読書メーター KADOKAWA Group

2023年10月の読書メーターまとめ

よっち
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134
読んだページ
40550ページ
感想・レビュー
134
ナイス
5435ナイス
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2023年10月に読んだ本
134

2023年10月のお気に入り登録
1

  • あんみつ

2023年10月のお気に入られ登録
5

  • あんみつ
  • きたまがり
  • みにみに
  • まゆまゆ
  • 岡本 正行

2023年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

よっち
様々な事情を抱えた生徒たちが通う東京・新宿にある都立高校の定時制。「もう一度学校に通いたい」という思いのもとに集った生徒たちが、理科教師の藤竹を顧問として科学部を結成する青春科学小説。読み書きに難を抱える二十一歳の岳人、子供時代に学校に通えなかったアンジェラ、不登校で定時制に進学した佳純、東京で集団就職した七十代の長嶺。生まれ育った時代も環境も違う生徒たちが定時制に通うことの難しさを描きながら、しっかり向き合う藤竹に支えられて火星のクレーターを再現する実験で学会発表を目指す熱い展開はなかなか良かったです。
が「ナイス!」と言っています。

2023年10月にナイスが最も多かったつぶやき

よっち

2023年9月の読書メーター 読んだ本の数:128冊 読んだページ数:40630ページ ナイス数:5395ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/385946/summary/monthly/2023/9

