から語られるストーリーは、それぞれが違うヤバさを垣間見せていきますが、戦慄の展開からの意外な結末はなかなか良かったですね。
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よっち
新学期の転校初日を迎えて諸星ヒフミや花見沢ツバサと出会い、松原タクローを兄と認めた義妹・近衛トーコ。その存在が一躍注目を集めてしまう第二弾。ほとぼりが冷めるまで生徒会室に逃げ込む日々を送るトーコが、おすすめマンガ対決に巻き込まれたり、ギャル三人組とお昼ごはんやカラオケしたり、家では兄と料理に挑戦したり、意外な弱点を発見したり。妹を前にするとポンコツになるタクローや、真面目過ぎて周囲が濃いキャラたちに振り回されたりはあるものの、徐々に兄や学校にも慣れてゆくトーコの様子が微笑ましかったです。次回の海編も期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
オルティウスに溺愛されながら、王妃としての立場を自覚し始めたエデル。そこに南東の隣国ヴェシュエから息子フォルティスに13歳の押しかけ花嫁候補がやってくる第三弾。現実的ではないわずか1歳の我が子の政略結婚話自体は否定しながらも、やってきた王女ベルベアラを歓待することしたオルティウスとエデル。そこからその訪問の裏に二国間の関係を揺るがす複雑な事情があり、ヴェシュエの後継者争いにも巻き込まれてゆく展開で、オルティウスと協力して対処に当たったエデルには確かな成長があって、甘い二人の距離感もなかなか良かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ダンジョンが出現し、超常的な魔力を持つ覚醒者が現れた世界。魔力量が乏しい最弱の攻略者として虐げられていた天地灰が『神の眼』を手に入れて力を付けてゆくファンタジー。強者はダンジョン攻略者となり富や名声を得る一方、病に伏せる妹の治療費のため未知のダンジョン調査に参加する灰。高難度の「神の試練」に直面して機転と自己犠牲でクリアに貢献した彼が、あらゆる【ステータス】を閲覧できる『神の眼』を手に入れて、上手く活かしながら急速に力を付けてゆく展開で、ギルドの有力者・田中と知り合い、お嬢様護衛に奮闘した彼の今後に期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
魔法による防御力は桁外れだが攻撃力を持たない欠陥剣士の烙印を押されたユージン。魔法学園へ入学した彼が、異世界転生した少女スミレと出会う異世界ファンタジー。将来を嘱望されながら魔法剣士となれず、帝国を去ったユージン。屈指の防御力で伝説の魔王・エリーニュスのお世話係もする彼が、迷宮で出会ったスミレを元いた世界に帰すために、彼女の炎の神人の魔力を借りて魔王とも契約し、スミレと2人で迷宮500層攻略を目指す展開で、コンビとしての可能性を感じさせてくれた一方、元婚約者の皇女アイリの動向も気になるところではあります。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
文化祭も終わり、突如父親から会社に呼び出された志藤凛太郎。そんな彼の前にかつての幼馴染・天宮司柚香が現れる第四弾。家の事情で柚香が凛太郎に持ちかけてきた提案。一度は断ったものの対策の必要に迫られ、ミルスタ三人たちと今後のことを相談する凛太郎。思ってもみなかった偽りの恋人関係には苦笑いでしたけど、結果的に凛太郎が心の中の素直な感情を自覚したり、父親との関係にも向き合ったり、大きなターニングポイントに繋がった感がありますね。彼女のこともしっかり救う辺りが彼らしいですけど、夢の武道館ライブに向けた今後にも期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
冴えわたる女難からの停学騒動も解決し、その中でようやく周りの人たちから向けられる好意に気付くことができた九重雪兎。傷つきすぎた彼と傷つけた彼女たちの勘違いラブコメ第三弾。最近姉悠璃の様子がおかしくて気にかかかる雪兎。今回もバスケに汗を流したり、ナイトプールや海水浴に行ったり、何かするたびにヒロインたちとアクシデントが起きて、さらに好かれる雪兎には苦笑いでしたけど、彼が好きすぎて一緒に脱衣麻雀を繰り広げる姉・母・叔母ともなかなかヤバい…と思ったら、そこからまたすごいものをぶち込んできて波乱待ったなしですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
暇人な高校生・閑原航のクラスにいる大人気現役JKアイドル・桜咲菜子。特に接点のない菜子から声をかけられ、放課後一緒に過ごすようになってゆく青春ラブコメ。アイドル活動に忙しくて友人もおらず、航に一般的な放課後の楽しみ方を教えてほしいと頼む菜子。ゲーセンや散歩からの食べ歩き、遊園地デートなど、様々なところに連れて行ってくれる航と、隠せているのかちょっと怪しい変装で満喫する菜子はなかなか微笑ましい感じで、思い出を積み重ねてゆく二人の関係は順調に思えるだけに、最後の番外編にあった独白が気になるところではあります。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
不思議な伝説がある静岡県は浜名湖に臨む静かな無人駅。二度と会えないあの人に、もう一度だけ会えるとしたら…悲しみや後悔を抱えた人々の最後の再会のエピソードを描いた連作短編集。快晴の日に夕焼けの中、ベンチに座って二度と会えない故人との再会を強く願えば、やがて到着した列車からその人が降りてくる。事故に遭った友人、忘れられない突然亡くなった恋人、事故に遭い姿を消してしまった恋人、離れ離れだった父、余命宣告されて亡くなった妻、亡くなった息子と、もう一度話したい人との掛け替えのないひとときがとても印象的な物語でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
海外での発掘に魅力を感じ、移籍するかどうかを悩む無量。そんな彼が古墳時代の遺構の学術発掘依頼で湯けむりの街・別府に赴く第十七弾。人材育成を兼ねた発掘らしく若い参加者も多い現場で、彼のいい気分転換になるかと想いきや、何者かに盗まれてしまう発掘予定の埋蔵物。国東半島にあったとされる瓜生島にまつわる五鬼伝説も絡めたトラブルに、無量たちが巻き込まれてゆく展開でしたけど、災厄を払う鬼の意外な一面も知ったりもして、外に出ることが全てではないという選択肢も知った彼が、これからどう決断するのか今後の展開が気になりますね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
高校三年生の春。突然、雨流優花のクラスに転校してきた世界初のAI漫画家リュッカ・ボーグ。その存在が優花に忘れかけていた夢を思い出させてゆく近未来青春小説。中学二年生の頃、AI開発実験に参加した優花の人格を元に作られ、人気漫画家として成功したリュッカとの思わぬ再会。漫画家になる夢を諦めた過去から、距離を置こうとした優花が抱く葛藤。かつての彼女を知る幼馴染の詠太や、その動向を複雑な想いで眺める友人・千郷の想いも絡めながら、リュッカが思い出させてくれた自らの熱い想いに向き合ったその結末はなかなか良かったですね。
たかし
2023/06/22 01:47

この世界における花譜(リュッカ)はカレーうどんが好きな点や、優花のコピーであったという点から、現実に置き換えると優花とリュッカの関係は花譜と可不のように見え、そう解釈して読むととても楽しめました

が「ナイス!」と言っています。
よっち
后となった淡雪と本当の夫婦になりたいと願い、密かに通いはじめるものの、慣習的に禁忌であるがゆえに夜の間だけの逢瀬を密かに重ねるしかなかった二人。そんなある日、鳴矢は側近から不穏な報告を受ける第三弾。典侍の烏丸から受け取った水差しに、毒が塗られていた可能性が高いという報告。辛く当たられていた典侍・烏丸の嫌疑を聞き、秘密の術を使って烏丸の真意を調べようとする淡雪。二人には面倒な存在でしたけど烏丸自身は実直な性格でしたし、今回の件でいろいろと風向きも変わりましたかね。紀緒の件も今後どうなるか気になるところです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
訳あり姉妹が開店させた神楽坂のスパイス料理専門店「スパイス・ボックス」。今回も美味しい料理を食べた人々に前に進む勇気が湧く、心にも栄養が染み渡る第二弾。以前古民家カフェの常連客、料亭で孤独感を抱えながら働く職人、妻を亡くしたことに後悔を抱える大学教員、会社の人間関係に悩んでいる女性など、心にわだかまりを抱えている人たちに二人が提供する料理。お客様を楽しませようと試行錯誤する二人の様子も描きながら、とても美味しそうな料理の数々と温かい姉妹の優しさが訪れる人々の心を癒やす居場所になっていてとても素敵でしたね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
