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2025年1月の読書メーターまとめ

しょう
読んだ本
51
読んだページ
20483ページ
感想・レビュー
46
ナイス
2342ナイス

2025年1月に読んだ本
51

2025年1月にナイスが最も多かった感想・レビュー

しょう
ネタバレシリーズ5作目。犬神財閥の創始者である佐兵衛は、法定相続人が驚くような遺言書を遺す。三名の相続人だけでなく子供達や佐兵衛の恩師の孫にあたる謎の少女・珠代に対する相続の優位性が明らかとなり、嵐が起こる予感がする。相続争いに巻き込まれた珠代は命を狙われるようになり、金田一に捜査協力を依頼した弁護士事務所の若林が殺されてしまう。映画ではインパクトのあるシーンも多かったが、本作も読みどころはおおく。血みどろの争いが止まる様子はない。金田一の活躍があまりみられなかったのは残念だがそれでも十分に面白かった。
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2025年1月にナイスが最も多かったつぶやき

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質・量ともに2023年とあまり変わらず。いつまでこのペースが続くか。2024年の読書メーター 読んだ本の数:654冊 読んだページ数:223704ページ ナイス数:31726ナイス ★去年に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/481310/summary/yearly

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2025年1月の感想・レビュー一覧
46

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ネタバレ2010年出版だが、寝台特急が舞台なためどこかレトロ感漂う作品となっている。一方で連続殺人鬼Jの狡猾な罠にかかってしまい意識不明の重体となってしまった刑事のキョウジの声が恋人の友梨の頭の中二聞こえてくるようになるというファンタジックな一面も持っている。被害者も全体的には多く加えて密閉空間なので何となくでも犯人は絞りやすいが、伏線は丁寧に回収されておりその辺り抜かりはない。次作にも期待したい。
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ネタバレノーベル文学賞作家による歴史小説。16世紀の北欧を舞台にクリスチャン二世と傭兵ミッケルの二人を軸に北欧の歴史が描かれている。クリスチャン二世も暴君として夙に有名。ミッケルはどこか退廃的な雰囲気を醸しており破滅的で不安定なキャラとなっておりやはり好感はもてない。クリスチャン二世の気性からしても没落は当然の帰結と考えるのが妥当で、このあたりはタイトル通りなのだが悪い意味での人間臭さが存分に出ていたのがいい。この時代と言ったら大抵ヨーロッパが舞台なので新鮮な気分だった。
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ネタバレ時は平安。藤原道長の甥にあたる隆家が救国の英雄として京へ凱旋した後のお話。隆家のキャラもかなり立っているが女性陣も負けず取らずキャラが濃く気が強い。娘の婿取りに奔走するも様々な騒動も有り思ったほどうまくいってないのがおかしい。時代小説としてはかなり珍しく会話文に古語?が用いられており雰囲気は存分に出ていていいのだが慣れるのに少々時間を要する。京内に渦巻く策謀も何のそのでマイペースに生きる隆家の生き様を堪能した。
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ネタバレワイルドフェル・ホールに新しく越してきたヘレンと息子のアーサー。ブロンテ作品では珍しくヘレンは夫の暴力に苦しんだ過去を持つ。そんなヘレンに惹かれ恋をするギルバートだが、この時点で大体の結末は分かるというものだ。【アグネス・グレイ】のアグネスと比べると既婚者という事もあってか自分というものをしっかりと持っており、管理しっかりとして女性として描かれている。エンタメ性はほとんどない一方でヘレンの正義感が見え隠れするシリアスなシーンも少なくない。ヘレンとギルバートの複雑な心理描写が見事だった。
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ネタバレメインテーマは言語となっており、様々な国出身の登場人物がそれぞれ立場で言語が考察されていく。そもそもの発端が留学中に故郷がなくなってしまったため、行き抜くために自身で新たな言語を開発した所からなので何とも想像力が豊かである。一応ディストピアなのだろうが、それは本作においてはただの一要素でしかなく、Hirukoが全く悲壮感を感じさせずに独自の言語を操りながら様々な人と出会う希望のある物語となっている。