が「ナイス!」と言っています。

2023年10月の感想・レビュー一覧
134

よっち
友人の少女たちに裏切られるたびにリセットして、感情を全て消してきた高校生・藤堂剛。彼と幼馴染から聞いた「嘘」から始まる青春小説。特殊な生い立ちで人の心が理解できない剛と、仲良くしていたのに照れ隠しで嘘をついた幼馴染の花園華、イジメまがいの悪戯で剛を傷つけてしまった同級生の六花、部活の先輩に迎合して剛を切り捨てた後輩の美々。傷つくたびにリセットする剛との関係性を一から作り直すべく再び勇気を出した華や、ヒロインたちそれぞれの後悔があって、その中でも変わらなかった想いがもたらした結末がとても印象的な物語でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
孝志が二十歳を迎えたその日、恋人である紅葉先輩から告げられた同居の提案。お互いを大切に想い合う二人が、あの手この手でイチャイチャしながら大胆に仲を深めていく青春同居ラブコメ。あっさり始まった始まったラブラブな同居生活は、お酒が大好きな紅葉先輩が一度飲むとさらに魅力的に迫ってくる展開で、いろいろ大変だな…と苦笑いでしたけど、そんな彼女も大胆にアプローチはするもののピュアな感じで、彼の同級生の女の子・悠にやきもきしたり、紅葉の父親が乗り込んできたりもありましたけど、二人の甘い関係を安心して楽しめる一冊ですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
高校受験のため電車で会場へ向かう途中、霧島澪音という少女を助けた中学3年生の海地しげる。結果として電車に乗り遅れて彼は試験に間に合わず、高校浪人が確定してしまうお勉強ラブコメ。受験勉強に集中するため、親戚の大家・巫女子が経営するアパートに下宿して、名門中学に通う少女神尾まゆりらとともに騒がしい浪人生活をスタートするしげる。隣室に無事高校に受かった澪音も引っ越して来て、彼女たちに勉強を教えてもらう展開で、しげるの壊滅的な学力レベルには愕然としましたが、彼女たちのご褒美目当てでどこまで頑張れるのか続刊に期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
地下探索サークルを主催する大学生・藤間とともに政治家が遺した別荘を訪れる探偵・七ツ森とその助手・風野。その近辺の地下シェルターを調査中に壁が崩壊、一行は内部に閉じ込められてしまうミステリ。首都圏で発生した地下建築での連続切り裂き魔事件捜査が難航する中、閉じ込められた地下で連続殺人が起きる状況。大学生たちは犯人の手を逃れ閉鎖空間から脱出できるのか。この独特な世界観に慣れるまではやや難儀しますが、人と物語が動き出した中盤以降はテンポが上がっていって、最後に明かされる事実から繋がる結末がなかなか効いていました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ロシア・ウクライナ戦争の背後で繰り広げられるもう一つの戦い。近年の脱炭素潮流も踏まえつつ、エネルギー資源をめぐる世界情勢を解説する一冊。史上初のエネルギー危機とまで呼ぶ今日の危機的状況はなぜ引き起こされたのか。ロシアがクリミア半島を併合したもう一つの狙いなど、ウクライナ侵攻とそれを契機とする制裁の応酬をエネルギーの視点から徹底的に読み解いていて、資源に乏しく輸入に頼る日本がこれから直面する可能性を挙げて、戦争終結も見据えて今のうちからどう備えるべきなのかという視点は確かに今後必要になってくると感じました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
このすばの刊行10周年を記念して全編書き下ろしされた、全てが完全新作の短編集第三弾。呪いの指輪に飛びついた結果、悪魔の角が生えてしまい、ゆんゆんに討伐されそうになるめぐみん。悪役令嬢となってしまったダクネス。バニルの悪どい商売についにブチ切れたウィズ。アクアたちに振り回される日常を綴ったカズマの苦労日記。そして過去をやり直せるマッチを入手したカズマが探る、最初から彼女たちと出会わなかった未来の可能性。彼女たちがいなければそれはそれで寂しいと思ってしまうカズマだったり、このすばらしさをいろいろ楽しめました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
街の路地裏で夜から朝にかけてオープンする、住宅街の片隅に佇む小さなビストロキッチン常夜灯。日々の疲れを覚えた人たちのかけがえのない居場所として描かれる物語。住んでいるマンションから火事で焼け出されて余裕のない日々を送るチェーン系レストラン店長みもざ。彼女の視点から描かれる、心から食べたい物だけ味わう至福の時間。彼女からすれば昼間の戦闘モードをオフにし素の自分に戻れて、不眠症も解消された癒やされる居場所になっていて、ソムリエやシェフ、訪問客とのやり取りから自分のあり方も見出してゆくとても素敵な物語でしたね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
2015年からTwitter買収に至るまでの激動の状況の中で、自身も世界一の金持ちになったマスク。火星開拓やロボタクシーなど追い求める夢の現実に直面する下巻。スペースX、テスラを巡る場面で何度も起きる「シュラバ」、直面する問題の解決や周囲との軋轢などに振り回されていたマスクが直面するTwitter買収での攻防。自身も何度も否定的になりながら成し遂げた買収劇で彼が何を考えていたのか、少しは垣間見えたように感じましたが、毀誉褒貶ある人物なのは間違いないとしても、これを読んでマスクを見る目は確実に変わりました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
今、世界で一番の注目を集め、議論の的である起業家イーロン・マスク。2年に渡り行動を共にして取材した著者による赤裸々な等身大ストーリー。いじめられ、父親の虐待にあった南アフリカの子供時代。それに大きな影響を受けつつ、状況から抜け出すためにカナダに渡り、そこから既存のルールにとらわれない大胆な発想と驚異的な集中力、妥協を許さないこだわりで、宇宙開発や電気自動車に取り組む一方で、穏やかには程遠かった私生活まで赤裸々に描かれていて、功罪相半ばする道のりは彼だからこそ乗り越えなしえたものも確かにあったと感じました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
コスパならぬ「タイパ」(時間対効果)を重視する価値観。なぜ異常なまでに時間に囚われるのか?一見不合理なタイパ追求の現実を論じる一冊。「限られた時間でより多く」「手間をかけずに観た、経験した状態になりたい」という欲求が特徴で、モノやコンテンツをコミュニケーションのきっかけや手段と捉えるタイパの発想。サブスクの普及や動画のショート化、不景気などの環境変化といった背景があって、時間を無駄にしたくない、今すぐ詳しくなりたいと極端な方向に向かいつつあるのは、何とも本末転倒な気もしましたが…考え方は人それぞれですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
有名レストランのシェフだった姉の夕花とともに東京から移住してきた茂花。今は八ヶ岳のふもとにある道の駅で働く彼女が様々な人たちと出会う、踏まれ強い雑草女子と愉快な仲間たちの幸せグルメ小説。茂花が出会った車に寝泊まりする元医者の隈や、買い物を配達した岩井といったワケアリの男たち。近くに住む大叔父が連れてきた彼らとともに、姉の夕花が調理する自然豊かな山で採れた美味しい草花料理を食べながら、それぞれの事情や背景をお互いに知ってゆく展開で、過去とも向き合い乗り越えて新たな道を見出した彼女たちを応援したくなりました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
戦争の混乱から休み無しで働かされ続けて、拾ったばかりの犬を理由に帰宅をもぎとった魔術師のマリス。しかし実はその犬が失踪中の「救国の英雄」ゼレクだということが判明するファンタジー。マリスには犬にしか見えないのに、周囲はゼレクとして扱う摩訶不思議な二人の関係。普段は無口で周囲にも無関心なゼレクが、マリスにだけは独占欲を見せることに驚きを隠せない部下たち。それが王家の伝説にも絡む一大事件に繋がってゆく展開でしたが、絶対強者なのに彼女には甘えるゼレクと、しっかり手綱を握るマリスの関係性が上手くハマっていましたね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
生活や仕事上で問題を抱える大人の発達障害が注目を集める中で、高学歴でありながら発達障害を抱えている人が少なからず存在している。当事者たちへの取材を通じて不寛容な社会の姿を浮かび上がらせる一冊。高学歴であるがゆえに発達障害と認められなかったり、順調に出世する同期たちと自分を比較したり、アイデンティティが負い目に変わったり。学生の間はよくても、社会人になるとコミュニケーションや自分の判断で動く難しさから苦しむケースにどう向き合うのか。周囲の配慮も必要ですけど、カミングアウトする難しさもありそうな気がしました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
原因不明の病に倒れた「国生みの賢者」金糸雀。彼女を救うため、薬剤師・空洞淵霧瑚と破鬼の巫女・御巫綺翠は「人魚」伝承が残る村へと赴く第五弾。金糸雀と同じ不死の力を持つ一家が次々と怪死する事件が起きていた琵国村。人魚の肉を食べたとされ、数百年の時を生き続けた一族はなぜ死んだのか。それが賢者の病にも通じると考えた二人が調査を始める展開で、考察を積み重ねた末に霧瑚の出した思いもよらなかったアプローチと結末には驚かされました。それを踏まえた最後の言葉が何を意味するのか、ここから物語がどう動くのか気になるところです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
頭のなかに別の人間ヤマヒコの声が聞こえる中学生・佐田明。中学最後の球技大会のサッカーで、『日本サッカーの救世主』と呼ばれる天才ストライカー滋賀槍也と運命の出会いを果たすサッカー小説。耳のいいヤマヒコの音の情報によるサポートを受けて、決定的な仕事をしたことで槍也から興味を持たれたアキラ。槍也のために動く双子の妹・琴音も巻き込まれて、槍也と一緒にプレーした野良試合で次第に順応していったアキラに抱いた確信。普通ならありえない決断までして同じ高校に進んだ彼らが、これからどんな旋風を巻き起こすのか今から楽しみです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
今がどれだけキツくても、おいしいがいつかきっとあなたの力になる。大切なあのひと口の記憶が紡ぐほろ苦く心に染み入る6つの連作短編集。手伝っている叔父の店を訪れる女性の苦悩、一緒に住む相手が時折頼んでくる悲しい思い出のパン、うっかり不倫してしまった妻の複雑な想い、仕事と家事の日々に疲れた妻と保育園仲間の逃避行、子供に先立たれたのに周囲に気を遣う友人、娘も構ってくれた趣味仲間の入院。辛く苦しい時に寄り添ってくれる人たちや優しく温かく癒してくれる料理の存在と、救いが垣間見えるそれぞれの結末が印象的な物語でしたね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
本音を飲み込むことに慣れ自分の意見を見失ってしまった優等生の間宮朝華。彼女が自分の顔が見えなくなる「青年期失顔症」を発症してしまったことを、同級生の朝比奈聖に気づかれてしまう青春小説。親のプレッシャーや、部活で仲を取り持つ日々に疲弊していた朝華が発症した青年期失顔症。彼女に自分の考えをはっきり伝えて、外に連れ出して気分転換に付き合ってくれた聖。理解してくれる人たちもいて、部の仲間や顧問の利己的な発想や親とも向き合い、笑顔を取り戻してゆく展開は良かったですね。朝華を意識していた聖のエピソードも良かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ある日反乱で後宮を焼け出され全てを失った林王朝の公女・林紅玉。不吉の象徴と忌まれる白髪を持つ彼女が、後宮の宮女となる中華風後宮ミステリ。五年後、紅林と名乗り貧しい平民暮らしをしていた彼女が、数奇な運命の巡り合わせで後宮に入り、変わり者の衛兵に扮した現皇帝・関玿と一緒に、後宮内の女人を使った妃嬪たちからの窃盗や宴での毒の混入といった事件の謎を、公女時代の知識で鮮やかに解き明かし真相に迫る紅林。一連の事件は過去の因縁や思わぬ真相にも繋がって、シリアスな展開の結末は意外にも微笑ましい感じでなかなか良かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
由緒ある魔法使いの一族オレーク侯爵に生まれながら、魔法の才を持たないネヴィレッタ。そんな彼女が異母妹ヴィオレッタに押し付けられて、残虐な噂の絶えない魔法使いエルドに会いに行くファンタジー。世間から存在を隠され虐げられてきた彼女が、自らの力を戦争に使われることを厭うエルドとの交流でお互いに癒やされてゆく心。しかし戦争で存在感を示したい王と、そんな状況を終わらせたい王太子の対立の構図に巻き込まれてゆく展開で、彼女のために戦い栄達より大切なものの存在に気づいたエルドの選択がなかなか印象的な物語になっていました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ブリューヌ王国の王位継承を巡る内乱で、王国に安定と繁栄をもたらし若き英雄となったティグル。しかしその五年後、南の大国キュレネーが「神征」を宣言し、終わりなき征服戦争を始めるもうひとつの物語。次々に滅ぼされていく周辺諸国に危機感を抱いたブリューヌは、ジスタートとの同盟を成立させて客将として派遣されたティグル。弓を使うアヴィンに剣士のミルという新キャラも登場しましたけど、お馴染みの戦姫たちの多くは竜具に選ばれておらず、神アーケンの加護を得たキュレネー軍の異様な強さもあって、なかなか衝撃的なスタートでしたね…。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