生涯未婚率は男3割、女2割に達しようとしていて、2040年には単身世帯率が4割に達すると見込まれている状況。激増するソロ市場でヒットする商品のヒントを解説する一冊。独身は総外食市場全体の6割弱。うち独身男性が68%など、消費も多いはずのにこれまでターゲットにされてこなかった40、50代独身男性にこれからの伸び代を見出そうとする著者。結婚したけどソロ活動が多い層をカゲソロと扱うなど、やや牽強付会な点もあって、エモ消費は確かに伸びそうな実感はあるものの、それで活性化される領域はかなり偏りそうな気もしますね…。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
嵐の私雨邸に取り残された11人の男女。資産家のオーナーは密室で刺殺され、探偵不在のクローズド・サークルが始まるミステリ。館に集った資産家のオーナーと孫3人、会長補佐とT大ミステリ研究会の2人、料理人と地元会社員、雑誌編集者、無色男性の11人。外部とも連絡がつかない状況でいったい誰が犯人を当てるのか。主に大学生の二ノ宮、雑誌編集者の牧、被害者の孫の梗介の3人の視点から、この状況を満喫する二ノ宮など、素人探偵たちが迷推理を披露する展開には苦笑いでしたけど、こういう話ほど意外と動機が感情的なものなんですよね…。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ネットニュースでは望的な記事が並ぶ一方で、気分のいい記事も登場して一体どれが本当なのか。あるいは、どれも本当ではないのか。誰かの思考バイアスを避けて穏やかに生き延びる戦略を、脳科学の知見から語る一冊。普通とは一体誰の普通なのか、ズレているのは自分か周りか、誰もが持っているバイアスはなぜ存在するのか。バイアスは必要なものと認めつつも、それを疑ったり迷うことは脳が健全な証拠で、そのあたりはその人の使い方次第なんですよね。どうしても同調圧力が強い「世間」にどう向き合うか。上手く交わす方法を学ぶことも大切ですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
辺境伯領での戦いで百万人相手に一人で勝利したスズハ兄。領内で発掘されたオリハルコンや、銀髪幼女うにゅ子になってしまった宿敵の吸血鬼の謎を探るため仲間と情報収集の旅に出る第三弾。メイドのカエデが提案した故郷・冥土の谷訪問と、情報収集に協力するメイドたちがもたらした思わぬ波紋。ユズリハの地元・公爵領の温泉と伝説の邪蛇討伐、トーコの姉でもある聖教国の聖女との出会いで起きた奇跡、エルフの里で吸血鬼と最終決戦。スズハ兄が行くところ次々と伝説が生まれる展開にもはや笑うしかないですが、どこまで突き抜けるのか続刊に期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
貴族令嬢ルーナとのデートを経て、彼女から深く懐かれるようになったベレト。そんな彼が同級生の貴族令嬢エレナの弟アランにアドバイスしたことで、父の伯爵から家へ招待される第二弾。成績優秀者が推薦される王宮のメイドよりも、ベレトに仕え続けたいと意思表明する専属侍女シア。彼女への対応をアドバイスし、エレナの父の招待状の中身を見てしまってモヤモヤを積み重ねるルーナ。様々な配慮はできるのに、エレナも含めたヒロインたちの好意には鈍感なベレトという構図で、ヒロインたちも覚悟を決めた続刊がターニングポイントになりそうですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
優等生なのに優しすぎて底辺ヤンキー高校に通うことになってしまった高校生・折節史季。案の定いじめに遭っていた彼が、学園の女帝と呼ばれる小日向夏凛と出会う学園バトルラブコメ。夏凛の友人・春乃を勇気を出して救ったことで、個性豊かで魅力的な彼女と仲間たちに目をかけられ、仲良くなってゆく史季。成績が悪い夏凛たちに史季が勉強を教える代わりに、ケンカを教えてもらうことで彼もまた少しずつ変わってゆく展開で、本調子でない夏凛が窮地に陥った状況を見過ごせず、因縁に決着をつけて強敵に立ち向かう熱い展開はなかなか良かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
高校を襲った怪奇現象に立ち向かい、その意志を遺して死んだ少女・霧宮澄御架。二年生に進級しても空虚感を拭えぬまま日々をやり過ごしていた元相棒の神波社が、不思議な噂を耳にする青春ミステリ。級友が引き起こす《青春虚構具現症》が再び発生するようになり、澄御架を知る転校生の九十九里閑莉とともに、消える女子生徒の謎、去年も社とクラスメイトだった少女の片想い、そして英雄がいない教室の異変に挑む社。澄御架との過去も掘り下げながら、少女たちの葛藤を辿り着いて真摯に向き合い、受け止めてゆくそれぞれの結末が印象的な物語でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
世に遍く総ての魔法を識る世界一の大魔法使いレイミア。生まれ育った故郷の孤児院を滅ぼされ魔法が大嫌いな少年エイトが、彼女のもとにたどり着いて弟子となり、才能の片鱗を見せて溺愛されるファンタジー。レイミアが初めて弟子としたエイトを待ち受けていたのは、過酷な修行の日々…ではなく甘やかされる日々で、それでも努力を怠らず才能の片鱗を見せる彼が通う魔法学院に、師匠も姉として同伴してしまうその甘やかしっぷりが突き抜けていましたが、真摯に修行に取り組んで窮地に陥っても諦めず奮闘するエイトが上手くバランスを取っていました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
靴職人を目指す高校生の歩橙が恋心を寄せる同級生の青緒。いつもボロボロのローファーを履いている彼女に、手作りの靴をプレゼントしようと思い立つ青春小説。友達も作らず、ひとりぼっちで笑顔を見せたことすらなかった青緒が抱える複雑な事情と、不器用に真っ直ぐに恋する気持ちを靴に込めようとする歩橙。いくつもの苦難を乗り越えて再会した二人に待ち受ける運命はあまりにも過酷だと感じましたけど、それでも不器用に夢を追いかけ続けて、一途に思い続ける大切なものは変わらない二人が迎えた結末は、とても彼ららしい素敵なものに思えました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
夕食の最中に告げられた30歳の彼からの味気ないプロポーズ。結婚すべきなのか分からない小夜の戸惑いから始まる連作短編集。二年付き合った彼からのプロポーズに対する小夜の戸惑い、獣医の石川と友達以上恋人未満の女性の関係、恋愛シミュレーションゲームのようにパパ活女子との逢瀬を繰り返す星野と出会った女子大生、そしてのめり込むように先輩に恋をした美大生の結末。積み重ねられてきたエピソードを思うと何とも深いな…と思えるクライマックス、そして改めて振り返ってみるとそれぞれの話やタイトルの持つ意味の重みがじわじわ来ました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
地方広告制作会社のデザイナー芳野荘介28歳。年齢=恋人いない歴で仕事も中途半端な自分に行き詰まる「できない男」が、憧れの超一流クリエイターのブランディングチームに地元デザイナー枠として突然放り込まれ、少しずつ変わってゆく青春小説。初っ端からやる気を見せてみても簡単には変わらない現実を突き付けられるキツイ展開から、覚悟出来ない男・河合や様々な人たちと出会い、感化されながら成長してゆく姿やそれぞれの選択は印象的でしたが、最後のあれは痛快だけれど、もう地元に帰れなくなるのでは…とちょっと心配になりました(苦笑)
が「ナイス!」と言っています。
よっち
魔術や魔獣が失われた大陸。人々から恐怖の象徴として恐れられる魔女シアーシャ。魔女討伐隊に参戦した傭兵のジグが、彼女と運命的な出会いを果たすファンタジー。魔女を追い詰めながら、依頼主の死もあってシアーシャに護衛として雇われ、追われない場所を求めて彼女と一緒に異大陸を目指すジグ。世間知らずで新天地に戸惑いながらも、彼にフォローされながら冒険者登録をして生きる道を模索するシアーシャ。雇用関係を前提とした二人の間には確かな絆が生まれつつあって、魅力的なキャラを絡めたこれからの展開を期待したくなる新シリーズですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