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ネタバレ四季シリーズ三作目。引き続き真賀田四季の足跡を犀川&西之園視点で辿っていく。西之園はこれまでになく犀川に対いて積極的なのが微笑ましく、これまでのシリーズを読んできた身からすると感慨深いものがある。また本作はこれまでと比べるとそこまで四季にフォーカスした構成にはなっておらず、他シリーズの主要人物に光を当てつつこれまでの物語を補完する形になっている。それでも四季の存在感は本作でも健在。次作にも期待したい。
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ネタバレ小説家のストラットンが主催した何とも悪趣味な余興で起こる殺人。本作では探偵役のロジャーの東奔西走ぶりを存分に楽しむことが出来る。推論を重ねていく従来のミステリーとは一線を画し、ロジャー自身がやりたい放題やった挙句他の人物に犯人と断定されてしまうのが何ともおかしい。世に沢山出ている従来の倒叙形式のミステリーとは一味違う性快感を堪能した。
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ネタバレ二編を収録。【白い部屋で月の歌を】は霊能力者シシィのもとでアシスタントとして働いているジュンが霊魂が抜けた少女のエリカを救ったものの、恋をしてしまうというお話。やや俗っぽい展開だがジュンの純粋な気性ゆえに悲しさと残酷さが同居しているかのような感じだった。【鉄柱】は夫婦が引っ越した田舎町には奇妙な鉄柱があり、それにまつわる話となっている。「満足死」という名称を用いて物語は展開し、幸不幸について考えさせられる良作。
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ネタバレ医療小説ではかなり珍しく刑務所が舞台の物語。ここへ半年間の間数日通うことになった精神科医の工藤が同僚医師や刑務官、受刑者やとの接触、交流を経て様々な学びを得ていく。また医療刑務所には工藤のかつての知人もおり、工藤目線ではどうしたって複雑な感情を抱かざるを得ない。どうやっても重くなりがちなテーマではあるが、考えさせられる描写も少なくはなく、特殊環境下での医療活動というものを知ることが出来たのは良かった。
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ネタバレオリガという素晴らしいパートナーを得、人生が好転するのかと思いきや性根までは変わる事はなかったようでシュトルツの助力も虚しく【オブローモフシチナ】が発揮されてしまい結局幸せにはなれず自分で自分の人生にピリオドを打った形となってしまう。一方オリガは別の縁によりシュトルツと結ばれ一件落着…というわけにもいかないようで幸せな感じは見受けられない。純粋故に愚かで滑稽な男の半生を見た気がした。
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ネタバレ怠惰極まる生活は相変わらず。【中】からはオブローモフの親友のシュトルツが登場。オブローモフのあまりにもひどい生活ぶりに呆れつつも怠惰な生活を改めるよう進言するもや腰の重いオブローモフ。しかし家を出たあたり多少は変節したようだ。またシュトルツ経由でオリガとも知り合って程なくして恋仲になってからはようやく積極的に。しかし二人が結ばれるには様々な障害を乗り越えなくてはならないが、オブローモフ気質故になかなか前に進まない。もどかしい展開が続くが以下【下】へ。
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ネタバレ【ガーディアン必読小説383冊目読了】勤め人だったがある日仕事を辞め日がな部屋の中で何をするわけでもなく過ごしている青年貴族のオブローモフ。無気力っぷりは半端ではなく【上】では遂に部屋を出る事すらしなかったぐらいで、それで食べていける分ある意味当時の貴族ならではの贅沢という感じもする。持ち込まれる出来事はしばしばあるが怠惰なオブローモフは頭を悩ましつつも全て後回しにしてしまっているのである意味徹底している。今の所好人物のかけらもなくこれといった出来事はないがどうなっていくのか。以下【中】へ。
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ネタバレ2019年。「凪に溺れる」という曲のボーカルである霧野十太が1年前に他界していたことが明らかになる。そこから遡って霧野の人となりや音楽性に多少なりともかかわりを持ってきた人達の青春小説となっている。読めば読むほどどの時代においても周りに少なからずいい影響を及ぼしているらしく、個性はやや薄いが何か惹かれるものはある。十太と十太の音楽に触れた登場人物もまた総じて人間味のあるキャラとなっていて清々しい。
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しょう