謎に包まれた天才ミステリ作家・拝島礼一の代表作「絵札の騎士」を模倣した連続猟奇殺人事件が起きてしまい、拝島と新米週刊誌記者・織乃未希が汚名を晴らすためおぞましき猟奇事件立ち向かうミステリ。原作者としての強みと推理力で事件を紐解いていく二人。しかし一方で模倣犯が仕掛けた狡猾な罠にハマったり、容赦なく襲い掛かるネット上で公然と誹謗中傷する世間に渦巻く正義の呪い。インパクトのあるキャラの拝島に振り回される二人のテンポの良い掛け合いも絡めながら、模倣犯を追い詰めた先には意外な結末も待っていて読み応えがありました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
様々な事情を抱えた生徒たちが通う東京・新宿にある都立高校の定時制。「もう一度学校に通いたい」という思いのもとに集った生徒たちが、理科教師の藤竹を顧問として科学部を結成する青春科学小説。読み書きに難を抱える二十一歳の岳人、子供時代に学校に通えなかったアンジェラ、不登校で定時制に進学した佳純、東京で集団就職した七十代の長嶺。生まれ育った時代も環境も違う生徒たちが定時制に通うことの難しさを描きながら、しっかり向き合う藤竹に支えられて火星のクレーターを再現する実験で学会発表を目指す熱い展開はなかなか良かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ついに幼馴染・智美と涼子からの告白を断った浩之。しかし相変わらず諦めない2人から宣戦布告を突きつけられてタジタジ気味の浩之と彩音に、後輩・瑞穂が動き出す第三弾。尊敬する先輩であり想い人でもあった浩之に、打ち込むバスケで直面する悩みを打ち明けて教えを請う瑞穂。そんな彼女のために特訓に協力した成果が出始めた矢先の悲劇。誰が悪いわけでもない、どうするのが正解なのか難しい状況で、浩之が出した提案と応えてくれた仲間たち。思わぬ副産物もありましたけど、彼らの頑張りが瑞穂の心を揺さぶることができるのか続刊が楽しみです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
桃井真帆と無事に友達になったものの、高瀬鳴海が一緒だと恥ずかしいようで、学校ではほとんど喋らない妹の琴美。そんな妹を心配していた陽斗が、ある日、その琴美から相談を受ける第二弾。桃井の誕生日に向けてプレゼントの推しのぬいぐるみ作りを手伝ったり、みんなでカラオケにいったり、ナンパよけとしてついていったり、琴美の友人作りために協力する陽斗。一方で彼自身は相変わらず桃井と恋人のふりを継続しつつ、高瀬に思いを寄せるという複雑な構図で、高瀬と仲良くなる機会はあるものの、むしろ桃井との距離感の変化が気になるところです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
球技大会を経て恋人としてより親密になり、以前にも増してイチャイチャする毎日を過ごす明人とシャーロット。この幸せな日々を守るため、明人が姫柊財閥との関係を決着させようと動き出す第五弾。しかし関係を変えるのは容易ではなく、シャーロットとの関係は認められず、彼女の帰国も示唆されて、さらには球技大会での様子が動画拡散されるトラブルも起きる問題山積の状況。それでも諦めず彼らなりに何とかしようと模索する展開でしたけど、そこから繋がってゆく過去の約束には二人の運命を感じましたね。これからどうなるのか新展開が楽しみです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
豪華客船における合宿の最中、魔人アルスハリヤと共に爆死したはずのヒイロ。気づけばその決して相容れないはずの仇敵(絶対百合壊すウーマン)である魔人と一体化して蘇ってしまう第三弾。魔人と一体化して魔神教教主となり、現界に復帰して彼が行方不明に絶望していたヒロインたちの危機を救って、再び希望をもたらしてゆくヒイロ。天才魔法士クリスに彼女の妹・学園寮長ミュールが理不尽に蔑まれる場面に出くわして、その関係修復のために動くものの、詰めが甘くてさらにヒロインたちに好かれてしまいそうなヒイロがとても彼らしいと思いました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
七瀬レナにとって特別だった桐谷とたくさん遊んで笑った高校最後の一年。彼も応援するハリウッド女優になる夢を叶えるため、単身アメリカへ行くことを決意する物語。レナの危機を救ってくれた一流のハリウッド女優ヴィクトリアとの運命の出会い。脚本家志望のエヴァと同居して、アルバイトをしながらオーディションを受け続けたレナに足りなかったものとは何か。それでも覚悟を決めてエヴァとともに挑む映画祭の映画製作で気づいた大切なことがあって、競い合う存在に刺激を受けて、切磋琢磨しながら夢を叶えてみせた結末はなかなか良かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
経済特区・東京都白銅区の学園で、毎日毎日いがみ合っている高校一年生の有栖川譲と赤坂彼方。実はドキドキすると心の声が勝手に送信されてしまうテレパシーで繋がる二人の青春逃避行アクション。権力の不正を裏付ける存在として、正体がバレれば「不正能力者」として糾弾される世界。財閥の跡継ぎ娘と没落した名門の末裔が、特区を支配する大企業、暗躍する公安警察、陰謀論に絡み合う思惑に巻き込まれて二人で逃避行する展開で、いがみ合いながら逃亡生活を過ごす中で育んだ絆で、一緒に運命に立ち向かう覚悟を決めた二人のこれからが楽しみです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
高校生になってかつての親友・岩里織羽に再会した雨原亮介。誰もが振り返るような美少女に成長しながら、陽キャへの復讐に燃える彼女に協力する陽キャ撲滅系ラブコメ。昔交わした約束を果たすため、彼女の復讐に協力することにした雨原。学園内で起きた楽器を傷つけた犯人探し、化粧ポーチが亡くなった理由、回転寿司チェーン店内で撮った動画やパパ活疑惑の真相といった日常の謎に挑む二人。その原動力が織羽の陽キャの鼻を明かしてやるというこじらせた偏見だったことには苦笑いでしたけど、そこから思わぬ形で居場所を得た二人の今後に期待です。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
学校で一番可愛いと噂の北欧美少女・愛乃リュティを書店で偶然助けた連城透。そんな彼の優しさに触れた愛乃から、政略結婚を拒否するために透に婚約者になってほしいと告げられる青春ラブコメ。かつて婚約者を守れず婚約を解消された透の苦い過去。しかし実はその相手が透だったと知って途端に婚約に乗り気になり始める愛乃。そこから同棲が決まるまでの展開は早かったですけど、積極的にぐいぐい来る初々しい愛乃がなかなか可愛いかったですね。そんな急展開に納得がいかない、疎遠だった元婚約者で従兄妹の知香の介入でどうなるか続刊に期待です。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
空を飛んで魔物と戦う魔導師を育成する魔導都市アウロラの新任教師として赴任したアドレー・ウル。彼がかつて孤独に雨に濡れていたところを救った生徒会長セレナと、生徒会の顧問として再会する学園ファンタジー。魔法を上手く使えず、メンバーも協力してくれない生徒会という現状に苦悩するセレナ。演習で遭遇した魔竜を撃破するアドレーに師事することになった彼女が、燻り続ける魔族の陰謀に巻き込まれる展開で、明らかにされてゆく彼女の難しい立ち位置があって、自身もまた苦い悔恨を抱えているアドレーが彼女をどう導くのか今後の展開に期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
抱え込んでいた仕事の8割を見直して、本当に大事な残り2割に集中すれば、評価はそのままでグッとラクになる。限られた時間で成果を出すためのダンドリを考える一冊。これくらいやなければという前提や、これまでこだわっていたことは本当に必要なのか。やることが多すぎる中でやることを選ぶ力の鍛え方、やらないことの見極め、自分だけでやらなければという思い込みからの脱却。完璧よりもスピード感を重視して、変化する状況を見極めること、自分がボールを持たないことを意識しながら、やることを絞って上手く集中するコツは参考になりました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
再就職も婚活も上手くいかず焦る東京でフリーターをしている降矢伊緒。古い建物だが、賄い付きで格安の家賃が魅力の下宿屋「猫目荘」に引っ越してくる物語。2人の男性大家が作るクリームシチューや豚キムチ、温奴など、なじみの料理に旬の食材とアレンジを加え、目もお腹も幸せにしてくれるまかないの数々。最初は一緒に食べることを苦手に感じていた伊緒でしたけど、個性的な住人たちと出会い、様々なことに関わったり、それぞれの人生を知る中で少しずつ変わってゆく心境があって、自らの居場所や生き方を見出してゆくその結末は良かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
後宮費の半減か戸部尚書の柏偉光との結婚かを迫られる、伝説の女官吏「黒猫金庫番」こと蔡月花。更に追い打ちをかけるように「皇帝が月花を妃にしようとしている」という噂が流れる第二弾。ただでさえ海千山千の後宮妃たち相手に経費半減は前途多難で、そこに事実無根の思わぬ噂が流れて、さらには若い妃が井戸に落とされる事件や後宮内で起きた食あたりまで疑われたりと、とんだ誤解から悪意に振り回されて本当に大変でしたね…。一石二鳥の不満解消案を出した月花も流石でしたけど、さりげなく既成事実化した柏尚書も抜け目なさも光っていました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
義父の策略で違法な代理母出産をさせられた16才のユキ。不遇な家庭に育った彼女が、子供を持ちたい人々と貧困女性を救う代理母ビジネスの賭けに出る物語。相変わらずな救いがない近未来の日本を舞台に、命がけで出産した報酬は全て義父に奪われる状況から逃げ出したユキが、幼馴染のミチオと組んで始めた代理母ビジネス。代理母出産をめぐる様々な人たちの思惑にも翻弄されながらも、どうすれば一番いいのか真摯に向き合って、みんなが幸せになれる方向を考えてゆく、そんな彼女たちが迎えた結末はこれもまた幸せのひとつの形なんでしょうかね…。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ひとり旅の魅力に取りつかれ、どんどんと行動範囲を広げる日和。パワースポットを巡り、優柔不断で自分にも自信のなかった彼女が、土地のおいしいものに舌鼓をうち満喫する第三弾。餃子の街・宇都宮、パンダの赤ちゃんを見に和歌山、秋田へ叔母の様子を見に行ったり、ついでに青森まで脚を伸ばしたり、10月に訪問していろいろ思うところがあった沖縄。難しい状況を踏まえて配慮する中、たくましく旅を続ける彼女の成長を感じましたけど、こういう状況下ではなかなか進展させることが難しい恋の行方も、少しずつ変化してきているようで今後に期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
伝説の魔王エリーニュスと契約を結び、最強の力を手に入れたユージン。異世界召喚された少女スミレを元の世界に帰すため、迷宮五百階層踏破を目指す第二弾。状況が変わったことでかつての相棒でユージンに好意を寄せる聖剣魔法の使い手サラも仲間に加え、順調に百階層へと到達した彼らの前に現れた、思ってもみなかった相手。国の守護者たちすら翻弄され敗北する相手に、実力が不足しているはずなのに指名されたユージン達の熱い戦いの結末、そしてスミレやサラとの変化してゆく三角関係には苦笑いでしたけど、今後の展開が楽しみになってきました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ChatGPTの実力、可能性、落とし穴、さらには実際にビジネスでどのように使うことができるのかなどをジャーナリスト佐々木俊尚が解説する一冊。ChatGPTとは一体どういうものか、ほかの対話AIとどう違うのかに始まり、そのメリットやデメリット、質問やお願いをする時にどういう文章にする必要があるのか、その得意な分野と苦手な分野、信頼性やどのように使えるのか、その仕組やExcelや議事録作成、翻訳やプログラミング補助といったビジネス活用術など、ChatGPTがどんなものなのかを大まかに理解するにはいい一冊です。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
これまで数字に現れてこなかった消費行動の深層には「孤独」があった。最新調査から見えてきた新たな「脱消費的消費」の形を紹介する一冊。パートナーや家族がいてもどこか孤独を抱えている現代人の「孤独」が消費を増やしているとして、推し活やお笑い、美容、クラウドファンディング、昭和レトロという事例を検証。後半は古着が消費を変えて地方を再生するとして、具体的な事例をレポートしていく構成になっていて、前半のデータをもとにした検証はなるほどなと感じる部分があったものの、後半は自論を前提としてやや牽強付会な印象がありました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
発達障害の成人の多くは働く社会人という現状を踏まえて、発達障害の人は働けないという誤解を正し最適な就労への道を専門医が示す一冊。社会人の止まらない仕事のミスと対人関係の問題は、実は発達障害が原因であることも多く、高学歴であっても職場で相互理解ができなかったり、家庭で問題が生じたりすることもある。実際の症例や事例を紹介しながら解説していて、やはりその解決にはまず正しい自覚と適切な対処が必要で、その上で周囲の理解と協力も必要ですね。治るかどうかは何ともな気がしましたけど、改善する手段はありそうな気がしました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
5歳の時に児童福祉施設から養子として引き取られ、今は中学生になっていた優莉家の七女・伊桜里。姉・結衣との出会いによって、その運命の歯車が大きく動き出すスピンオフ。カネ目当てに引き取った里親、学校でも悪意にさらされ、虐待といじめに絶望して耐えきれず身投げしたところを結衣に救われた伊桜里。一時的に保護者となった結衣が彼女に生きるすべを教えてゆく展開でしたけど、こいつなら痛めつけてもいいという意識の周囲がほんと醜悪ですよね。意識も変わってきた彼女がこれからどう物語に関わってくるのか、続巻に期待したいと思います。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