最近ちょっと太り気味のカースト最上位ギャル不破満天。そんな彼女が対立するギャルにこき下ろされる場面に居合わせてしまった宇津木太一が、強制的に彼女のダイエットに付き合わされる青春小説。最初は理不尽だった満天との協力関係。家でダイエットゲームしたり一緒に健康的なご飯を食べたり、彼女の友人霧崎との関わりが増えても、見た目が変わってもなかなか変われない太一の根深い拗らせっぷりでは、そう簡単には恋愛関係にならないよな…とも感じつつ、それでも二人で積み重ねてきた確かな友情の絆を感じられたその結末は悪くなかったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
企業が従業員に促進して、業務上の技術や専門スキルを新しく獲得する「リスキリング」。大人の「学びの貧困」を解消するために必要な構造改革とは何か。幅広い調査データや学術知見を基に提言する一冊。残念ながら社会人のほとんどで学びへの意欲が極めて低く、統計データからも大人が世界一学ばない国であることが立証された日本。スキルのばらつきが大きいのに画一的なリスキニングを課す限界は明らかで、企業と個人の「Will」「can」「must」のズレを意識ながら、アンラーニングなどの意識改革を行う難しさをしみじみと実感しました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
際限のない長時間労働、硬直した企業文化、「お客様は神様」に代表される過剰なサービス。疲弊した日本経済が自壊するその前に、職業社会学が新たな地平を拓けるのかを考える一冊。現代日本を蝕む様々な問題は突き詰めれば仕事観に由来しているとして、やりがい搾取を乗り越えるにはどうすればいいのか、池井戸作品が描く組織人の苦悩、組織人と職業人の違い、戦後日本とソ連の類似性、脱ジェンダー化とテレワークなどを論じていて、労働組合強化やジョブ型雇用推進などやや概念先行の印象はありましたが、考えてみるいいきっかけになりなりました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
コネクテッドTVの普及、ターゲティング広告規制強化、各種動画配信サービスが広告配信、メタバース、テスラ車など、広告ビジネスに大きな変化が起こっている状況を踏まえて今後の方向を予想する一冊。マーケティング支援から事業支援に目指す方向性が変わって、広告クリエイティブのAI化が進む中、広告メディアは頭打ちになって、SNS起点のコミュニケーションプランニングの進化、YouTuberビジネスの終焉とコンテンツ見直しなど、7兆円規模の業界であっても大きな変化を踏まえて業態の見直しは不可避なのかなというのは感じました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
首飾りの森近くの村エイドルホルンで発生した魔女災害。四年前に村で捕らえられ処刑された「お菓子の魔女」が復活したという真偽を確かめるため、王国アメリアより異端尋問官たちが派遣される第四弾。異端尋問官のカルル、アビゲイル、ザミオ、そして見習い尋問官のエイミーと、その冒険譚を記録すべく村へと派遣される宮廷詩人リオ・ロンド。そこに魔女集めをしているロロたちがいれば激突は不可避でしたけど、お菓子の魔女を巡る優しく切ないエピソードは印象的でしたね。激闘の末に新たな因縁も生まれましたが、次回の魔女争奪戦も楽しみですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
とある日の深夜。学園内男子寮で何者かの手によって引き起こされた殺人未遂事件。不安にどよめく渦中に二回目の優劣比較決闘戦が行われる第三弾。なぜか突発的に発生した、本格中華辛いものガマン大会でマウント合戦には思わず笑ってしまいましたが、今回の優劣比較決闘戦の内容は事件の犯人を見つけること。そして容疑者として疑惑を集めてしまった東雲翼が抱える秘密。今回はなぜか学園ミステリ調の犯人探しの中で、翼の意外な一面が掘り下げられてゆく展開でしたけど、濃いキャラたちをうまく絡めながらのマウント合戦は今回も面白かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
テスト勉強でファミレスに通ううちに、次第に仲良くなっていったミステリアスな女子中学生と、意外な形で再会した幹隆。人数が増えた従姉妹たちとのお泊り会の夜に思わぬ事件が起きる第二弾。暗闇の中で幹隆に泣きながらキスしてきた従姉妹は一体誰だったのか。新たにやってきた従妹二人との再会、あやねえや眞耶と出かけた小旅行、そして再び動き出した凪夏との関係。改めて従姉妹たちと幹隆の関係の特異性がひとつのポイントでしたけど、そこに前巻出番が少なかった凪夏が後戻りできない劇薬をぶちこんできましたね(苦笑)波乱必死の続巻に期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
海殊の穏やかな高校生活を一変させた同じ高校の美少女・琴葉との出会い。なんの接点もなく行き場がなかった琴葉が、ひょんなことから海殊の家で居候生活を始めるひと夏の物語。同居生活の中で心を通わせ、次第に惹かれ合う2人。そして明らかになってゆく琴葉が抱えていた秘密。ある日を境に周りの人間から琴葉の記憶が失われ、さらに琴葉の存在そのものすら消え去ってゆく中、それでも必死に抗おうと二人で積み重ねてゆくかけがえのない思い出があって、ひとつのメモをきっかけに繋がってゆく想いがもたらしたその奇跡には確かな希望がありました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
男性刑事として初めての長期育児休業を延長中で、1歳になる息子の成長で手一杯なはずの春風が、たびたび事件解決に駆り出される第二弾。育児の難題に頭を悩ませながらも、少しずつ慣れてきたところで、職場復帰に向けて少しずつ準備を始める春風。育児中ゆえの不可能に共感してしまったり、ベビーカーでベビーカーを追跡したりと、育休ならではのあるあるエピソードがあって、一瞬第二子?と思いかけたエピソードにはついホロリとしてしまいました。父としても夫としても頑張る彼が復帰したら今度は時短刑事になるんですかね。続巻も期待してます。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
新興宗教サークルに所属する東大生・葛城陵治が、朝の勧誘活動中にいくつもの宗教をかけもちして天才的な勧誘活動を行なう鈴葦素亜羅と出会うミステリ。八十年代の東大駒場キャンパスを舞台に、勧誘女王・素亜羅の独特な考え方に戸惑いつつ惹かれてゆく葛城。そんな彼らが足跡のない殺人や宗教団体員を襲う犯人、妹の自殺の真相を探る展開で、キャンパス内の独特な雰囲気や素亜羅の強烈なキャラが印象的でしたけど、意外なトリックになるほどと思いつつもこれで続くなんですか(苦笑)久しぶりに文庫で刊行されたところを見ると続巻出るんですかね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
大公としてローゼリア王国の実権を握り、中央集権化を急ぐ御子柴亮真。しかし隣国ザルーダ王国が国王が危篤の状態でオルトメア帝国に攻め込まれる第二十四弾。国内が不穏な中での援軍要請。そして狙ったかのように東のミスト王国の方でも起きる異変。同時多発的な問題発生が続いて、人材不足にあって優先順位が難しくなる状況でしたけど、とりあえず国内情勢に関してはラディーネの覚悟と才媛たちの頑張りもあって、いったん落ち着いた感じですかね。それでも二方面作戦を強いられる状況ではありますけど、これをどう乗り切るのか亮真の手腕に期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
出土品や絵画を元にした再現イラストで、四千年以上に及ぶ中国の歴史を服飾というテーマで切り取り、時代ごとの特徴を簡潔にまとめた一冊。上古から殷・西周代、中世から清や現代にいたるまで、男女それぞれでどのような服装をしていたのか、靴や兵装はどのようなものだったのかなどを時代ごとに紹介。コラムでは近年の発掘調査による最新の研究結果から、各時代の風習や化粧の流行、着こなしのバリエーションなどにも言及されていて、とても興味深く読めました。女性の服装も時代によって大分違うようで、イラストや描写の参考にもなりそうですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