ネタバレ仲睦まじい兄弟だった兄のスパシュとウダヤン。しかしウダヤンが過激な組織の活動に関与した事により妻のガウリの眼前で射殺されてから歯車は大きく狂っていく。ガウリを案じたのかスパシュはガウリを連れてアメリカへ逃げ出すもこの関係はあっけなく崩壊しガウリは姿を消す。スパシュとガウリにとってはかけがえのない存在を喪失した事で双方憤懣やるかたない思いを捨てきれないままに歯を食いしばる様子が描かれている。一方でガウリに対する娘ベラの想いも理解出来るので何とも言えない。人物描写相変わらず緻密だが平易で特徴をつかみやすい。→
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しょう
ネタバレ表題作を含む三編の短編集。【トンコ】は運搬トラックから脱出した豚のトンコがひたすらにさまよう様子が描かれているが、どういう見方をしてもホラーとは思えなかった。【ぞんび団地】はゾンビになりたい少女が壊れかけた家族関係修復を願う話で、不気味と言えば不気味だがそれ以上にあっちゃんの切なる思いが強くて切なかった。【黙契】は自殺した妹の死の真相を兄が探るお話で兄と妹の目線で語られる。この作品が一番裏表紙にある「闇と哀しみ」が描けていると思った。
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しょう
ネタバレ大学では人気女子大生として注目を集めていたアムとサリーだったが学生寮でとある事件が発生。その事件を封印し何事もなかったかのように暮らしていた所アムとサリーの元へ事件を知る者から同窓会招待状兼脅迫状が届く。14年前と現代とを行ったり来たりしながら事件の全容に迫っていく。アムが人気を獲得出来た経緯については理解出来なくもないが、やはり進むべき道を間違えているといった印象が強く、サリーと同様どうにも好感はもてない。勝手に堕落するならまだしも良識あるフローラも巻き込んでいるのでたちが悪い。→
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ネタバレ創元SF文庫だが中身はSFっぽさを少しだけ残した正統派のファンタジーとなっている。ボーイミーツガールからの復讐譚という現代ではよくありがちな設定で目新しさはないが、一方では話があまり広がり過ぎることもなく分かりやすくていい。ただし捻りのない展開はファンタジーとしてはやや物足りない要素だった。
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ネタバレミケーレが20年の服役を終えて出所。おりしもナポリでは墓碑に名前を刻まれた人物が殺害されるという事件が発生。墓碑銘が刻まれた一人であるミケーレもまたとある目的を胸に行動を開始する。マフィアを題材にしているだけあってほとんどの登場人物が悪人と言っても差し支えはなく、ろくでなしが勢ぞろいと言った感じだ。ノワール作品としてはそれなりの内容だが、視点変更が割と雑で分かり難いので特段の面白さも感じない。人物描写も悪い意味で細かく物語のテンポも悪い。
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しょう
ネタバレ通称「赤い博物館」と呼ばれる犯罪資料館。この資料館の館長を務める緋色と捜査一課から左遷されてきた寺田のコンビがコールドケースを解決する短編集。緋色が安楽椅子探偵役として部下の寺田を上手く使い、自身は天才的な推理力で事件に取り組む。キャリア採用でありながら閑職に追いやられた形となる緋色のキャラが一見濃そうで特徴が今のところ掴めず。寺田も小市民然としているのでキャラ読みは難しいが、どの短編もガチガチのロジックを元に推理が組み立てられているので読みごたえがある。次作にも期待したい。
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ネタバレフリアンの過去を知るにつれ、自分自身の現在とは少なからず重なる点がある事を認識し出すダニエル。おおまかにはダニエルの成長譚でもあるがそれは同時に謎に包まれてた作家フリアンの歩みの追体験と見ることも出来るだろうか。伏線を丁寧に回収していく中でベアトリスとのロマンスも盛り込みより読みごたえのある内容となっている。
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ネタバレ1945年のバルセロナが舞台。ある朝「忘れられた本の墓場」に父につれていかれたダニエルはフリアン・カラックス著の「風の影」に心惹かれる。さっそく著者を調べてみるも他の書籍は何故か現存していない事が判明し、謎は深まってく。ミステリーだったり、ダニエル少年の成長譚だったりと複数のジャンルによって紡がれている本作だが、どうなっていくのか。以下【下】へ。
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しょう
ネタバレ戯曲を含む16作品を収録。昭和20~23年に書かれた作品集とあって敗戦間もなくの悲惨な状況等、戦後日本の生々しい空気をそれとなく感じ取る事が出来る。加えて疎開や復興の話など当時の出来事をなぞっているので当時の日本の状況が一市民目線で知れるのは興味深い。