難波の彼女や尚哉と同じ力を持つ遠山、高槻を特別な友達だと思っている小学生の智樹、高槻を気にかける佐々倉など周辺を掘り下げてゆく番外短編集第二弾。なくしたはずの人形が近づいてくるという難波の彼女からの相談、力のせいで孤独だった遠山と二匹の猫の出会い、智樹が高槻に知らせた異次元と繋がったままだという廃工場、そして高槻が心配で気にかけるあまり喧嘩してしまう佐々倉。最初の話はわりと怖かったですけど、びしっと先生が解決してくれましたし、残りエピソードもほのぼのしたり、優しい気持ちになれる話でなかなか良かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
人材派遣会社で働く新卒の初芽は成績が振るわず上司から叱責され、ついに会社中の使えない社員が集められたという噂のAI推進部へ異動する連作短編集。退職を促すようなパワハラが日常化するような環境に置かれるメンバーたち。観賞魚のお店で思わぬ気づきを得たり、偽装事件に意外な打開策を見出したり、引きずっていた過去の出来事を乗り越えたり、データ流出を疑われた契約者に会いにいったり、それぞれが諦めかけていた気持ちを奮い立たせるような転機があって、最後の最後で明らかにされてゆくAI推進部の本当の意味はなかなか良かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
隣人の失踪をきっかけに不穏な疑念を抱いた主婦の今立晶。事件ライターの弟とともにマンションの住人たちを調べるミステリ。隣人・土屋の失踪。死体はなく証拠もない、だけど不安が拭えない状況で夜に帰宅途中の晶のあとを尾けてきた黒パーカーの男は誰なのか。刑事の妻でもある友人の彩に相談しながら、弟・涼太の協力も得ながら素人捜査を進める晶。ストーカーを逆に追いかけたり、危ういなと思いながら読んでいましたが、意外な犯人が明らかになっただけでなく、そこから過去の事件と因縁にまで繋がってゆくもうひとつの結末には唸らされました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
大陸を救ったらしいスズハ兄たちを待っていたのは妹スズハの騎士学園退学の危機。出席日数が足りないと難癖をつけられた妹のために、辺境伯領に女騎士学園分校を設立する第四弾。スズハ兄の噂を聞きつけて志願者が殺到していたはずなのに、あまりの実力差を見せつけられて続出する辞退者。そんな状況で異大陸よりやってきて、妖刀を携えてスズハ兄に勝負を挑むサムライガール・ツバキ。彼を左遷された草むしり男と勘違いする実力者ツバキを圧倒して、異大陸からの侵攻も斜め上の方法で一蹴してしまう彼のデタラメっぷりは今回も健在でしたね(苦笑)
が「ナイス!」と言っています。
よっち
人には言えない過去を持つ女子大生・時崎狂三が、縦ロールお嬢様・栖空辺茉莉花をスポンサーに魔術工芸品犯罪を専門に扱う探偵事務所を開くファンタジーミステリ。茉莉花の依頼で散逸した魔術工芸品犯罪を集めるため、狙撃不可能な場所から放たれる『魔弾』、ドール愛好家と『生きた人形』、一食五〇〇万円の『若返りの料理』、女学園で目撃された『もう一人の自分』といった謎に挑む狂三。一緒に謎解きをするやたら声のデカい茉莉花の存在感は抜群で、謎解きの真相も斜め上で、けれど最後はしっかり引き締めるストーリー構成の上手さは流石でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
玄との講和決裂から半年。宇家の姫・オトの導きで西域に匿われていた隻影たち。敵の皇帝・アダイによる再侵攻が迫る中、混迷極める都から皇妹・美雨が救援要請にやってくる第四弾。周辺の賊を討伐しながら今後に備える中で、明鈴の助けを借りてやってきた美雨が持っていた乱世統一のためのひとつの鍵。あえて軍を二分して西域を攻めたり、白玲を目の敵にしたり、隻影に対するアダイの執着っぷりが伺えましたが、ダイナミックで大胆な奇策に立ち向かう隻影の奮闘が盛り上がりましたね。流れは一大決戦に向かうのか…南部の動きが気になるところです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
過去のトラウマから女子が苦手で、義妹・雛姫からのアプローチにも距離を置きがちな赤座諒介。そんな彼が気安くてノリが合うひとつ下の美少年な後輩・颯と出会ってすぐに意気投合する青春ラブコメ。近い距離感も男友達なら…と思っていたら実は美少女で、距離感は男友達のまま颯が可愛い女の子という現実をどんどん突きつけられる諒介。事情を知った義妹の雛姫も負けじとアプローチする状況に困惑する構図でしたけど、ライバルでも相手の事情に気遣いを見せる訳ありヒロインたちとの三角関係がこれからどうなってゆくのか、今後の展開に期待ですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
エレナに誘われて訪れた伯爵家主催の晩餐会。そこでベレトに思いを告げるべく覚悟を決めたエレナやルーナ、さらに『麗しの歌姫』の異名を持つ公爵令嬢アリアと出会う第三弾。晩餐会で多くの男性に声を掛けられる『紅花姫』エレナ、『本食いの才女』ルーナ、そして侯爵家専属侍女シアの人気ぶり。そして公爵家のために多忙なスケジュールをこなすアリアの苦悩と本音。思いを確認できたエレナやルーナはとりあえず一歩前進でしたけど、彼の気遣いに感じるものがあったアリアもこれから動きそうで、ベレトを巡る人間模様の今後が気になるところですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
同姓同名のイケメンの陰で同級生から二番と呼ばれている佐藤一。ふとしたきっかけから誰とでも気軽に話せて絶大な人気を誇る美少女・南野千夏と仲を深めてゆく青春小説。捨て猫を見捨てられない千夏を助けたことから、ハジメの家で一緒に世話をしたりゲームをするようになって、辛い過去を感じさせない彼と二人で、かけがえのない日々を積み重ねてゆく日々。そして彼女にもまた複雑な家族の事情がありましたけど、たびたび困難に陥る彼女をサポートするハジメの冷静な対処は流石で、とてもお似合いな二人のこれからがとても楽しみなシリーズですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
魔術を盗む右手を持つ一匹狼の盗賊・アッシュ。伝説の大怪盗が狙うお宝を横取りしようと乗り込んだ森で、清楚怪盗を名乗る少女・ノアと出会う怪盗ボーイミーツガールファンタジー。実力行使で降参させようとする彼女を返り討ちにするものの、悪徳司教メビウスを打倒するために利害が一致して共闘することになった二人。民にも献身的で優しい彼の婚約者の王女シンシアと距離を縮めながら、醜悪な本性を現してゆくメビウスからシンシアを救うため、二人で力を合わせて因縁の決着をつける展開はなかな良かったです。怪盗コンビのこれからの活躍も期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ジャティスとの最終決戦の最中、グレンが迷い込んだのはセラが生き、セラと共に生きているifの世界。彼女の故郷を訪れて優しくも暖かい世界に包まれる第二十三弾。もう二年も前に命を落としたはずの、かつてグレンの最大の理解者だったセラ。彼女と過ごす幸福なはずの世界に違和感を持つグレン。もう出会えないはずの人との再会もあって、そっと背中を押してくれるかけがえのない人がいて、舞い戻ってのジャスティスとの熱い戦いの決着はとてもらしいなと思いましたけど、劇的な幕切れは何とも不穏でしかなくて、ハッピーエンドで終わって欲しい。
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よっち
運命の相手を幼い頃から信じて生きてきた大学生・立花颯太。しかし出会った運命の相手・宝生まゆらは運命の相手に否定的で、颯太にとある提案を持ちかける青春小説。彼女自身も颯太を運命の相手と認めつつも、頑なに恋人になることをよしとしないまゆらが抱える秘密。二人が親友を目指して運命が「絶対」ではないことを証明したいまゆらと、好きな相手の思いも尊重したくて思い悩む颯太の不器用な関係。けれどお互いの想いを考えれば、そのままではいられなくなるのは必然で、不器用な彼女の想いに向き合い寄り添った結末がとても素敵な物語でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
遠足中に友人と湖に転落し、なぜか人と獣のまじりものの姿で一人目覚めた女子高生のナギ。岩牢に囚われていたところを紺碧の瞳をした少年サージェに救われ、元の生活に戻るために二人で都を目指すファンタジー。虐げられる絶望から救われ、元の姿に戻って帰るためには王都にいる見師が必要であるために、サージェと一緒に王都を目指すナギ。癒やされるまでに時間も必要だった彼女が、美しい異郷の地に眠る秘密を知り、様々な思惑が交錯する中でサージェとともに国の存亡を懸けた戦いに巻き込まれ、これからどんな出会いが待っているのか楽しみです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ある日、クラスメイトの城之崎聖良の「ヒーロー活動」を目撃してしまった高校二年生の鈴森実。見られたと知った彼女が実を活動に誘う青春小説。赤いジャージに身を包み、マントをつけた「ヒーロー」に扮した姿で活動する彼女に対する気恥ずかしさだけでなく、密かに彼女と関わりたくない理由があった実。そこから掘り下げられてゆく実の苦い過去や、彼女のヒーロー活動がバレてからの急展開、一方で聖良の事情も明らかになっていきましたけど、彼らを見守ってくれている優しい人たちもいて、一緒に乗り越えた二人らしい結末はなかなか良かったです。
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よっち
料理が苦手だったことから彼氏に振られた大学生の理央。大河料理学校に通い始めた彼女が創始者・大川弘子の足跡をたどる連作ミステリ。日本中の女性から支持を集め、実家の味でもある料理研究家について、曾孫の翔吾とともに彼の父、弘子が出した本の編集者、忙しい母に代わって彼女が料理を作っていた隣家の女の子を取材して浮き彫りになってゆく弘子の人生。彼女がずっと気にかけていた戦後間もなくに起きた出来事のその後も、これまで真摯に積み重ねてきたことが全て繋がって、ひとつの事実を明らかにしてゆくとても素敵な物語になっていました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
中国、朝鮮、日本やその他の各地域において、後宮のあり方、それを構成する人々の制度、儀礼文化、日常の実態などを幅広く考察した一冊。漢代・六朝期・北魏・唐・契丹や明・清時代の後宮や唐・宋時代の宦官、百済・新羅・高麗・朝鮮時代の後宮、古代から中世、近世に至るまでの日本の後宮と将軍家の大奥、琉球やベトナムの制度がどうだったのか、それがどのように変化していったのかを取り上げていて、後宮制度の規範となった中国も時代によって変化があって、地域によってもいろいろ独自の進化を遂げていったことが伺えてとても興味深かったです。
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よっち
護衛の任務に就くために育てられ、剣を極めた少女・シュリネ。しかし対面した時にはすでに護衛対象は死んでおり、暗殺したという濡れ衣を被せられて逃亡の旅に出る剣戟バトルファンタジー。シュリネが異国で出会った、王位継承問題に巻き込まれて命を狙われる公爵令嬢ルーテシア。今まさに刺客に襲われている彼女の護衛となり、執拗に襲撃してくる厄介な強敵を次々と排除してゆくシュリネ。ルーテシアを追い詰める相手はなかなか狡猾で、彼女たちはたびたび窮地に陥りましたけど、活路を切り開いて見事守り抜いてみせたこれからの展開が楽しみです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
光輝のプロデュースによってイメチェンに成功して、学校でも人気急上昇中の雨宮さん。一方、光輝は「猛毒の暗雲姫」と呼ばれる後輩・雲雀鏡花と、思わぬ場所で再会してしまう第二弾。相変わらず雨宮さんのファッション相談に乗ったり、お宅訪問をしたりと楽しい日々を過ごす中で、うっかり雲雀とお互いの秘密を共有する羽目に陥り、彼女が参加するコンテストのコーディネートに協力する光輝。今回もいろいろ波乱含みでしたけど、雲雀の急接近に心穏やかではいられない雨宮さんがとても可愛くて、そんな彼女が懸命に頑張る姿は応援したくなりました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
師匠である月白さんの死を長らく受け入れられなかった青藍。遺品の入った長持にあった1枚の写真をきっかけに、ある思い出の「場所」を探す決心をする第六弾。写真家からの娘の結婚式の絵を描いてほしいという依頼。写真から辿ってゆく師匠の過去と、そこから感じられる青藍を気にかける師匠の想い。一方、大学進学の準備に追われる日々を送るようになった茜に不満を感じるすみれの想い。月白邸の人たちも関わる人たちも、少しずつ変わってゆくのを感じた今回の展開でしたけど、かけがえのない居場所があるからこそのそれぞれの新たな一歩でしたね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
地元中学で教員をしている、正義の友人・谷本の案内で博物館を訪れるため、正義に連れられて岡山へとやってきたみのる、良太、真鈴の3人。みのるが正義とリチャードと過ごす珠玉の夏の物語を描く第十三弾。正義に惹かれていて谷本の関係が気になる真鈴、中華街で中国人のクラスメイトやヒロシと名乗る人物と体験した関帝誕。そして実家裏のお屋敷でリチャードと正義たちとの仮面舞踏会。なかなか母と会えないことが気がかりなみのるに真摯に寄り添う正義がとてもらしいなと思いましたけど、リチャードや周囲の人々の優しさもとても心に沁みました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
第二皇子に嫁ぎ、その死後には父皇帝に嫁いだ絶世の美女・汪玲枝。皇帝を誑かし贅の限りを尽くさせ、傾国の悪女と呼ばれた彼女が、悪女評価からの脱却を目指すやり直し中華風ファンタジー。やり直しの人生で勝手に国を傾けた彼らから距離を置いて第三皇子に嫁ぐものの、彼のことを疎んじて玲枝相手に前世の夫や皇帝が見せる執着は異様で、そんな状況から周囲の女性の嫉妬も集めてしまい、更には以前は関わってこなかったはずの皇太子まで執着してくるなかなかカオスな展開でしたけど、夫の柏心とともに切り抜けてみせた結末はなかなか良かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