目立たずに生きることがモットーの高校生・谷口月彦。そんな彼がアイドルで再会した幼馴染でもある人気者の藤枝糸雨と一緒に突然ジグソーパズル症候群という未知の病に襲われてしまう青春小説。身近にいる他人と段階的に手足が入れ替わり、最後にはどちらかが命を落とすというジグソーパズル症候群。動かせる自らの手足が別の人間に付いてしまい、満足な生活を過ごすこともできない2人が、それでも心残りなく後悔しないよう一緒に精一杯生きる中、再び心を通わせてゆく展開で、相手のことをきっと忘れないその結末がなかなか印象的な物語でしたね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
急死した烈国皇帝の葬儀。そこに後宮に入るはずの成国公主・史金麗がやってきて、烈国のしきたりにより皇帝の息子で新帝の元世龍が代わりに娶るファンタジー。顔も知らない婚約者の棺にすがりついて泣き崩れる金麗が、胡散臭く見えてしまう世龍。占いによれば金麗は「伝説の瑞兆天女」とされ、側近に娶れと言われながら気が進まない世龍に対し、それでも嫁がなければならない金麗側の事情。不器用で複雑な想いを抱える二人が、激動の展開のなかで共に歩む決意を固めてゆくその様子は、いつの間にかお互いのことが好き過ぎてお似合いの二人でしたね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
北海道旭川にあるアイヌの人々が怖れてきた《黄泉の森》。開発会社の作業員たちが突然行方不明となってしまい、道央大病院勤務の外科医・佐原茜が事件の真相を追うバイオホラー。7年前に家族が忽然と消える神隠し事件に遭い、今も家族を捜していた茜。猟銃免許を持ち、仲間と巨大ヒグマの痕跡を追う過程で出会った、究極の遺伝子を持ち生命を喰い尽くすヨモツイクサ。周囲に様々な事件も起こる中でその真相を追う展開で、生命の進化に邁進する怪物たちとの壮絶な戦いの結末はなかなか衝撃的でしたけど、それもまた本能ということなんでしょうね…。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
東京の高円寺で小さな仕立て屋を営む桐ヶ谷京介。美術解剖学と服飾の深い知識で服を見ればその人のすべてがわかる彼が、10年前の少女殺害事件に疑問を抱き調べ始める仕立屋探偵ミステリ。遺留品として映された奇妙な柄のワンピースのあまりにも時代遅れのデザイン。服を見ればその人の受けた暴力や病気などまでわかる特殊な能力を持つ彼が、ヴィンテージショップの小春とともにそのわずかな手がかりから被害者の痕跡に寄り添い、未解決事件の真相に迫る展開はなかなか読み応えがあって面白かったですけど、結末はなかなかやるせなかったですね…。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
素泊まり温泉旅館の「猫柳苑」の食事処「ヒソップ亭」に、働き者の安曇が新たに仲間入り。しかし突然の不況にヒソップ亭にも不穏な影が立ち込める第二弾。勉強熱心な新しい安曇の姿に、主人の章は「猫柳苑」の夕食復活に向けて意気込むものの、苦境の中で直面する新たに夕食まで手を広げるべきかという葛藤。今回は意外なところから光明も見えてきましたけど、料理に真摯な章と桃子や安曇たちの持ち味がそれぞれ補完し合うような関係があって、これからいい感じに化学反応を起こしていきそうな予感の中、今後の展開がまた楽しみになってきましたね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
祖父から譲られ東京の老舗超高級ホテルの若き総支配人となった鹿野森優花。彼女が成功へ意気込むイベント・ミッドサマードリームナイトで突然Gが発生、複雑な因縁と思惑が交錯するホテルミステリ。社長となるるために大胆な改革を推し進めて1年。成功が絶対条件という状況で、居てはならないはずのG発生。そこに快く思わない旧勢力の暗躍、それにグランドシェフ、新人ホテルマン、VIP客の歌舞伎役者と付き人、ピアニストたちの複雑な因縁も絡めた、まさにカオスな展開でしたけど、それぞれ過去を乗り越えてゆく結末はなかなか良かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
仲間を亡くして急速にスパイとしての意欲を失い、『灯』に寄生するニートと化していたラン。陽炎パレスに居座り続けるランを追い出すため、メンバ―総出で彼女の再就職先探しを始める短編集第四弾。『灯』メンバーの心に大きな爪痕を残した、フェンド連邦での盟友の死と仲間の裏切り。各々が向き合い新たな道を探って、ランの再就職に協力する展開で、リリィが養成学校に戻る話、ティアとグレーテが他のチームに会いに行ったり、アメリを見張るエルナ、モニカが再び前を向くために必要なことだったり、ランの落ち着き先も決まったようで本編も期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
第四章~第六章(10巻~25巻)の内容を完全網羅した、『リゼロ』のことがすごくよくわかるガイド本第二弾。王選を競い合う各陣営の現状に加え、大罪の魔女に大罪司教、伝説の三英傑から吟遊詩人に至るまでキャラクターたちのデータを徹底分析。死に戻りチャートでスバルの『死』を辿りながら、聖域の死闘、水門都市プリステラの決戦、プレアデス監視塔の激闘を詳細に解説したストーリー解説などもあって、どうしても刊行の間が空く上に登場人物も多いので前巻までの流れがあやふやになりがちですが、こういうまとめがあると分かりやすいですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ヴォラキア帝国を巡る戦いについに参戦して、西から戦場を蹂躙するナツキ・スバルと剣奴たち。帝都決戦も佳境に入る第三十三弾。各戦場に次々と加わる援軍が攻防戦の戦況を塗り替えて、水晶宮で対峙する真贋二人の皇帝の決着。互いが抱いた目的のため、玉座を譲らんとする二人のヴィンセント、そして『星詠み』の語った天命の瞬間が迫る中、ヴォラキア全土を巻き込んだ謀略の真実と彼方より訪れる『大災』の正体。思えばずいぶん遠くまで来たような気もしますが、まだいろいろ解決していないですね(苦笑)それでも多少は前進しているようですが…。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
横浜中華街を舞台に、かつて山下町の名探偵と呼ばれ、ぶらぶらと暇を持て余すロンこと小柳龍一のもとに、次々と厄介事が持ち込まれる連作ミステリ。祖父の中華街料理店が閉店してしまい、あとを継ぐあてが外れた彼を頼って持ち込まれる妹がビルから転落死した理由、夫が突然七百万の借金を作った理由、中華街に貼られた迷惑シール、特殊詐欺の犯人探しといった調査依頼。お人好しで仲間たちの協力も得て調査するロンの粘り強さが見出す真相が印象的でしたが、協力してくれる引きこもりの幼馴染ヒナの闇はなかなか深そうですね…続きが気になります。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
若き賢帝エルクウェッドの唯一の妃『最愛』を決めるため、後宮に集められた妃達。最も格下の五十番目で死ぬと時間が戻る祝福を持つ妃ソーニャと、不憫な最強陛下による死に戻り禁止の後宮攻略ストーリー。玉の輿を狙う妃達により魔境と化した後宮で、毎日死に戻り続けていたソーニャ。そんな彼女をエルクウェッドが『最愛』に指名した理由。事情を知ったら納得しましたけど、彼女が安易に死ぬことを許さず、死なせないためにとんでもない難局の連続を切り抜けてみせるエルクウェッドがヤバい(笑)彼女も何かズレてるけど何かお似合いの二人でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
唯一の味方だった祖母を亡くして伯母に虐げられ、絶望する高校生の芦屋透子の前に現れる失踪した母の親族。初めて自分を認められた透子が「鬼狩り」を生業とする神坂の神社で暮らすことを決める物語。神社で待っていた同い年の少年・千尋や有能な術者・千瑛との共同生活。神坂に生まれながら能力がない千尋の苦悩に触れ、少しずつ心を通わせていく透子。二人で協力しながら調査を始めた行方不明事件の調査は意外な結末を迎えましたけど、仲良くなった白石兄妹のキャラが楽しくて、透子と千尋が作った猫又の姿をした式神だいふくも可愛かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
大きな試練を乗り越え、〈救世主の守護者〉としてトールたちとフレジール皇国へ向かうたマキア。その途中、前世の記憶を呼び覚ますため、世界樹を擁するヴァベル教国に立ち寄る第六弾。ヴァベル教国で出会った緑の巫女ベルセリス。マキアが前世を知ってしまうことを懸念するトール。世界の始まりからあるという大樹の根元で眠るもの、そしてそれに触れて前世の追憶の旅を始めるマキア。ようやくにして前々世における紅の魔女マキリエと黒の魔王トルクの関係性や、カノンを巡る因縁も明らかになりましたけど、これはなあ…マキア、これからどうする?