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ネタバレ幼少期に虐待やいじめ等過酷な日々を送っていた竜一と竜二の兄弟。そして成長した兄弟は心に秘めていた復讐心を胸に泥臭く成り上がっていく。裏の世界で生きていく事を決意した竜一と表舞台で成りあがっていく事を決意した竜二の秘めたエネルギーのようなものが目に見えるようだ。筋そのものは比較的わかりやすいが、株や金融の話についてはかなり詳しく描写されているのでやや難しい。展開はハードボイルドらしく荒々しくて自分好み。次作にも期待したい
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ネタバレ偶然列車の窓から男が女を絞め殺す所を目撃したマギリカディ。しかし死体が見つからなかった事から鉄道関係者や警察にも事件の存在を怪しまれる中立ち上がったのが好奇心旺盛なミス・マープル。そこで家政婦のルーシーに協力を依頼。ルーシーはとある屋敷に潜入し、家政婦としては勿論、屋敷の人達にも気に入られつつ探偵役も見事にこなし、本作のMVPは間違いなくルーシーだろう。ミス・マープルの活躍はあまりなかったがまずまずの内容だった。
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ネタバレ戦闘妖精・雪風シリーズ四作目。前作でロンバート大佐と結託したジャムがとうとう地球への侵入を果たす。しかしFAFも手をこまねいているわけではなく、新たにジャムを演じる事でジャムをあぶり出すアレグッサー部隊を創設。加えて地球連合軍から戦闘飛行部隊が派遣され、全面戦争間近といった感じだ。前作とは異なり難解で抽象的な内容ではなく、戦闘もより現実的なものとなっており、非常に分かりやすくて面白い。危機的状況なのは変わらないが、まだこれからもジャムとの熾烈な戦いは続くのだろう。
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ネタバレイスラム主義と欧化主義の対立が近年増々劇欠いているトルコの地方都市カルス。そこで発生した少女の連続殺人事件の取材で雇われ記者として現地を訪れた詩人のKa。大雪でカルスが孤立する中で憧れの女性と再会するもクーデターが発生してしまい否応なしに巻き込まれて行ってしまう。雪の牢獄の中で極めて政治情勢が不安定な中でもKaは再会したイペッキとあわよくばといささか緊張感に欠けた言動が見られる。ただの恋物語を政治小説として昇華させた著者の構成の妙が光る作品だった。
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ネタバレ家政婦のみちよから妻の時子がアメリカ兵のジョージと関係を持った事を告げられた俊介。しかしながら時子の証言はみちよとは異なり、時子は謝罪ひとつしないありさまで追求に窮してしまう。夫婦間で不和になりつつある中で時子の邸案にも驚くが、それにのった俊介も大概変わっておりいまいち共感はし難い。ベストを尽くしているつもりがことごとく選択肢を間違えてしまった愚かな男と感じた。
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ネタバレ火星で絶大な権力のあるアーニーは精神病を患っているマンフレッドを利用して過去の改変を目論む。精神病の特質を利用し精神分裂からくる病は他と異なる時間間隔からタイムスリップを可能とするのでは?という着想が興味深い。
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ネタバレうっかり密室トリックを解いてしまった事から刑事の姉から強制的に殺人事件の推理を依頼される吾魚。とはいえ吾魚だけという訳ではなく、桐江や京野といった友人達も一緒で、加えて吾魚の憧れの祀島も加わる。青春ミステリーの趣だが、その実物騒な事件が多い。わちゃわちゃした感じはあるが、やり取りは軽快でキャラも立っていて飽きさせない。真相解明の段においても本格的なものとなっている。コミカルとシリアスのバランスのいい良作だった。
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ネタバレカトリーヌが30年前にパパと共に過ごしたパリを回想するという構成となっておりモディアノ作品ではよくある展開だ。カトリーヌの語りは決して不穏や悔恨という負の要素は混じっておらず、懐かしさで溢れており幼少期のかけがえのない邂逅だったりもする。それらの思い出はほんの少しの寂しさもあるだろうがどこか温かみのあるものとなっている。ジャン=ジャック・サンペの絵も味があり物語を彩っている。
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しょう
ネタバレ仕事は首になり、SNSがきっかけで知り合った人と結婚するも浮気の疑いをかけられてしまい程なく離婚した七海。あまり聡明ではないらしく、流されるままに不幸な道に行ってしまっているように見え多少は自業自得という気がしなくもない。そんな七海に超高額のメイドの仕事が舞い込んでくるあたり上手く行き過ぎな気がしなくもないが、ここから七海の再生が始まる。キーパーソンたる安室の軽率な感じはさておき、この方が上手く世渡りできそうとは思う。どの設定においても「よくありがち」でオリジナリティを見いだせず→