本編の舞台裏ともいえるエピソードが綴られる、強い信頼で結ばれた人々の絆の物語を描いた短編集第九弾。ユークリウス兄弟を中心に、アナスタシア陣営が解決に挑む美術品の真贋。『聖域』を出たばかりのガーフィールとフレデリカ姉弟の波乱万丈デート。そしてヴォラキア帝国の大内乱の舞台裏、皇帝さえ予期せぬ戦力となったナツキ・シュバルツ率いるプレアデス戦団の結成秘話。ユリウスとはまたタイプの違うヨシュアの人物像が掘り下げられたり、何とも面倒くさいと苦笑いした『プレアデス戦団』エピソードだったり、いろいろと興味深く読みました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ヴォラキア帝国との同盟を結び、屍人の軍勢たる『大災』と戦う決意を固めるナツキ・スバル。合流したアナスタシアたちを加えて、襲いくる屍人の追撃に立ち向かう第三十五弾。スバルとレム、そしてルイとの三人で始まった帝国での物語についに合流したエミリアたち。災いの訪れさえ予見した『星詠み』から提示された希望への手がかり、そしてこれまで触れてこなかったルイの処遇が議論される中で、スバルが導き出したひとつの答え。オットーとスバルの関係もなかなか興味深かったですけど、頼れる仲間たちとこの局面を何とか乗り切ってほしいですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
就活をすることに葛藤する本好きの大学院生「小川哲」とその恋模様を描いた冒頭作を皮切りに、作家になった彼が怪しげな人物たちと遭遇してゆく連作短編集。エントリーシートと小さい頃から縁があった彼女との結末、思い出そうとする東日本大震災の前日の記憶。そして友人の妻が入れ込む青山の占い師や、大金を動かす金融トレーダーとなっていた高校時代の友人、偽ロレックスを巻く漫画家との出会い。根本のところでは揺らがないけれど、いろいろな人との遭遇で様々な思いを抱きながら冷静に考察しようとする彼のありようがとても興味深かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
佐藤さんと押尾君の嬉し恥ずかしクリスマスデート。その裏で緑川高校に通う佐藤さんの親友・円花が事故で目の前で校舎が倒壊する衝撃の事態に直面して、当面桜庭高校に通うことになる第八弾。勘違いからいきなり蓮と円花が付き合っていると皆の前で爆弾発言をしてしまうコハル。注目を集めてしまった状況から周囲の干渉を回避するために、円花に偽装交際を提案する蓮。幸せ過ぎて匂わせ発言をしたり、つい暴走しがちなコハルには苦笑いでしたけど、意外と不器用で自覚に乏しかった蓮と円花が、ようやく向き合えたその結末はなかなか良かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
連合軍と魔王軍との戦いが続く世界。戦況を打破するため、帝国皇女は『魔導書』の管理運用を狙い、最前線には似合わぬ『基地図書館』に筋金入りの女司書カリアを配置する魔導書ファンタジー。魔力はほとんどが喪われ、武器を主力とした軍隊と『勇者』『魔導具』といった数少ない切り札を使って魔族に相対する厳しい戦況。様々な人たちと出会い本を読む楽しみを教えてゆくカリア。兵士たちに図書館内での規律を叩き込み、勇者や魔族の指揮官にも少なからず影響を与えてゆく彼女が、司書らしいやり方で決着をつけるその結末はなかなか良かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
〈血の祭典〉が明けて、連れ去られた歌姫たち。シュテルン家当主脅迫事件を受けて、ロロ・リングボルド率いる第一指揮が大規模掃討戦に向けて動き出す第四弾。結果だけを見ればものの見事にしてやられたメンバーたちや、不在だったボッチを外す形で編成される粛清戦。そんな措置に当然納得いくわけもなく、密かに独自に行動を開始する第七指揮の粛清官たち。ライラとクラマ、シーリオ、シルヴィたちそれぞれに負けられない因縁と激闘があって、その決着自体は持ち越しでしたけど、大切なものを取り戻してみせた結末にはぐっと来るものがありました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ドレス姿でダンジョン攻略するお嬢様系配信者JK山田カリン(16)。しかし一年経っても底辺をさまよっていた彼女が、下層で危険行為をしている迷惑配信者をボコり人気に火が付くダンジョン配信小説。あまりにも規格外すぎてフェイクを疑われ底辺配信者だったのに、本人も気づかぬうちにトレンド独占レベルでバズって一夜にして超有名人になってしまうカリン。上層~中層は優雅に紅茶を飲みながら片手間にRTA、下層ではイレギュラー深層モンスターを斜め上の方法で撃破するなど、視聴者たちの度肝を抜く破格の攻略に笑いが止まりませんでした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
呪具の一部だった本を焼いてから約百年後。東の大陸に渡り残る呪具の捜索にあたっていた二人。未だ情勢が安定しない地域も多い中、彼らが幼い兄弟を拾う新章第三弾。ロツィとファラースの兄弟を教育しながら、謎の失踪を遂げた家族の足取りを追ううちに浮かび上がる「幸福な街」の存在。そして辺境の城砦に追放されながら生き延びて豹のリグたちちと共に過ごす王子ルースと巻き込まれてゆく隣国ノイディアの情勢。二人が再び巡り合う難易度がだんだん上がりそうな勢いですが、立ち位置は変わっても優先順位は間違えないあたりが彼ららしかったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
大学を卒業して、自らも使っていてファンでもある札幌のキッチン用品メーカー「シェフ工房」に就職した新津。その愛を評価されて企画開発に配属された彼女が、自らの使用感も活かしながら奮闘するお仕事小説。ちょっと便利なアイディアグッズが人気の会社で、製品知識のない営業マンや天才発明家の先輩、手厳しい製造担当など一癖あるメンバーに囲まれ、次なるヒット商品の開発に取り組む新津。自ら意欲的に取り組んでいく彼女の姿がとてもいきいきとしていて、彼女の情熱に感化されて少しずつ周囲も変わってゆく物語の続きをまた読んでみたいです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
姉妹で運営する神楽坂の路地の奥の奥にある木造家屋のスパイス料理専門店「スパイス・ボックス」。美味しい料理を食べながら心にも栄養が染み渡る料理小説第三弾。ドタバタの子育てに疲れた祖母と母親、やる気を見せない後輩社員とそれを憂う先輩社員の二人、そしてセルフ・プロデュースと周囲の視線に疲れた女性社員。そして亡くなったゆたかの夫の一周忌。時期に合わせた創意工夫を意識しながら、悩める人々に寄り添って作られる美味しそうな料理が今回も効いていて、訪れた人が吹っ切れて新たな一歩を踏み出す優しい結末はなかなか良かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
群馬県警を舞台に余計なことは喋らない、上司から疎まれ、部下にもよい上司とは思われていない、しかし捜査能力は卓越している葛警部が事件の違和感を解き明かす連作警察ミステリ。山中で遭難した先で起きた殺人事件、強盗傷害事件の容疑者が起こした交通事故、バラバラ殺人事件に隠されていた背景、連続放火事件の意外な動機、殺人未遂事件の容疑者による立てこもり事件で起きた思わぬ状況。一見単純に見える事件の構図の中に感じた違和感を見逃さない、突き詰めて真相にたどり着いてゆく彼の洞察力は上司に煙たがられそうですが面白かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
交通事故で家族を失い、自身も車椅子生活を余儀なくされている東央大工学部特任教授・胡桃沢宙太。AIロボットに心を持たせるべくプロジェクトを進める彼の葛藤の物語。世間の耳目を集める盟友の二ツ木教授との産学官共同の巨大研究開発プロジェクト。しかし講演会で倒れ、帰らぬ人となったパネリストの教授、胡桃沢のもとに届く殺人予告、そしてプロジェクトを都合のいいように変えようとするライバル教授の存在。暗雲漂う中に感じる違和感、それでも何とかしようと懸命にあがき続けた先に待っていた、思ってもみなかった結末には驚かされました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
学生時代に魅了された古事記の研究を続けてきたものの、非常勤講師の契約も年度内で打ち切られてしまった瀬川朝彦35歳。そんな折、ゼミ時代の先輩が大学の貴重な資料を持ったまま失踪してしまう物語。講師の職も失い、なかばホームレス状態だった45歳の高齢ポスドクとなっていた先輩はどこに行ってしまったのか。気にかけつつも院時代の友人栗山のツテで登録したレンタルフレンドで出会った様々な人々。研究職の厳しい状況ではどこかで見切りをつけることも必要なんでしょうけど、失踪した先輩が最後に残した良心がとても印象に残る物語でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
150年前の祖先の罪「英雄殺し」を理由に、後宮に幽閉されている「贖罪妃」薫香。そんな彼女がめったに人など訪れない自分の宮の前で倒れていた宦官・黒曜と出会う中華風後宮ミステリ。匂いから黒曜の秘密を言い当て、一族の立場回復への協力を取り付けた薫香。黒曜の策で伝説の「香妃」の再来として皇后を目指し、四妃を相手に香の嗅ぎ当てに挑むことになった薫香。殺された宦官の謎や南貴妃を巡る事件を解決する中で、現帝を巡る構図やその思惑、黒曜の複雑な立ち位置も明らかになってきて、様々な思惑が絡む今後の展開が気になるところですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
猩猩に攫われて額に妖印を刻まれ、里中から蔑まれて陰陽五家の一家・白蓮寺家の跡取りとの結婚も破談。死んだように日々を過ごしていた菜々緒が、皇國の鬼神と恐れられる紅椿夜行に見初められる物語。美味しいご飯と高い霊力を評価して、その場で妻にすると宣言した夜行。里を出る決意をした菜々緒が知る、紅椿家に代々受け継がれた忌まわしい秘密。それでも居場所を得て癒やされる菜々緒と、甘やかす夜行の少しずつ変わる関係が良かったですけど、誤解からのすれ違いや過去の妄執を乗り越えて、さらに絆を深めてゆく二人のこれからが楽しみですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
明らかになった水無月家の闇。百年に一度生まれる“不老不死”の神通力を持つ葉は、一族の掟で余呉湖の龍に贄子として喰われる運命にあることを知らされる第三弾。妄執に囚われた長浜の一族の道長に葉とともに攫われた六花。自らの無力感に苛まれる六花が、輝夜姫なら龍との盟約を書き換えて葉を救えると知り、決意を固めついに輝夜姫としての力を覚醒させる展開で、大混乱に陥っていた状況を鎮め見事に流れを変えてみせましたね。因果応報とも思える結末も待っていましたけど、覚悟も定まってしっかり想いを伝えあった二人のこれからが楽しみです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
密かに女王直属の間諜組織「天色」の一員として働く、美しく飄々とした性格の女官の銀花。冷徹でありながら抜群の人当たりの良さを持つ銀花に、新たな任務が命じられるアジアン・スパイ・ファンタジー。表と裏の複数の上司の命をこなす銀花が新たに命じられた、宗主国の将軍の妻になって国外に潜伏する任務。淡々と妻をこなしながらも、いろいろ事情を察してしまう銀花だからこその配慮があって、彼女に執着してゆく無骨な優しさを持つ夫・涛声。任務ゆえにいつか終わりのある関係でしたけど、そんな二人が迎えた意外な結末はなかなか良かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
安住の地と定めた海辺の町に引っ越してきたものの、その翌日に家が火事で全焼してしまい途方に暮れる鮎川紗枝。そんな彼女に隣人の桂木が手を差し伸べる間借り暮らし物語。過去を隠して根無し草のように生きてきた紗枝。美しい容姿で資産もあり、執着されることに疲れてしまった桂木。そういう経験を積み重ねてきたから二人だからこそ、自然と相手に配慮できるその距離感が心地良くなるのも分かるような気がしましたけど、明らかになってゆく過去にも一緒に寄り添って、かけがえのない安心感もたらしてくれる二人の関係がとても素敵だと思いました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
どんな少年も見捨てない若き家庭裁判所調査官・瀬良真昼。そんな彼が狐面の少女の凄惨な殺人事件に遭遇し、信念を大きく揺さぶられる青春リーガルミステリ。十三歳の少女が犯した連続殺人事件が抱える不可解な共通点。被害者遺族の男子高校生を担当していたことから、思わぬ形で真相に迫ってゆく真昼。明らかになるたびに事件を巡る構図も大きく変わっていって、追い詰められてゆく少年少女の悲壮な決意には胸を締め付けられましたけど、意外な形で示唆されたもうひとつの可能性に、つい複雑な想いを抱いてしまう結末がとても印象に残る物語でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
周囲には理解されづらい何とも複雑な思いを抱えている不器用な主人公たち。誰かの悲しみに寄り添いながら、愛おしい喜怒哀楽を描き尽くす連作短編集。夫婦円満を装う主婦と家庭に恵まれない少年、出戻ってきた姉と再び暮らす高校生の弟、初孫の誕生に喜ぶ祖母と娘家族、人知れず手紙を交わし続ける訳あり男女の関係、向き合えなかった父と子、大切なことを言えないまま別れた先輩と後輩ともうひとつの物語。ゆるく繋がった世界で繰り広げられる、目の前の現実に向き合って受け入れ、そっと寄り添うようになってゆく優しい物語はとても良かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ギルからのやり直し求婚を受け入れて、真の夫婦になったオーレリア。そんな彼女が豊穣の宝玉クリュスタルム返還を巡る、隣国トルスマン皇国とのトラブルに巻き込まれてゆく第二弾。隣国大神殿からの使節団に王城で応対するため、すれ違いの毎日を送る二人。そんな中で使節団の美少年クラウス君と一緒に過ごすことが増えて、それを見たギルが大変なことになったり、使節団の陰謀に巻き込まれて魔力制御ができなくなったりもして、爆破魔術を制御できない魔王とか最悪な展開になりかけましたけど、ともあれ無事誕生日パーティーもできて良かったです。