が「ナイス!」と言っています。
よっち
生まれつき膨大な魔力を持ち、父から将来を期待されていた魔法の名家の長男アルバス。しかし発現させたのが聞いたこともない《ハズレ属性》【音属性】だったことで、実家を追放されてしまう逆転無双ファンタジー。【音属性】が攻撃や索敵など汎用性に優れた最強の属性であることを知ったアルバスが、魔法を磨くために冒険者になり、魔物のトレインに対処したり声を失ってしまった王女を救って実績を積み重ねてゆく展開で、歪んでしまった異母弟アイザックとの関係にもしっかり向き合って、強敵に立ち向かってゆく熱い展開はなかなか良かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
新婚旅行でリゾート地にやって来たアルフォンスとフレーチカ。しかし双子の姉シルファとベルファがついてきてしまい、再び騒動に巻き込まれてゆく第二弾。貧乏でハネムーン資金を稼ぐためにカジノに挑戦する展開には苦笑いでしたけど、ベルファのギフトを狙って各国の結婚相手候補が殺到した挙げ句、最恐の暗殺者一族に襲われる混沌極まるハネムーン。カップル好きなアルフォンスの元婚約者チェキララもあれでしたけど、暗殺者夫婦のすれ違いからの思わぬ大騒動に巻き込まれてゆく中で、熱い愛で状況を打開してみせた結末がなかなか良かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
学園祭を終えお互いのすれ違いも解消し、晴れて恋人として付き合うことになった姫奈と諒。しかし、徐々に姫奈の芸能活動が忙しくなってゆく第八弾。これまでの思いを溢れさせるかのように触れあい、恋人としての関係を深めてゆく姫奈と諒。そしてそれを前提としたヒメジや鳥越、妹・茉奈たちとの関係の再構築。スカウトされた姫奈がうっかりブレイクして多忙になってゆく中で、中途半端にできないと思うあたりが彼女らしいなと思いましたけど、相手の想いを尊重しつつも後悔しないために一生懸命考えた二人の結論がとてもらしくて素敵な結末でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
夏休みが到来して、カエラの提案で大洗にある旅館で二泊三日のバイトをすることにった橋汰たちグループ。仕事をこなしつつ海で青春イベントを満喫する第二弾。橋汰に「自分を変えたい」と相談を持ちかけた遊々、宇民、龍虎たちが、それぞれ旅行の中で掲げることになった目標。徒然は相変わらずな一方で、掘り下げられてゆく橋汰が想いを寄せるカエラの過去。何だかんだでこのグループの要なのは橋汰なんだな…としみじみと思った今回の旅行でしたけど、何か構ってちゃんがまた一人増えたような(苦笑)イマジナリー小森先生の存在も効いてましたね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
外伝ソード・オラトリア12巻までとファミリアクロニクルシリーズの店舗特典SS等をまとめ、限定版収録の短編のほか、書き下ろしを加えた掌編集第2弾。今回はソード・オラトリアベースということで、ロキ・ファミリアのアイズやレフィーヤ、ティオナ&ティオネ、ベートといった若手の面々が中心のSSがわりと多かった印象。こちらの特徴としては本編では表現されることの少ないアイズの様々な表情や不器用な思いが描かれていたり、ベルに対抗心を燃やすレフィーヤだったり、外伝スト-リーの周辺で起きたエピソードを描くSSが多かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
3年生に進級し、友人の難波と共に晴れて高槻ゼミの一員となった尚哉。高槻と尚哉に新たな魔の手が迫る凸凹コンビの民俗学ミステリ第9弾。ゼミの男子学生で取材した幽霊トンネル、大学の演劇サークルから相談された髪切り事件、旅館の向かいにある桜の隠れ名所にある山には出るという鬼。刺されて病院に運ばれた高槻の父との邂逅、難波との関係がぎくしゃくしたり、尚哉に思わぬ勧誘もあったりと、エピソード的にもわりと盛りだくさんな内容でしたが、そこには尚哉の心境の変化もあるように感じられて、これはこれで悪いことではないんでしょうね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
バラバラな家族を救ってくれたのは、曾祖母の暮らしの知恵だった。言い伝え、風習、おまじない…幸せに生きるための秘訣は、昔からずっと側にあることを知る連作短編集。会社を辞めて主夫になった父親、父親を恥ずかしいと思う思春期の娘、何も相談してくれない夫との関係に悩む母親。息子も含めた一家で曽祖父の住む田舎に引っ越して鬱屈を抱えている彼女たちが、ふとしたきっかけからこれまで知らなかったことに気づき、いろいろなものの見方も変わっていって、相手をきちんと知ろうと変わってゆく展開はとても優しくて心に響くものがありました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
皇帝の命を救った褒美に昇進し、香華宮の穀物を管理する尚食局に異動した凜。しかし翰林天文院から「国に飢饉が訪れる」という不吉な予言がもたらされる第三弾。最初は大活躍していたものの、街の水路に浮かぶ死体を発見してしまい、天文の不吉な予言から人々は慌て、商人は食糧の買い占めを行い、市中から消えてしまった穀物。とんでもなく忙しくなる中で、台州の大飢饉にも取り組むうちに国を揺るがすような大事件に繋がってゆく展開で、凜も現代の知識を生かして事態の解決に頑張ってましたけど、今回はそれ以上に玲樹が有能過ぎましたね(苦笑)
が「ナイス!」と言っています。
よっち
余命1年を宣告された中学生・石田好位置は、同じく余命宣告済で、恋に憧れる少女・穂坂ほのかの恋愛対象に選ばれてしまう全員余命宣告済な男女4人の多角関係ラブコメ。ほのかの願いに応えて、彼氏のふりでカップルYouTuberを始める好位置とほのか。そこに現れる好位置の元カノ美澄。実家が太くてほのかが好きな龍ノ介も絡めて、4人でかけがえのない日々を送る一方で、諦めずに可能性を探り続ける好位置と龍ノ介。難病もの的重苦しさに包まれてゆく展開からまさかの急展開で、終盤の流れから始まる高校生編がどうなるのか続巻に期待です。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
かつて人に寄生して戦火を引き起こした操蟲を駆逐した魔導人形。永久封印から覚醒した魔導人形の一人・エルガが、再び操蟲を倒すため行動を開始するファンタジー。かつて王国があった街で暮らす少女リーニアに拾われ、状況把握に努めたエルガが知るこの地を治める伯爵に寄生する操蟲の存在。そして伯爵に仕えていた生存を優先する操蟲のメイドのマヤとの出会い。操蟲の多様化や変化を感じる一方で、かつて兄と慕っていたもう一人の魔導人形と皮肉な再会もありましたけど、他の魔導人形たちとの邂逅もあるのか、今後の展開が楽しみなシリーズですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
空から落ちてきた異形の生物「星屑獣」によって人類は地上を奪われ、空に浮かぶ星浮島へと移った世界。姉のような英雄を志しながら武器となる星輝剣と同調できない少年リュートが、空から降ってきた少女カリナと出会うボーイミーツガール。意気込みが空回り気味だったリュートの転機となったカリナとの出会い。彼女の導きによって因縁の部隊に何とか加入した彼が直面する試練。力を得たものの現実はまだまだ力量不足で、現実を突きつけられ凹む自意識過剰っぷりは際立っていましたが、好きな子のために突き抜ける王道展開はなかなか良かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
IPUのチューダクール湖で新たな遺物を見つけた達也たち。開かれたシャンバラへの扉。達也は封印されし遺物へとたどり着く新章第六弾。遺物を伝説の古代文明シャンバラへの『鍵』であると考え、この白い石板と新たに見つけた青、黄色の石板の3つの『鍵』をヒントに、次なる目的地をIPU連邦魔法大学ウズベキスタン校舎に設定する達也。リーナや光宣も絡めながらの遺跡巡りで中央アジアをわりとダイナミックに駆け回る展開と様々な邂逅から、最終的に構図としてはシンプルになってきましたが、表紙の二人がこうなった原因は微笑ましかったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