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しょう
ネタバレリーバス刑事シリーズ二作目。不法占拠された住宅で役中の青年が怪死した事件について早速現場に向かうリーバスだったが、そこは宗教色の濃そうな異様な現場。そして捜査を進めるうちに隠されていた事実が徐々に明らかになる。前作より時間が空いているためか、リーバスは警部に昇進し、部下を持つ身分に。前作と異なり危なっかしさは大分薄れている。しかしながら人間味のあるキャラは健在なのは嬉しい限り。次作にも期待したい所だが3~6作まで未訳なのがつくづく残念だ。
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ネタバレ火星にある氷の中から大量の正体不明生物の死骸が発見されたことから、現地への調査を命じられた考古学者のサヤ。しかし火星は現在進行形で多数の企業や国による陰謀が渦巻いており、なし崩し的にサヤも巻き込まれていく。ハードSFなのか、サイバーパンクなのかも判別が難しいほどに様々な要素が盛り込まれている。他の登場人物の個性がたっているのもあってか主人公のサヤの影がとにかく薄く、大した活躍もしていない。序盤こそ良かったものの読めば読むほど失速していった感じだ。
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ネタバレ【下】での展開は勿論マドレーヌの復讐劇がメイン。【上】で見せていた浅慮な感じは影を潜め、まるで別人かのような強い女としてマドレーヌは描かれ、緻密に計画した復讐を実行に移していく。この手の復讐譚は大概が読後に爽快感や寂寥感を与えるものではあるが、本作ではいずれの感情も沸き起こっては来ず、「やりすぎではないだろうか」という思いが拭えない。困難・障害が軽い復讐劇はやはり読みごたえは感じられない。
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ネタバレ前作でプラデルをすっぱり切ったマドレーヌが主人公。実業家の父の地位・財産を相続したマドレーヌだったが、息子のポールが三階から転落する事故が発生し、悲しみに暮れるまもなくポールの看護に精を出す。悲劇はこれだけに留まらず、世間知らずのお嬢様然としていたマドレーヌから周りの人間があの手この手で財産をむしり取ってしまう。かすかな同情心は芽生えるが、マドレーヌ自身にも転落してしまった原因があるので身から出た錆という気がする。こうして復讐譚の下地は整った。以下【下】へ。
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ネタバレ比較的軽めなタッチのサスペンスホラー。一年前に死んだ8人組のうちの1人の死の真相に関連するメールが届き、山に登った7人。誹謗中傷を受けていたのはちょっとかわいそうに思うが、途中まで読んだあたりで7人全員がろくでもない人格なのは分かるので誰にも感情移入が出来ない。他方全員悪人として振り切った内容にするのかと思いきやそんなこともなく、ことごとく想像を超えてこない。いかんせん設定を盛り込み過ぎて活かせてもおらずまとまってもおらずで評価できる点がない。やはりこの手の作品は中途半端が一番ダメ。
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しょう
ネタバレ母妹殺人事件の犯人となり無期懲役の判決を受けたオリーヴ・マーティンについての本を書くようにと版元から半ば強制されたライターのロズ。覚悟を決めて当該事件の関係者から話を聞いて回るうちに本当にオリーブが起こした事件なのかと疑念を抱くようになる。時折ロズの人柄や過去にも触れ、じれったい感じはさせられるが、予想と異なる展開の連続で、このあたりのリーダビリティの高さは著者ならではという感じはする。かなりの良作と思うが解説がはっきり酷いのが残念。
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ネタバレ疾走感は些かも衰えることのないまま、三人の悪漢はアクセル全開で夜の街を所狭しと突っ走っていく。複雑に絡まり合った謎は徐々にほどかれる中で血が流れ、死体が積み重ねられていく。三人が墜ちていく事は自明の理と認識しつつもそれぞれに丁寧に書き込まれた人物像をみるにどうしたって憐憫の情を抱かざるを得ない。エルロイの影響が濃い本作だが、著者の色も存分に出たまずまずの内容だった。
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ネタバレカナダ・バンクーバーを舞台とした、アジア系移民が香港から大量に押し寄せ、黒社会も巻き込んで不穏な空気が漂う。ロン・ハリィ・サムの三人の男を中心に欲望渦巻くどす黒い世界観が広がっている。この手のジャンルの作品というとまずエルロイを想起させるが、本作も負けず劣らず凄まじく大きなエネルギーが迸っている。三人の行きつく先の地獄が分かっていても止まれない程に勢いが凄い。以下【下】へ。