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よっち
紋章を持たない忌み子として『魔境』に追放され、十年もの間生き延びてきた元王子のリオン。妹である王女セレスティアの危機に、王都への帰還を決意する暗躍無双ファンタジー。正体を隠したまま実力の片鱗を見せて妹の護衛に認められ、護衛として、時には謎の剣士として王女に迫る脅威を次々と排除していくリオン。王族の後継者争いが激化していく中で、彼の実力を認めてゆく勇者一族の末娘ジゼルや側近クレハといったヒロインたちと一緒に、妹を守るために奮闘する構図はなかなか良かったですけど、彼を見守る師匠たちもいい感じに効いていました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ヘスティアvsフレイヤの『戦争遊戯』の準備に沸く迷宮都市。そんな中、リューはひとり都市を発ち、遥か東の剣製都市を目指すクロニクル・シリーズ第三弾。その地で待つ女神アストレアに会うため、力を求めるため、自らの時計を前に進めるため、五年分の決意を秘めて再会に臨むリュー。そこで出会ったファミリアの正義の女神を慕う後輩たちとの衝突。焦燥を募らせるリューの帰還を許さず、剣製都市への滞在を言い渡すアストレア。彼女だけでなく、後輩の抱く複雑な想いも絡み合う展開の中、迷える眷属たちを導くアストレアの包容力は流石でしたね。
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よっち
ロシア文学者・奈倉有里と「同志少女よ、敵を撃て」を書いた小説家・逢坂冬馬。実は姉弟だった二人が、これまでの人生や感じたことを二人で対話する対談集。姉が10代で単身ロシア留学に向かった時弟は何を思ったか。二人の人生が2021年に不思議な邂逅を果たしたのはなぜか。読んでいると姉弟のわりには意外と接点がなかった二人でしたけど、やはり一本芯の通った考え方は育った家の影響も大きかったんでしょうね。さかなクンのような生き方の話だったり、大変なことになってしまった印税の話など、なかなか興味深い話も多くて面白かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
十六年前の地震で温泉が涸れ、衰退する一方の岐阜県宝幢村。地震で家族を亡くし、伯父夫婦の介護に明け暮れる日々を送る希子が、村で起きた事故死を巡る騒動に巻き込まれるミステリ。典型的な狭い村社会での生き方を当たり前と思う伯父夫婦や村役場の婚約者・竜哉たち。そんな中で希子が隣家・長谷川家の長男・耀とともに村おこしのために雇われたブロガーが失踪した真相を探る展開でしたけど、真相を掘り起こしたらとんでもないものが出てきましたね(苦笑)旧弊に縛られる村と決別し、新たな可能性を見出した彼女たちの姿が印象に残る結末でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
いよいよ始まったウクライナの反転攻勢。しかしなかなか終わらない戦争の状況を踏まえ、日本人の戦争観や安全保障観の変化、終わらない戦争の終わらせ方などを語る一冊。双方が苦戦を強いられ膠着する戦線。戦争の終わりは見えず、もはや4年目突入が現実となりつつある状況を、高橋杉雄さんとの戦況分析や、千々石泰明さんと終わらない戦争の終わらせ方などを対談形式で語る一冊で、時期的に語られる状況がやや古い箇所もありましたが、ロシアが置かれている状況の分析や、日本が直面している東アジアの情勢をどう考えるべきか興味深く読みました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ひょんなことから殺人事件の現場に遭遇した水崎大学数学科の神前裕人。オカルトマニアの水無月透華と出会いその日常が一変してゆくオカルトミステリ。被疑者として警察署に連行され、嫌疑をかけられた状態に不安を感じた裕人が入会した大学の怪異研究会。そこから透華に振り回されながら、巻き込まれた事件をマクスウェルの悪魔、シュレーディンガーの猫、中国語の部屋、同一性のパラドックス、功利の怪物といった思考実験に絡めて解き明かす展開で、透華の特異性もなかなか鮮烈でしたけど、彼女が抱える因縁も関わってくる展開は面白かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
雇い主で女嫌いな美貌の公爵カイルと、めげずに愛の告白をしては秒でフラれる日々を送る万能メイド・オフィーリアの365日の恋物語。モテすぎて女性不信に陥ったカイルに報われない告白を繰り返す幸せな日々を送り、その何でもできできてしまう高いスキルを見込まれて、おしかけ婚約者を追い出すために恋人同士のフリをすることになった超ド級ポジティブメイドのオフィーリア。読めば読むほどとても平民とは思えない、1年間限定だった彼女の秘密が明らかになってゆく後半は怒涛の展開でしたけど、彼女の一途な想いが報われる結末で良かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
陛下アウゴ暗殺を阻止した婚約者候補筆頭の公爵令嬢アーシャ。そんな彼女が皇国革命軍結成を宣言して、暗殺を目論んだ恋のライバル・令嬢ナバダを連れて反乱分子のいる敵地に乗り込む国家動乱ラブ×アクション。異形の容姿、恋する狂気、特注の魔銃剣により『鉄血の乙女』と呼ばれる公爵令嬢アーシャ。陛下の唯一無二になるためには、賊を平定するぐらいできなくてはと自ら敵地に乗り込む展開で、とにかくいろいろな意味で突き抜けたアーシャの存在感が際立っていて、別け隔てなく真摯に向き合う彼女が周囲に慕われるのも分かるような気がしました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
「戦争」と「財政」によって形成された現代社会。防衛費倍増の財源として増税や国債発行が議論される今、なぜその発想に至っているのかその歴史的背景を探る一冊。国の借金はなぜなかなか減らないのか。日露戦争や第二次世界大戦などを例に国債発行残高の世界的な増加傾向、国債が作り上げた近代世界システムの端緒となる戦争国家オランダの財政革命、財政=軍事国家イギリスの興隆、商人が作った帝国システム、世界を変えた手数料と電信の登場を取り上げていて、未来を予想する内容ではないですが、ユニークな視点から解説していて面白かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
両親を看取って、帯広でのんびり暮らしていた鷹島珊瑚。そんな折、東京の神田神保町で小さな古書店を営んでいた兄の滋郎が急逝。珊瑚がそのお店とビルを相続することになり、単身上京する物語。生前滋郎の元に通っていたことから、素人の珊瑚の手伝いをすることになった珊瑚の親戚で国文科の大学院生・美希喜。そんなお店を訪れる同じビル内の出版社の人たちだったり、滋郎の自称・内縁の妻も現れたりで、カレー、中華といった神保町の美味しい食も描きながら、出会う人との縁が繋がって少しずつかけがえのない居場所となってゆく素敵な物語でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
下校途中、いきなり巨大隕石が地球に直撃して全人類滅亡に直面した高校生・久遠空々梨。再び迫る隕石、襲い来る異星人の艦隊に直面して人類が大ピンチに陥る宇宙がヤバイ大活劇。目を覚ますとそこは隕石衝突の三日前で混乱する空々梨に、彼女は星間諜報組織〈偵察局〉のエージェントだったが、世界線混淆機の起動により記憶を失い日本の女子高生になってしまったことを告げる従姉妹の非数値无香。たくさんの登場人物たちを絡めてパロディやオマージュを詰め込んだ展開は何ともカオスで、勢いで読ませている感もありましたがなかなか面白かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
物語を語る者が「本」と呼ばれる国で、同じ本の異同に行われる「版重ね」を描いた表題作他、凶暴な想像力を解放して紡いだ七つの異界を描いた物語。誤植と断じられた者は業火に焼べられ骨しか残らない世界。死ぬと他の動物に転化する世界に感じる恐怖、脳波から意識モデルを作る技術で生み出された地獄、「百夜通し」の称号を目指す痛妃たち、その人のところにしか降らない「降涙」を巡る物語、精神病院で行われる精神安置という欺瞞、「姫人魚」の版重ねを仕掛けられた本屋の娘。狂気に疑問を抱いた者の結末はいずれも鮮烈で強く印象に残りました。
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よっち
浮気相手に捨てられた売れない脚本家の夫。夫に内緒で応募したシナリオコンクールで優秀賞を受賞し、外の世界に飛びだそうとする妻。夫婦のあり方や子育てのあり方を問いかける家族小説。コロナの状況下で発達障害気味の息子を抱えて、家事育児だけの生活の閉塞感がある状況を変えたいと思っていた恭子。妻の変化に戸惑いを隠せない落ち目の脚本家で気紛れな夫。すれ違って悪循環に陥ると、何とかしようとすればするほど裏目に出るのはよくあるな…と思いながら読んでいましたが、そんな二人が出したこの結論は現実的な落とし所だったんですかね…。
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よっち
病気で余命一年の宣告を受けて教師を辞め故郷に戻ってきた桶場京香。そこで北の大津波で家族を喪い引っ越してきたという、笑うだけの不思議な高校生・志津川沖晴と出会う物語。常に微笑み、スポーツ万能で一度覚えたことは忘れず、驚異的な治癒力を持った沖晴が抱える秘密と孤独。感情を失った沖晴と余命のない京香の出会いをきっかけに、少しずつ沖晴が自らの感情を取り戻してゆく展開でしたけど、様々な想いを積み重ねた結末は残酷で、けれどその忘れられない思い出を胸に刻みながら、未来へと希望を見出してゆく姿がとても印象に残る物語でした。
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よっち
大学3年の夏休み。京都国立博物館でインターンとして働くことになった葵。そんな彼女のもとに「香港の美術館での展示会に円生の絵が飾られている」と香港のジウ・イーリンから電話が入る第二十弾。誕生日だった清貴との滋賀散策、秋人に招かれた舞台で起きた事件。そして激戦を勝ち抜いて京博でインターンとして貴重な経験を積む葵と、姿を消した円生の動向を気にかけていた清貴と小松へ香港に向かう旅。円生も今回で一区切りでしたけど、様々な経験をしたりいろいろな人に出会う中で、葵自身もこれから自分が進みたい道が見えてきて良かったです。
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よっち
仕事ではいいところなく、結婚目前の彼氏は音信不通になってしまった小説編集者・立花玲子。同じ編集部の山崎に不平をぶちまけ泥酔した翌朝、二人の体が入れ替わってしまう物語。やむをえず互いを演じて仕事を乗り切ると決めるものの、ズボラで感覚派の玲子と潔癖で効率重視の山崎は正反対の性格で、渋々始めた同居生活でも早々に対立する二人。それでも入れ替わった状態で担当作家に臨んだことで、停滞していた創作が動き出したり、思わぬ繋がりから結婚詐欺師が見つかったり、お互いに刺激しあえる存在になってゆく二人の関係が好ましかったです。
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よっち
援軍を要請するため一足先に威国の元都へ辿り着いた秋徳。翔央たちを待つ間、蒼妃から輿入れ当時の話を聞く第十弾。威の蒼太子へ嫁いだ際は不安だらけだったという蟠桃公主。そして同時に進んでいた白公主だった冬来と叡明の出会いと交わした約束。そして威国の黒公主に保護された榴花公主と朱景。蒼太子と蟠桃公主の初々しい馴れ初めも良かったですけど、彼女の弟たちへの可愛がりっぷりが微笑ましいですね(苦笑)冬来と叡明のエピソードもありましたけど、威国との先代からの複雑な関係がどのような形で決着するのか気になるところではあります。
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よっち
コートを挟んで熱戦を繰り広げた黒羽が挑む新しいステージは大学バレー。かつての敵が仲間になり、かつての仲間が敵になる大学生編。灰島・黒羽・三村が集う欅舎大。浅野・越智が集う八重洲大。弓掛が浅野のかつての後輩たちを率いる慧明大。一年生ながらも出場の機会を得てゆく灰島・黒羽と膝の負傷による出遅れを取り戻そうとあがく三村。彼らが台頭しつつある欅舎大と、不在になりがちな代表三人を擁する苦悩を抱える八重洲大が、慧明大を追う展開で、かつての仲間の状況にも一喜一憂しながら、今ある状況で頑張る彼らの姿がとても良かったです。
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よっち
589年に文帝楊堅が南朝の陳を滅ぼして、長き分裂の時代に終止符を打った隋王朝。南朝、高句麗、突厥といったライバルの変動を視野に短命王朝の実像に迫る一冊。六鎮の乱と北魏の崩壊、東魏と西魏への分裂、北斉・北周・南朝陳の政権交代、突厥への対応といった情勢を踏まえつつ、頭角を現してきた楊堅がいかに隋を成立させたのか。意外と綱渡りだった状況を切り抜けて果たした統一。そして運河を築き親征を行い、高句麗遠征に失敗して動乱を招いた二代目の煬帝と短命だったものの、様々な興味深い点からその歴史的意義は大きかったと感じました。
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よっち
黄河文明の辺境に位置し、江南文化とも遠く離れた長城地帯に近接する政治都市・北京。多民族国家中国の首都に選ばれ続けてきた波瀾万丈の歴史から、伝統中国の政治文化の本質に迫る一冊。燕の薊城から中原諸王朝の前進基地とされた幽州時代、安史の乱と燕雲十六州問題、元の大都建設から永楽帝の北京遷都、そして明清交替から紫禁城を巡るあれこれなど、漢族と非漢族、農耕と遊牧という対立する要素が交流・融合する、坩堝としての都城が果たした役割があって、そこに首都としての価値を見出すようになってゆく時代の変遷がなかなか面白かったです。