母親の死をきっかけに、一時的に桜羽家の居候になった傷心の晶穂。一方、高校受験を控える雪季は遂に追い込みシーズンに突入する第四弾。不安を抱える晶穂の音楽活動や食事など、甲斐甲斐しく世話を焼いてフォローする春太。無事に合格すれば「妹」を卒業することになる雪季が、受験勉強を頑張りながらも密かに抱えていた不安。気にかけずにはいられない二人の「妹」を軸に透子や冷泉ちゃん、氷川姉妹までカバーする春太という構図でしたけど、狭間で揺れる雪季と晶穂の複雑すぎる心情がなかなか難しいですね。どんな結末になるのか次巻完結に期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
新学年を迎えてのクラス替えでまさかの四人全員同じクラスになったバンドメンバー。伽耶も入学してきて、真琴はプロからの作曲依頼に軽音部のプロデュースまで買って出る第六弾。彼を大好きな四人に振り回されながら、作曲依頼に頭を悩ませていても、人の苦境を見ていられずつい手を差し伸べる真琴。一方、新生活を始めた華園先生が優勝を目指すピアノコンクールに参戦し、真っ向から勝負を挑む凛子。みんな彼が大好きなんだよな…としみじみ思いながら、華園先生と凛子のピアノ対決に胸を熱くして、もう一歩先に進んだ彼らのこれからが楽しみです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
致死率95%、凶悪なウイルスの大流行が収束した世界。罹患したことを隠して深夜の救急医療室で働く岬純也のもとに現れた同じヴァリアントの少女・悠に、ある計画を打ち明けられ、巻き込まれてゆく物語。患者が差別され隔離される状況で、拘置所に収監されている兄に会おうとする悠に振り回される純也、悠の兄に異様な執着を持つ刑事・毛利の執拗な追跡、そして明らかになる計画の真意。追いつめられ後戻りできずに突っ走るなかなかテンポの良い展開でしたが、二転三転するストーリーをスッキリとした結末に上手くまとめ上げていて面白かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
一人の天才音楽青年が作った「凪に溺れる」。その曲と運命的な出会いを果たし、夢と理想、そして現実とのはざまで藻掻いた6人の人生を描く連作短編集。出会った人の心を揺さぶらずにはいられない十太の音楽。霧野十太と水泳少女の出会い、燻る高校時代に出会った少女、大学時代のバンド仲間、夢を思い出したフリーライター、彼の父を巡る過去。第三者視点ゆえに音楽に邁進し続けた十太の複雑な想いは想像することしかできないですけど、それでも彼が生み出した音楽は生き続けて、受け継がれてゆくことを予感させる結末がとても印象的な物語でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
四神の力を持つ『神子』が存在する大正時代。幼い頃、許婚として紹介された京都の桜小路家の御曹司・立夏に一目惚れした曰くつきの梅咲家の令嬢・菖蒲が、成長して憧れの立夏と再会する和風ファンタジー。立夏を一途に思い続けて、十五歳で婚姻の準備のために東京から桜小路家へ越してきた菖蒲。その想いを信じられず、冷たい瞳で彼女を拒絶する立夏。両家の事情や複雑な因縁もあって、なかなか壮絶な展開でしたが、だからこそ変わらない真摯な想いが少しずつ二人を変えてゆく中で、本当に大切なものは何かを見出してゆく結末はとても良かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
優れた方術士を輩出する京都の名家で元次期当主だった鈴夏文人と、海外との貿易も盛んな大阪の豪商の令嬢・雪割一華の結婚。 『家』に縛られ、秘密を抱えていた二人が紡ぐ婚姻譚。政略結婚とはいえ夫婦として歩み寄ろうとする文人に対し、今回が四回目の結婚で夫婦関係を拒絶して離縁まで勧めてくる一華の出会い。ぎこちない夫婦生活の中で少しずつ一華を知り、彼女が抱える複雑な事情を共有したい文人。彼自身もまた秘密を抱えていて、究極の選択を突きつけられながら、それでも献身的な文人の想いが一華を変えてゆく展開はなかなか良かったです。
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よっち
思ったことを上手く伝えられないのは、伝え方ではなく言語化能力の問題。「どう言うか」より「何を言うか」で決まる時代の「言語化力」を鍛えるメソッドを伝える一冊。多くの人が自覚する間もなく多くの気づきを失っていて、それは多くのケースで言語化能力が不足していることに起因しているとして、メモ書きで言語化する重要性を説く著者。そのためにA4に1枚2分で1日3枚書いてみるというトレーニング方法を提唱していて、その具体的なテーマも挙げていましたが、確かにこれを実践すれば言語化のスピードも上がりそうな納得感がありましたね。
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よっち
料理おみくじが名物で、出てくる料理とお酒は絶品揃いのうしろむき夕食店。食事も人生もいろいろ迷うお客さんに、意外な出会いを与えてくれる連作短編集。女将の志満さんと不幸体質の孫娘・希乃香さんが迎えてくれる店にやってくる、抜擢に空回りするラジオ局のパーソナリティ、異動に戸惑う製薬会社MR、義母との距離感に戸惑う新妻、夢を追いかけ続けるか悩む夫、そして孫娘・希乃香が探す生き別れの祖父。悩めるお客さんたちに寄り添うように美味しそうな料理が振る舞われ、新たな気づきを得て進むべき道を見出してゆくとても優しい物語でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ずっと好きだった真島に高級バレンタインチョコを渡すも、料理が下手でフラれた優花。彼が憧れていた相手は料理教室の先生だったことから、料理を好きになろうと奮闘する物語。一念発起自炊に挑戦して、料理男子と合コンしたりする一方、自炊しなくてもいい充実した街に引っ越したり、自炊をしない後輩に共感し、料理を作ってくれる男にアプローチされたりで、どうあるべきかで心揺れる彼女の葛藤は切実でしたけど、そんな「料理は愛情」という呪いに囚われながら、上手く行かない自分にしっかり向き合った彼女のありようがとても愛しくなりました。
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よっち
貴族の少年たちが、父の跡を継いだ職人が、全身全霊で守りたいものとは何か。東西南北各家それぞれの事情も伺える短編集。雪哉とみよしの出会いや、市柳の雪哉との苦い思い出、好いた男を連れてきた結と千早の沈黙、顕彦と側室たちの事情、皇后が内親王に送った回り灯籠、大紫の御前の生い立ち、あせびの母・浮雲の音楽を通じた交流、奈月彦と娘のきんかんを煮る話。時折垣間見せる雪哉の思いがいろいろ気になる感じではありましたが、微笑ましい話ばかりではなかったので、奈月彦や健気な娘・紫苑の宮たちのエピソードがいい感じに効いてましたね。
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よっち
近頃「鬼化」が進み、暴力的な衝動を抑えがたくなりつつあった直属の上司・阿久津。そんな状況で五山送り火の時期に京都の民家で火事が発生する第二弾。連続放火へと発展する事件、天ケ瀬ダムで止めた女子大生の自殺、種苗会社の産業スパイ事件の捜査をする一方で、何とか鬼化を止めようといろいろ調べる阿久津を、何とか助けたい部下の亜寿沙という構図でしたけど、誰かを助けようと無理をしてしまう阿久津と怪異に強い気持ちで立ち向かってしまう亜寿沙っていいコンビなんですよね。ちゃんと今の思いを確認して信頼関係も増した二人の今後に期待。
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よっち
十年前、洋食屋を営んでいた父親が通り魔に殺されて以来、一緒に不遇をかこつ日々を送っていた妹の妃奈が遺体で発見されて、運命の輪は再び回りだすミステリ。母親も失踪して別の親戚に引き取られていた妹。惨殺された彼女の潔白を信じて、その疑いを晴らすべく行動を開始する姉の美桜。そんな彼女たちの過去を探り、様々な思惑を秘めて美桜と出会う人たち。誰を何を信じるべきなのか、状況が二転三転する中で思わぬ事実も明らかになっていって、どいつもこいつも…と正直思ってしまうぶっ飛んだ展開でしたけど、その結末もまたなかなか衝撃でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