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ネタバレ引き続き対抗試合の課題がとり行われる中でとうとう復活してしまったヴォルデモート卿。満を持して登場してきたは良いがあまり大物感がなかったのは残念。他方でダンブルドアの大物感はなかなかのものだった。【上】を超えるシリアスな展開で、テンポも速く目まぐるしい。そしてとうとう死者も出てしまう始末でこのあたりの描写は流石に容赦がない。今後もヴォルデモート卿との熾烈な戦いは続きそうだ。
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ネタバレウィーズリー家の招待を受けてクィディッチワールドカップの決勝戦を観戦に赴くハリー。しかしここでもヴォルデモートの影が付きまとってくる。時がたちホグワーツでは新たに三大魔法学校対抗試合が100年ぶりに行われる事となり、本来選ばれるはずのないハリーが代表の一人となり、過酷な試練に立ち向かっていく。対抗試合そのものもわくわくさせられる展開で非常に面白く、ロンとの仲違いから「雨降って地固まる」を地でいくかのような流れは微笑ましい。ハリーが選ばれた理由は分からないまま【下】へ。
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ネタバレ【下】に入り土方も剣を振るう機会が増える。幾多の戦いを経て新撰組がじわりじわりと崩壊の道を辿っていく中で土方はただ一人喧嘩師らしく時代の趨勢にも便乗せず己の矜持を貫き、剣を片手に血生臭い戦場へと駆けていく。新撰組が完全に崩壊しても土方の生き様は些かも変わる事はなかったが、土方が本懐を遂げるべく死に場所を探しているような気がしてカッコいいと思う反面寂しさを覚える。新撰組に属しながらもただ一人の剣士として散った男の生き様と死に様を見た気がした。
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ネタバレ新撰組副長として辣腕を振るった剣の達人土方歳三の人生を不良少年と揶揄された時代から語られる。新撰組自体殺伐とした集団と思っていたので、この手の作品にしてはありがちな暗い部分は思ったより少なく、やり取りはむしろ軽快で読みやすくなっていると感じた。本作ではこれまであまり語られてこなかったであろう土方の人間性や気性ついて幾分かは知る事が出来た。血みどろの展開も多い一方でどこか人間味のある暖かいやり取りもあってメリハリが効いていていい。以下【下】へ。
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ネタバレ追われるもの・エンディミオン達の逃避行は続く。行く先々で風光明媚な景色が広がっているが追うものが巨大勢力のパスク軍なので緊張感も漂っている。結果的に助かる事は自明ではあるが双方の視点からなのでドラマティックな展開となっておりハラハラさせられる。エンディミオンが主役側なのにもかかわらず、デ・ソヤ神父の色々な煩悶を知ってしまうと双方を応援したくなってしまう自分がいる。これまでのシリーズとは趣を異にした本作だがまずまずの内容だった。
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しょう
ネタバレシリーズ三作目という位置づけではあるが、前作からは300年以上経過した世界観で基本的な枠組みなどは変わらずだが、中身は壮大な冒険譚となっており別物と考えても差し支えなさそうだ。序盤こそやや退屈な展開だったが、巡礼者の一人、レイミアの娘であるアイネイアーが登場してからが俄然面白くなってくる。カトリックを中心とする神権政治はファンタジーでもありがちな設定で王道という感じはあるが半面分かりやすくていい。以下【下】へ。
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ネタバレシリーズ5作目。犬神財閥の創始者である佐兵衛は、法定相続人が驚くような遺言書を遺す。三名の相続人だけでなく子供達や佐兵衛の恩師の孫にあたる謎の少女・珠代に対する相続の優位性が明らかとなり、嵐が起こる予感がする。相続争いに巻き込まれた珠代は命を狙われるようになり、金田一に捜査協力を依頼した弁護士事務所の若林が殺されてしまう。映画ではインパクトのあるシーンも多かったが、本作も読みどころはおおく。血みどろの争いが止まる様子はない。金田一の活躍があまりみられなかったのは残念だがそれでも十分に面白かった。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/07/17(3873日経過)
記録初日
2014/07/06(3884日経過)
読んだ本
3781冊(1日平均0.97冊)
読んだページ
1348593ページ(1日平均347ページ)
感想・レビュー
3738件(投稿率98.9%)
本棚
32棚
性別
現住所
埼玉県
自己紹介

身内に勧められて読書を始めました。主に図書館でタイトルを見て第一感面白そうと思った本を中心に借りて読んでいます。その為乱読ですが、食わず嫌いはせずに様々なジャンルの本を読みたいと思っています。

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