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よっち
長安城、洛陽城、北京城など皇帝の住む都城から、地方行政の中心である州城・県城まで、中国の城郭都市の構造とその機能の変遷を、史料・考古資料をもとに紹介する一冊。時には長さ数十キロ・高さ十メートルを超える城壁で都市全体を囲んだ中国の巨大な城郭都市。春秋戦国時代から秦漢時代、魏晋南北朝時代、隋唐時代、宋代と遼・金・元代、明清時代と時代ごとの特徴が解説されていましたが、やはり隋唐から宋に移る過程で重要度が軍事から経済に移ったこと、北方異民族の征服王朝は歴史的にもやはり大きな転換期だったんだなと興味深く読みました。
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よっち
魔女の呪いにより不死者となってしまった聖騎士の青年アル。三百年後、魔女の末裔の少女アストランティアと出会った彼が、全ての呪いを殲滅すべく彼女の騎士になる学院無双ファンタジー。十二の封印指定都市にいる形骸種を倒すため、アストランティアと一緒に聖者を育成する学院の入学試験で実力を示したアル。学院内には様々な聖者コンビがいて、貴族と庶民の不和やアストランティアと姉の確執といった様々な因縁が丁寧に描かれる中、女性や弱者には優しく周囲にも認められてゆくアルたちが、十二形骸討伐を果たせるのか今後がとても楽しみですね。
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よっち
雄々しい性格と体格、敵を蹴散らす強靭な姿から「ティドロスの冬熊」と呼ばれるサリュ。隣国で遭遇した婚約破棄された令嬢シトエンの名誉を守ったことで、彼女と婚約するファンタジーラブコメ。婚約相手として再会したシトエンが、実はとても素敵な女性だったことに気づき驚くサリュ。そんな彼女を大切に扱い、可愛らしさにドギマギするサリュが微笑ましかったですけど、シトエンもまた可愛いだけでなく優秀な一面を見せて、お互い惹かれてゆくからこそ違和感ですれ違いかけましたけど、苦難を乗り越えて絆を深めた二人の関係がとても良かったです。
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よっち
かつて敵対する異能力者組織に属し、抗争を繰り広げていた《羽根狩り》犀川狼士と《白魔》柳良律花。身持ちのお堅い妻と愛を深めるため、今日も必死にアプローチを続ける甘々ホームコメディ。組織解散後はバカップルを地で行く夫婦となっていた二人。しかし律花と一度も寝床を共にしたことがないという悩みを抱える狼士が、狼士が後輩とご飯を食べに行って冷戦状態になったり、犬猫どちらを飼うかで揉めたり、義兄がやってきたりといろいろ騒動に巻き込まれる中、数々の試練を乗り越えてようやく踏み込めた二人の関係性が微笑ましくて良かったです。
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よっち
毎年夏休みには体育祭実行委員・教職員を交え、体育祭の予行演習をする鳳明高校生徒会。順調に準備を進める生徒会メンバーたちの前に、クラスのアイドル榛七ルミが現れる第二弾。体育祭の後にハチマキを交換した男女は結ばれるという鳳明高校のジンクス。夏彦と体育祭の後で約束をするルミと、その一部始終を物陰から見ていた幼馴染のひより。唯先輩のポンコツバレを防ぎながら、龍山先輩を絡めたエピソードだったり、夏彦とひよりの関係性や意外な一面も明らかになっていきましたけど、彼女が最後に見せてくれた策士っぷりがなかなか印象的でした。
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よっち
周囲の勘違いから評価は勝手に上がり続け、カレンとの婚約が決まったオウガ。しかも学院長フローネの策で、拒否していた生徒会入りと学院魔術対抗戦の代表入りも決定する第二弾。マシロ相手に着々と誤解を積み重ねながら、外見がすっかり変わったカレンにあっさり方針変更し、強引に決められた生徒会入りと学院魔術対抗戦の代表入りをきっかけに、レイナを手に入れることを決めたオウガ。対抗戦と並行する形で、レイナの過酷な運命も明らかになっていきましたけど、用意周到に準備して黒幕に対峙し、彼女を救ってみせた結末はなかなか良かったです。
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よっち
相変わらず久溜間道シノと『偽物の恋人』のまま、光郷グループの諜報員になった鳳エマ。けれど相変わらず全然頼ってくれない状況にやきもきする彼女が、チヨと二人で暗殺計画を阻止すべく動き出す第二弾。恋人役としては肝心なところがダメダメで、一般人の感覚がなくすれ違いもあってデートすら任務になってしまうシノ。任務であることすら知らされない状況に、チヨからの提案で光郷家を狙った暗殺計画を一緒に調べるエマ。さりげなくたびたび致命的な選択ミスをやらかすダンには笑いましたが、二人の奮闘が活きてくる展開はなかなか良かったです。
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よっち
ストライク・ザ・ブラッドのDVD購入者向け特典の番外編や、イベント向け冊子、書店向け掌編に書き下ろし短編を加えた十七篇を文庫向けに加筆した番外編第四弾。幽霊が出没するという地下水路の調査に向かった古城と雪菜が迷いこんだ無人の廃墟と化した未来の絃神島、古城が語る夢の話、雪菜vs雫梨の激辛ラーメン対決、雪菜が行方不明になった理由、雪菜がやらかした催眠術エピ、絃神島の財政難打開策、紗矢華が見た予知夢、雪菜に隠れて古城がしていたことなど、今回も物語の世界観を堪能しましたけど、最後の話は次に繋がりそうで楽しみです。
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よっち
シュラムランド同盟会議の開催が迫る中、皇太子アリオールに扮したフィアールカは、皇国の暗殺者に狙われているシャルギア王女ティシナを保護するため、ラスとともにシャルギア王国を訪れる第二弾。未来の記憶を持ち不可解な行動でラスたちを翻弄する王女ティシナ。一方、同盟会議に反発し、王都で不穏な動きを始めるレギスタン帝国の放った工作員たち。物語に彩りを添える新キャラやヒロインたちを描きながら、掴みどころのないティシナの真意や蠢動する帝国の工作員と対峙する構図でしたけど、彼らがこれから未来をどう変えてゆくのか続刊に期待。
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よっち
同じ天羽の一族でずっと行方知れずになっていた本家の娘が、理古と名前を変えて都で暮らしていることを知った淡雪。話を聞いた鳴矢が身分を隠して理古に会いにいくが、理古は鳴矢に気になる言葉を告げる第四弾。鳴矢に気になる言葉を告げた理古。そして明らかになってゆく七十年前に起きた天羽家の離反の真相。かつての王たちによる策謀。そして古来より千和の国を守ってきた『術』にかかわる真実。それを知ったことで淡雪と鳴矢の覚悟も定まりましたけど、これからも共に歩むために何ができるかですね。番外編のエピソードもなかなか良かったです。
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よっち
斎国女帝・李彩蘭の要請を受け、嫁ぎ先での妹姫の行状を長年にわたって密かに書簡にしたため、こまめに密告する玲琳付きの侍女・葉歌の報告書の形で送る史上最強に奇妙な夫婦の珠玉の外伝集。歯に衣着せない葉歌が四季おりおりに女帝へ書き送った機密文書の内容。なかなか振り向いてくれない火琳の想い人、炎玲と螢花の蟲比べ、自分に対してだけ懐いてくれる双子に親バカっぷりを炸裂させる鍠牙パパ、先代の側室たちと双子のドタバタ誘拐劇、女帝・彩蘭が妹の夫を決めた理由。周囲の人々の想いも描かれていてこの物語の世界を十分に堪能できました。
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よっち
スランプに悩む音楽大学の同級生5人が夏休みに訪れた瀬戸内海の小さな無人島・笛島。音楽の神が祀られる神社にお参りしようとした彼らが、虫の大群に襲われる虫×音楽ミステリ。牢屋に閉じ込められた巫女、襲ってくる大量の虫、居合わせたピアニストの少女&マネージャーコンビと、島に伝わる笛を狙う窃盗団。音大組は分断されて、窃盗団は因果応報のパニックホラー的展開でしたけど、探偵役の少女・奏や音大組の面々が関わることで虫の怒りを鎮める「鎮虫譜」の真実に迫り、悩める音大組たちの転機にも繋がってゆく結末はなかなか良かったですね。
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よっち
東久留米市の公園、荒川の河川敷、東京湾の沿岸。相次いで見つかった遺体はほぼすべての血液が抜き取られていて、まるで吸血鬼が起こしたかのような連続殺人に天久鷹央が挑む本格医療ミステリ。遺体として見つかった身元不明の外国籍被害者たちに共通する首すじの二つの傷跡。遺体から血液を抜いた連続殺人事件の犯人は吸血鬼なのか。捜査一課の桜井公康からの内々に相談を受けて、技能研修生制度が抱える闇も絡む真相に挑む展開は、真相追求が絡むと相変わらず暴走する鷹央には苦笑いでしたが、ほろ苦さも入り交じった結末はなかなか印象的でした。
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よっち
明晰な頭脳と圧倒的な知識で、あらゆる疾患を看破する統括診断部の部長・天久鷹央。部下の小鳥遊とともに原因不明の症状や診断の難しい症例や日常の謎に挑む本格医療ミステリ。好奇心旺盛でいろんなことに首を突っ込む鷹央と、彼女に振り回されながら時には鷹央も見落としていた盲点に気づく小鳥遊のコンビが直面する、河童を目撃した少年、人魂に怯える看護師、堕胎したはずなのに妊娠症状を訴える少女、そして原因不明の意識障害の真相。テンポよく進むストーリーにちょっと変わった症例を絡める展開は興味深くて、改めて読んでも面白かったです。
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よっち
後妻の子でありながら伯爵令嬢の義姉を虐げ、断罪された社交界の悪の華ウェルミィ。ある日突然、何故か伯爵家のリロウド姓を名乗った彼女が、隣に王太子殿下を侍らせて社交界に舞い戻る第二弾。王太子殿下だけでなく、魔導卿オルミラージュ侯爵や有力な貴族令息たちをも次々と誑かしていると噂される中、王宮で開催される殿下婚約披露パーティー。趣向を凝らした絶望渦巻く喜劇の中で華麗に陰謀の真相に迫る一方、その裏に秘められていた登場人物たちの不器用な想いを見出して、筋書きを修正してゆく彼女が導く結末には確かな希望が感じられました。
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よっち
必死で働いてきた会社を突然リストラされ、立ち直れないでいた槍沢まひろ。たまたま見た動画に誘われ、突発的に只見への旅に出る再生の物語。何もする気がなく引きこもっていたまひろが、東京から福島まで車での旅。優しく暖かく落ち込むまひろの心に染み込んでゆく読んでつい食べたくなる宿の山菜料理。そして悔いが残っていた子どもの頃に訪れた時の思い出。リストラの背景は何ともあれで報われないな…と思いましたけど、逗留先でのもてなしで癒やされてゆくまひろが、小さな謎やわだかまりを解きほぐして向き合ってゆくとても優しい物語でした。
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よっち
仇敵の霊狐・宮杵稲は時に気に食わないが、人間の赤子・実華との幸せの日々を守りたい。そう思い、料理と子育てをする天狗・黒舞戒の前に吸血鬼が現れる第二弾。宮杵稲を稲荷衆の頭領に迎えたいとやってきた妹分・沙夢の事情と家族が得たもの。黒舞戒が夢に見た伝説最強の天狗と仇敵の霊狐だった頃の因縁。海や鶴岡八幡宮参拝などを楽しんだ家族旅行と実華の急変。実華を救うために覚悟を決めた黒舞戒と家族の絆。もう三人はすっかり家族なんだな…としみじみと感じるエピソードでしたが、最後に起きた斜め上の事態にこれからの展開が楽しみですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ある日突然、関東某所にあった店の出入口が異世界と繋がってしまった居酒屋「げん」。異世界の美食家たちが初めて味わう店の料理に魅了されていく物語。一時は店を閉めようとしていたものの、娘のひなたとその恋人である榊原正太郎と一緒に、異世界で店を開く決意する店主の葦村草平。悩み事があったり、美味しいものを食べたくて訪れる客に振る舞われるハンバーグや肉じゃが、手作りパンといった料理はなかなかに美味しそうで、草平たちが生み出す料理がみんなを幸せにしてくれる、本当に大切なものは何かを見失わない素敵な物語になっていました。
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よっち
〈クラウディビーチ〉を乗り越えた幽鬼のもとに舞い込む、同時期に行われたゲームで参加者の大半が殺害される惨事。かつて出会ったプレイヤー毛糸とともに調査へ繰り出した幽鬼が『殺人鬼』の再来を知る第四弾。消えない傷を刻まれた右目の動向、幽鬼が通う夜間学校のクラスメイトからの監視と気になることが増えてゆく中で挑むことになるゲーム、生者と死者の行き交う夜〈ハロウィンナイト〉。今回は幽鬼の私生活面やゲーム関係者たちの出会いだったりも描かれる中で、復讐や因縁も絡めたゲームが彼女の日常となっていることを改めて実感しました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
様々な悩みを抱えて店を訪れた人たちを、ストーリーテラー語部の語る物語と美しいシェフ・糖子の作る極上のお菓子で心解きほぐしてゆく心に甘く優しく沁みわたる連作短編集。ぱっとしないフリーター、突如休暇を宣言した専業主婦、素直になれなかった少年の呪い、ケーキを買いに行けないシャイな中年男性、糖子の妹・麦の片思い、語部の過去、そして店が生まれ変わるきっかけとなった二人の出会い。ひとつひとつのエピソードも良かったですけど、何より語部の真摯な想いと彼に感化され変わってゆく糖子の不器用で甘い関係がとても素敵な物語でした。
ふなこ
2023/10/05 11:08