かつて大変貴重とされながら、長い迫害の期間を経て激減した巫女。祖母の英才教育をほどこされた螢那が、高祖の予言を信じるこの国の皇子・侑彗に危機を救われ、後宮に女官として入る中華風ファンタジー。妃として迎えられるくらいなら女官として解呪に勤しむ方がまだマシということで、後宮で働き始めた螢那が遭遇する毒入りの酒が使われた事件の真相、首がない死体の理由、事故ではなく事件だった宦官の死。死霊は見えるけれど解決するのは彼女の様々な知識で、シリアスな展開を侑彗たちとの軽妙な掛け合いで上手く中和していて楽しく読めました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
担当する殺人事件捜査のため、『暗号解読士』キリヤと会いに大学へと向かった警視庁の新米刑事・七瀬光莉。構内で面倒ごとに巻き込まれた彼女をキリヤが隠語解読で救う暗号解読ミステリ。類い稀なる数学的センスで現場に残された暗号を解き、難解な事件をいくつも解決に導いてきた民間協力者キリヤ。彼が解き明かす議員秘書のダイイングメッセージ、呪われた執事喫茶の暗号、タイムカプセルの秘密、明らかにされてゆくキリヤが探し続ける最期の言葉の意味。難解な暗号を用いながらも物語としては読みやすくて、対照的な光莉とのコンビにも期待です。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
転校生してきた中学生の里香が仲良くなった、クラスで浮いた存在の彩名。徐々に彩名の束縛がエスカレートする中で、少し前に彼女の親友が事故死したことを知る青春小説。彩名以外の友人との交流も生まれつつある中で、彩名からの思ってもみなかった告白。それを境に里香の周囲で不穏な出来事が続くようになったのはなぜか。明らかになってゆく過去の真相があって、普通はそこまでされたら距離を置かれても仕方ないですけど、それでもちゃんと向き合おうとする里香の覚悟が、孤独で不安を抱える彼女にはかけがえのないものだったのかもしれませんね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
手を怪我してピアノが弾けなくなった中学生・陽葵。引っ越した札幌の珈琲店「タセット夕暮れ堂」で、後悔を抱えた人を過去へ連れていきやり直しをさせてくれる魔女と出会うファンタジー。失意の陽葵を励ますおばあさんが教えてくれたお店の秘密。チャンスは一度、珈琲を淹れる4分33秒の間だけ。言いたい放題言う女性客の後悔、そして親友だった友人のためにもう一度時を飛ぶ陽葵。時守として時を跳ぶ力は得ても自分自身の後悔は取り戻せなくて、複雑な想いを抱える彼女がこれからどう生きるのか、思わぬ波紋もあったりで楽しみなシリーズですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
バブルには良いバブル、悪いバブルがある。金融史・経済史研究者が、世界の巨大バブルの原因・帰結を分析、バブルの普遍的な法則を明らかにし、次のバブルに警鐘を鳴らす一冊。なぜブームとバストを何度も繰り返すのか?壊滅的な結果をもたらすバブルと社会に恩恵をもたらすバブルがあるのか、1720年代のパリとロンドン、1820年代のラテンアメリカ、1880年代のメルボルン、1920年代のニューヨーク、1980年代の東京、1990年代のシリコンバレー、2000年代の欧米、上海・深圳といった事例からの考察は興味深かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
世界経済の血液とも言われる海運物流のカギを握るコンテナ。生活・ビジネスを支えるコンテナから世界経済に迫る一冊。先行指標としてのコンテナ輸送量、コンテナはどこで作られ誰が保有しているのか、輸送の二大基幹航路と海運業者のシェア、世界のコンテナ港トップ30、大型化するコンテナ船と輸送単位・重量満船の話、一体何がどれくらい運ばれているのか、ハブ港湾とフィーダー輸送、グローバル化と戦略的経営、海運業が抱えている問題、複線化・冗長化・短縮化、地政学的変化など、コンテナの重要性とそれを取り巻く状況を興味深く読みました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
大好きな乙女ゲームの世界に転生したことを知ったネージュ。ヒロインの親友ポジションで死亡フラグを折りまくるファンタジー。全てのエンディングがデッドエンドというトンデモ仕様で物議を醸した問題作。このままだと全員が死んでしまう結末を回避すべく、ゲームで得た知識や神様に貰ったチート魔力も活かしながら、先回りして死亡フラグを叩き折りまくるネージュ。神様にさらに面倒なルールも課されながら、どうすれば無事ハッピーエンドに辿り着けるのか。ゲームでは知り得ない裏事情があったり、思わぬフラグも立ったりして今後が楽しみですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
神殿に押し込められ、聖女として祈る日々を過ごしていた王女プラティナ。過酷な生活のせいで余命わずかと宣告され、聖女の地位と婚約者を奪われ「聖地巡礼」という名目で国を追放される巡礼旅ファンタジー。同じく厄介払いされた黒騎士アイゼンの不条理な呪いも解除して、むしろ日々健康になってゆくプラティナ。行く先々で聖女の力を使って問題もさくっと解決して、いつの間にか『奇跡の聖女』と噂になってしまう世間知らずで天然なプラティナと、振り回されながらサポートするアイゼンの旅路、少しずつ変わる二人の関係が楽しみなシリーズですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
大転職時代こそスキルと思考の更新が必要。転職、就活、人生設計に悩むビジネスパーソン向けに、自分の市場価値を高める「強み」が見つかる41の思考法を示す1冊。「ビジネス=価値の交換」であることを忘れてしまうと他責になる、「費用」と「投資」は違うことを理解する、「努力する」ではなく「工夫する」人を目指す、模倣するではなく技術を盗んで活かすことに意味がある、正論が通じないときには「…とはいえ」を意識するなど、何を見て意識して仕事すべきなのか、その積み重ねが大きな差に繋がると思いますし、とても参考になる一冊でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
L県正護市北区で起きた連続放火殺人事件。鳥越恭一郎ら捜査一課強行犯係の面々は、正護北署へと向かう第二弾。所轄の若手四谷と組んで、捜査線上にあがる怪しげな者たちを「相棒」の鴉らと追い詰めていく恭一郎。しかし捜査開始の翌日に発生してしまう六名が死亡する第二の放火事件。探ってゆくうちに明らかになるIR再開発を巡る対立、そして数十年に及ぶ「火」に魅入られし者たちの因縁があって、今回もイケメンを上手く活かしての人たらしっぷりと、鴉をフル活用しての追い込みは異彩を放ってますね…なかなか業の深い結末でしたが続巻も期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
エンタメ産業がどんな環境下で誰の手によって生まれ、どんな手段でビジネスモデルを構築していったのかエンタメビジネスをまとめた一冊。日本の興行モデルや、映画/音楽のビジネスモデルの変遷や出版という戦後最大のベンチャー産業、日本独自の発展を遂げたマンガ、テレビの大編成とネットワーク化、狂気から生まれたアニメ産業、ゲームの世界覇権競争、スポーツビジネスなど、概況として対立とゲームチェンジの歴史が解説されていて、転換期には逆風をものともしないキーマンがいて、やはり必要なのはコンテンツを活かす先見の明なんですよね…。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
美しい長女と三女に挟まれ、目立つことなく生きてきたオードル家次女サクラ。「軍神」と呼ばれる第二皇子カイに「剣は鞘にお前を選んだ」と告げられ、一夜にして皇妃となるシンデレラロマンス。課せられた役割は「破魔の剣」を留めるためカイの側にいること。ただそれだけの存在だったサクラが、聡さと思いやりで冷徹なカイを少しずつ変えてゆく展開で、お互いへの想いが変わっても、一度定義された関係から一歩が踏み出せない不器用さや、勘違いからのすれ違いがもどかしかったですけど、勇気を持って踏み出した二人の甘い結末はとても素敵でした。
yan
2023/05/05 10:41

この作品文庫化されたんですね!このお話好きでなろうで何度も読んでました。結構前に書かれたものだったのでビックリしました。作者さんもビックリされたんじゃないでしょうか?