気になって購入しました!書籍はまだだけど電書では発売されてるということもあるのですね!

よっち
2023/10/05 12:04

昨日発売で書店に並んでましたよ。

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よっち
コロナで派遣切りに遭い、食い繋ぐためにイタリアンレストラン「フェスティヴィタ」に辿りついた「ウルトラノーマル」な真野が、バイト仲間との愉快で切実な日々を描いた作品集。恒例となってゆくベテランのマナルイコンビとの閉店後の深夜飲みから始まる、バイト仲間のYouTuber彼氏襲撃、先輩に誘われて初めてのクラブで爆踊り、カレーとDJに目覚めたフランス人、激辛フェスで後輩のプロポーズをプロデュースしたりと、なかなか上手く行かないバイトたちのかけがえのない居場所となってゆく弾けて楽しい日々がとても印象的な物語でした。
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よっち
賀茂祭の最中、蜘蛛丸という謎の男に刺された藤原実資。そんな折、平将門の娘である瀧夜叉姫が、父の仇を取るべく暗躍していることが明らかになる第五弾。蘆屋道満を上回る悪意を持って、父の仇を取るべく暗躍する平将門の娘・瀧夜叉姫。一方、安倍晴明や婉子の必死の手当てにも拘らず生死の境を彷徨い悪夢の中にいる実資。そして復活した藤原純友率いる海賊たちが都へ攻め上がり平将門もまた蘇る最後の戦いということでしたが、今回は晴明や実資よりも将門親子の存在感がありましたね(苦笑)実資と婉子が結ばれる下りはもう少し読みたかったです。
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よっち
結婚には恋愛が必要だという呪縛から人びとを解放する必要性を説き、若者の「恋愛離れ」を受け入れた上で、「結婚に恋愛はいらない」とする新たな共創結婚の重要性を検証・提案する一冊。近代的な家族観と結びついたもので、日本ではまだ半世紀程度の歴史しかない恋愛結婚の概念。恋愛リスクが上昇した昨今では、恋愛そのものが入学のための面倒な受験勉強となってしまっていると指摘した上で、恋愛に求められるような要素よりも、お互いの信頼関係や価値観を擦り合わせられるかどうかに目を向けていくべきという視点には説得力があると感じました。
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よっち
新時代のルールを理解して、大事なところで正しい選択をする。AIの時代に人生を攻略するために、未来を変えるコスパ、タイパ、リスクパフォーマンスの法則を提案する一冊。リアルであれヴァーチャルであれ限られた資源をいかに使うか、試行錯誤しながら経験値をいかに使うかが重要だとして、今の世界がどのようなものか、自分らしさをどう見出してゆくのか、圧倒的な努力ができるのは好きな仕事だけ。お金から自由になるためにはある程度のお金が必要で、その上でどういう仕事をしていくべきか、人間関係の考え方などなかなか興味深い一冊でした。
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よっち
薔薇の【呪い】が解けたことで心を通わせて、婚約者が特別な人になった鶴。結婚へ向け二人で幸せな同居生活を始めたものの、彼女を異能の血を巡る思惑から婚約が差し戻されてしまう第二弾。これまで自分のありかたを意識してこなかった鶴が、戸惑いながらも少しずつ変わり始めてゆく一方で、鶴に流れる異能の血を取り込みたい人物の思惑、そして幼い幽霊や新たな婚約者が現れて心穏やかでいられない鶴の恋心を惑わせる秋人の優しい嘘。不器用なすれ違いや窮地もありましたけど、想いを自覚してゆく彼女をしっかりと守る秋人がカッコ良かったですね。
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よっち
『はたらく魔王さま!』本編時系列の裏話が描かれるフリーター魔王さまたちと過ごす平穏な日常と、思い出した恵美の過去が語られる短編集。仕事上がりから帰るまでの間に突如挙動不審になった真奥が抱える秘密。ふと自分には趣味らしい趣味が無いと愕然とした恵美のため、アシエスや千穂たちが誘うボーリング&カラオケエピソード。そしていつもの日常話の中に出てきた、本当の戦場も戦闘もまだ人の死も知らなかった少女が勇者となった過去。ほのぼのとした日常エピソードの後だからこそ未熟だった頃の勇者エミリアのエピソードは印象に残りました。
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よっち
現在進行形で変化し続けるオタク文化やサブカルチャーの過去と現在、そして未来の姿について必要最低限の経済学の知識で分かりやすく説明することを意識して書かれた一冊。オタクやサブカルチャーとは何か、オタクに対する周囲の反応や共感から始まり、「推し活」ブームや「コラボカフェ」、コンテンツツーリズムが地域にもたらす効果、アニソンの隆盛やこだわりが強いオタク同士の関係や推し活疲れなどにも触れつつ、変わりつつあるオタク市場の現状からサブカルチャーの今後を予想する内容で、テーマごとにとても分かりやすく解説されていました。
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よっち
婚約披露の園遊会当日に父親に自殺され、爵位も家も失い無一文となった女学校に通う桂小路麿緒。一代で身を起こし、財をなした時任宗次郎が手を差し伸べる明治ロマンス。借金で屋敷も抵当に入った状況で婚約者にも見捨てられた彼女の窮地を救った宗次郎。妻になるか、商売で役に立つなら屋敷に置いてもいいと言う彼の条件を飲み、学校に通いながら仕事を手伝い始める麿緒。言葉は辛辣でも優しい宗次郎に応えようとするうちに、少しずつ変わってゆく彼女の姿勢があって、彼女を救った彼の秘めた想いも明らかになってゆく展開はなかなか良かったです。
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よっち
ロシア文学者・翻訳家で「同志少女よ、敵を撃て」の小説家の逢坂冬馬氏の姉でもある著者による、ロシア文学を学ぶためにロシアに留学した日々を綴る一冊。ドイツ語を学ぶ母と違う言語を学びたいとロシア語を選んだこと、そして高校卒業後にロシア国立ゴーリキー文学大学で学んだ日々。やはり家の環境も大きかったのかもしれませんが、自らロシア語を覚えてロシア文学に興味を持って、2002年当時のロシアで学ぼうとする行動力には驚かされましたし、分断が進み、状況が激変していくロシアの様子をリアルに実感する日々はとても印象に残りました。
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よっち
ロシアのウクライナ侵攻など、混沌とするヨーロッパ情勢を理解するために、近代の始まりから現在までの変化を、転換期というべく6時点の時代の地図を掲載し、激動のヨーロッパ近現代史200年をふりかえる一冊。1815年ウイーン会議後、1914年第一次世界大戦直前、1919-39年の二つの世界大戦の戦間期、1950年東西冷戦開始期、1993年ソ連崩壊五、2023年の各地の紛争・戦争と5つの年の地図をベースに、その前後で何が起きたのか、何がポイントだったのか解説していて、見れば見るほど各地に火種が多いのを実感しました。
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よっち
ハーバード大学客員研究員だった著者が名門大学・研究機関の研究者や関係者が発表している研究データに基づき、最新テクノロジーによる2030年の世界を見通した一冊。エンタメ業界でイラスト、小説、映画、お笑い、音楽、ゲームはどう変わるのか。金融業界の劇的変化、AIやロボットが浸透する工場や倉庫、自動運転、いずれスマホがなくなる、AIが最適な物件を提案、AIによる医療ロボットや診断、好きなことを好きなタイミングで学べる教育など、7年でそこまで劇的に変わるのか…と思うものもありましたけど、なかなか興味深く読みました。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/08/23(4504日経過)
記録初日
2013/07/27(4531日経過)
読んだ本
13875冊(1日平均3.06冊)
読んだページ
4062166ページ(1日平均896ページ)
感想・レビュー
13766件(投稿率99.2%)
本棚
70棚
性別
血液型
B型
職業
専門職
現住所
埼玉県
外部サイト
URL/ブログ
https://yocchi.hatenablog.com/
自己紹介

こんにちは。普段は図書館と書籍仕入れに関わるお仕事をしています。仕事のついでに面白そうな本がないか探していて、とりあえず自分が読みたいと思った本さえ読めてさえいれば、わりとまあいいかと思えてしまう行動原理が少し残念な人。

好きなジャンルはボーイミーツガール、青春小説、部活小説、お仕事小説、ミステリ、冒険・中華ファンタジー、歴史・戦記、SFなど。コメディ調より落ち着いた雰囲気の物語志向。意外な展開や難解さがウリのお話も嫌いではないですが、どちらかというとベタで王道な構図が分かりやすい、最後は良かったなと思えるお話が好みです。

基本的には著者買いが多いですが、興味を持ったらテーマやジャンル・作家などにはあまりこだわらず何でも読みます。人に本を薦めるのが趣味の本を読むついでに人生を送る雑食系読書廃人。

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