が「ナイス!」と言っています。
よっち
長年民事訴訟を手がけてきた元裁判官が、一生の間に出あう可能性のある各分野の法的紛争を網羅し、紛争に巻き込まれないための予防法、そして万一トラブルが起きたときの対処法をまとめた一冊。最も多く結果も重大なものとなりがちな交通事故関係から、民事訴訟数が非常に多い不動産関連紛争、痴漢冤罪を含めた刑事事件関係全般について、離婚のあれこや近年大改正されたいかにも面倒そうな相続、それ以外の多様な紛争・危険防止策について解説されていて、確かにまずそうならないように不要なリスクを避ける意識はポイントなのかもしれないですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
教育YouTuberとして理想の大学教育を求めて日本全国約800大学を全て訪問した著者が、今の大学選びをどうするのかいろいろ考察した一冊。実際のところ「有名大に行きたい」と思うけれど、合格できるのは上位数%だけ。だから重要なのは第2志望の選び方を知ること、をコンセプトに、文理を超えた大学の選び方や、やりたい事を反対されたり、学費がなかった時どうするのか、お得な国公立大はどこか、推薦で半分が大学に行く時代の勝ち方など、昔とはだいぶ様変わりしているようですが、現時点での様子が伺えていろいろと参考になりました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
婚外子として伯爵家に引き取られたものの家族に虐げられ、身代わりとして辺境へと送られたルアーナ。そこで辺境伯に隠していた光魔法の使い手として自分を売り込み、生き延びようと奮闘する下剋上ファンタジー。自らの光魔法が魔物に有効であることが分かり、聖女と呼ばれ同い年の辺境伯家子息ジークと切磋琢磨しながら成長する展開で、過去を語ると無意識のうちに不幸自慢になるルアーナを家族のように思う辺境伯家の優しさが心に染みますが、だからこそかつての家族の酷さが際立ちますね…現時点では前途多難ですがジークには頑張って欲しいです。
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よっち
駆け出し女優・志佐碧唯の初舞台仕事で起きた不可思議な事件。怪異を引き起こす霊を浄めるため、謎の演出家・胡桃沢狐珀が現れる感動ホラー劇場。碧唯が劇場で遭遇する、誰もいない舞台に響く足音、スタッフが次々襲われる劇場ロビー、役者を金縛りにする恐ろしい視線といった不可思議な現象。霊を鎮めるために居合わせた人たちと繰り広げる即興劇「浄演」。劇場に宿る特別な想いとは何か。役者の醍醐味とは何か。現段階では役者としての努力も覚悟も足りない碧唯の甘さが目に付きましたけど、経験を通じて様々なことを学んでゆく彼女の成長に期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
油絵画家の井口が泥棒に転職した蓮野に持ち込んだ相談。偽物の時計を置き換えるために美術館に潜入する表題作ほか、六篇の連作大正浪漫ミステリ。死に瀕した実業家が建造を進める私立美術館の謎、悪人一家が住む館で起きた奇妙な密室殺人、大雪の日の誘拐の最中に起きた足跡がない密室殺人、不可解な手紙から結婚に隠された秘密、航行中の船上に潜む猟奇殺人鬼、相次ぐ宝石泥棒の正体とその理由。「絞首商會」でも探偵役だった蓮野が、今回も謎を解き明かしてゆく展開でしたけど、挑む事件はバラエティに富んでいてなかなか読み応えがありましたね。
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よっち
東京でデザイナーになる夢が破れ、愛媛県松山市にある祖母の遺した家に引っ越してきた加乃。そこへ伏見から家出してきた稲荷狐・佐助が転がり込んでくるファンタジー。新天地のリスタートは、しかし昔から狸が支配する松山市では、稲荷狐なんて見つかったら命はないという状況。そこに両親に反発する狸の千代や、代替わりしたばかりの龍神の龍姫も転がり込んできて、四人で力を合わせて苦境に立ち向かう展開で、狸社会にも世代間対立があるんだな…とか思ったりしましたが、意外な伏線もあったり、妙手で打開する著者さんらしい物語を楽しめました。
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よっち
ハクア打倒の鍵【星骸】を求め、古代文明が遺した『遺跡街』へ侵入するメノウたち。そこに千年前に死んだはずの四大人災【星】の迷い人・星崎廼乃が現れる第八弾。自称天才美少女のノノが語る【星骸】の真実。そこに現れる導師『陽炎』と因縁がある最強のテロリスト・ゲノムと、ミシェル配下となったモモ。ノノはなかなか面白いキャラで、わりとやる気なさそうなのにマヤのためだったら頑張れるサハラが見れましたが、今後の展開がいろいろ気になるところではあります。そんな理由でメノウと敵対するモモも面倒くさいけど彼女らしいですよね(苦笑)
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よっち
魅力的なはずのアイデア、製品、サービスが、相手に受け入れられないのはなぜか?その原因を分析して対処法を事例を使って具体的に伝授する一冊。買いたいのに顧客が購入ボタンを押せないのはなぜなのか。進まないのは燃料が足りないせいだと思い込むことが、時には上手く行かない原因となっていて、それよりも惰性・労力・感情・心理的反発の4つの抵抗がどういうものなのか、どうやって変えてゆくのかという点に着目し、魅力をさらに増やす努力を重ねるよりも抵抗を減らすアプローチの方が、効率的で低コストであるという指摘は興味深かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
読者から募集した物語をカンザキイオリが楽曲化し、バーチャルシンガー花譜が歌う「それを世界と言うんだね」を綾崎隼が小説化した物語。記憶を失っていた少女が、物語の中で不幸になったものだけがたどり着ける物語管理局で出会った王子。彼と一緒に物語の世界に飛び込んで、不幸になったキャラクターたちを救うために様々な世界を旅する展開で、思いもかけない方法で登場人物たちを救ってみせる中、明らかにされてゆく主人公や王子の正体。懐かしい思いでかつて読んだ物語を思い出しながら読みましたが、ラストは著者さんらしい温かい物語でした。
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よっち
その指輪をつければ「運命の赤い糸」が見える。切ない願いが込められた奇跡の指輪が紡いでゆく、6つの恋模様を描いた短編集。夢を諦めかけていた少年を励ます少女を襲った悲劇。そこから運命の赤い糸が見える指輪を絡めながら語られる、上手く想いが伝わらない高校生カップル、女子高生の先生に向けられた思いや12年越しの愛、不器用な母と娘のすれ違い。上手くいかない人たちが抱える複雑な想いが変化してゆくそれぞれのエピソードも良かったですけど、巡り巡って見守ってきた大切な人の元へと繋がってゆくその結末が何より印象的な物語でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
最近、小学生の誘拐事件が街を騒がせている中、クラスメイトの聡明で美人で、主人公の恋人でもある御園マユが、誘拐犯だったことを知ってしまうミステリ。八年前の誘拐事件の影響で厭世的で嘘つきになってしまったみーくんと、どこか壊れてしまったまーちゃん。そのまーちゃんはなぜ小学生の浩太と杏子を誘拐してしまったのか。ひっそりと背景を探ってゆく中で、何が本当で嘘なのかいろいろ考えてしまう展開でしたけど、それでもまーちゃんもみーくんもお互いを大切に思っているのは間違いなくて、彼らがこれからどうなるのか続巻に期待しています。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
大陸に君臨する大帝国・斎の女帝・李紅蘭。ふた月ほど前に結婚した自称極悪女帝の彼女が、今度は不幸を呼ぶ少年の養母になる第二弾。紅蘭の兄の息子・白悠を正式に養子にすることにした二人。「そういうもの」が見える龍淵に、怨霊の仕業で周囲の人間に不可解な不幸が続く「不幸を呼ぶ少年」をぶつけるとかいう、何とも複雑過ぎる家族関係には苦笑いでしたけど、敵には容赦なくとも味方には何だかんだで甘い紅蘭や、様々な思いで彼女を支える周囲の人たちとのやり取りはなかなか楽しくて、新キャラの白悠も二人の関係にいい感じにハマりそうですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
真実の愛を証明できる「回樹」を巡るありふれた愛の顛末。表題作ほか環境が変化する中で誰でも思い当たる感情を描いた初のSF短編集。骨の表面に文字を刻む技術「骨刻」がもたらした特別な想い。傑作が生まれなくなった映画を巡る魂と消されてゆく名作たち。人間の死体が腐らない世界で、妻の死体の行方を探る男。奴隷制度下のニューヨークの白人と黒人と宇宙人の融和。回樹に愛を託した人々が催す年に一度の「回祭」。極端に変化した環境で人はどのように考え行動するのか。多く人が仕方ないと受け止める中、不器用な愛に生きる姿が印象的でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
誰にも言えない秘密を抱えるオリビアが営む街から離れた森のほとりのスープ店。ある時は動物、ある時は人間。彼女の店に心に何かを抱えた誰かがやってくるファンタジー。家族から疎まれて養祖父母に育てられたオリビアと、ある雨の朝にびしょ濡れでやってきた元傭兵アーサーの出会い。そして相手の大切なことや想いに配慮するような、優しさを少しずつ積み重ねる二人の関係。たびたび難しい状況にも直面しましたけど、見守ってきた人たちにも助けられて、ようやく自分らしくいられる大切な関係を見つけた二人の物語をまた読んでみたいと思いました。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/08/23(3926日経過)
記録初日
2013/07/27(3953日経過)
読んだ本
11342冊(1日平均2.87冊)
読んだページ
3295481ページ(1日平均833ページ)
感想・レビュー
11232件(投稿率99.0%)
本棚
70棚
性別
血液型
B型
職業
専門職
現住所
埼玉県
外部サイト
URL/ブログ
https://yocchi.hatenablog.com/
自己紹介

こんにちは。普段は図書館と書籍仕入れに関わるお仕事をしています。仕事のついでに面白そうな本がないか探していて、とりあえず自分が読みたいと思った本さえ読めてさえいれば、わりとまあいいかと思えてしまう行動原理が少し残念な人。

好きなジャンルはボーイミーツガール、青春小説、部活小説、お仕事小説、ミステリ、冒険・中華ファンタジー、歴史・戦記、SFなど。コメディ調より落ち着いた雰囲気の物語志向。意外な展開や難解さがウリのお話も嫌いではないですが、どちらかというとベタで王道な構図が分かりやすい、最後は良かったなと思えるお話が好みです。

基本的には著者買いが多いですが、興味を持ったらテーマやジャンル・作家などにはあまりこだわらず何でも読みます。人に本を薦めるのが趣味の本を読むついでに人生を送る雑食系読書廃人。

娘(11年4月生まれ)の読書記録用アカウント。
http://bookmeter.com/u/562586

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