読書メーター KADOKAWA Group

2024年10月の読書メーターまとめ

ネギっ子gen
読んだ本
52
読んだページ
11988ページ
感想・レビュー
52
ナイス
7061ナイス

2024年10月に読んだ本
52

2024年10月のお気に入り登録
4

  • どら猫さとっち
  • 猿田彦
  • pirokichi
  • ☆よいこ

2024年10月のお気に入られ登録
5

  • 食って寝る
  • 猿田彦
  • らむ
  • pirokichi
  • tonnura007

2024年10月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ネギっ子gen
【私たちにできることは、暗闇に凍える隣人に外套をかけてあげること】内科医・雄町哲郎は将来を嘱望された凄腕医師だったが、最愛の妹に急死され遺された甥の龍之介と暮らすため、大学病院を辞して京都の地域病院で働いている。哲郎の力量に惚れ込む花垣准教授は、愛弟子の南茉莉を――。沁みる言葉がたくさん! 甥に「人間はね、一人で幸福になれる生き物ではない」と説く哲郎は思う。<願ってもどうにもならないことが、世界には溢れている。意志や祈りや願いでは、世界は変えられない。そのことは、絶望なのではなく、希望なのである>と――⇒
ネギっ子gen
2024/10/07 07:41

【医療の力なんて、本当にわずかなもの】哲郎は、「医者がこんなことを言ってはいけないのかもしれないが」と言いつつ南に語る。「人間はどうしようもなく儚い生き物で、世界はどこまでも無慈悲で冷酷だ。そのことを、私は妹を看取ったときにいやというほど思い知らされた。/だからといって、無力感に囚われてもいけない。それを教えてくれたのも妹だ。世界にはどうにもならないことが山のように溢れているけれど、それでもできることはある/人は無力の存在だから、互いに手を取り合わないと、たちまち無慈悲な世界に飲み込まれてしまう」と……⇒

ネギっ子gen
2024/10/07 07:42

「手を取り合っても、世界を変えられるわけではないけれど、少しだけ景色は変わる。真っ黒な闇の中につかの間、小さな明かりがともるんだ。その明かりは、きっと同じように暗闇で震えている誰かを勇気づけてくれる。そんな風にして生み出されたささやかな勇気と安心のことを、人は『幸せ』と呼ぶんじゃないだろうか。/医療がどれほど進歩しても、人間が強くなるわけじゃない。技術には、人の哀しみを克服する力はない。勇気や安心を、薬局で処方できるようになるわけでもない。/夢見ている間に、手元にあったはずの幸せ」は消え去ってしまうと……

が「ナイス!」と言っています。

2024年10月にナイスが最も多かったつぶやき

ネギっ子gen

『読んでいない本について堂々と語る方法』によって、読書生活を続ける上での精神衛生が少しはマシに。(ズボラな癖して)完璧主義なもんで、精読してないことを気に病んだり、ね……。『わたしの知る花』と『カラフル』がとっても良かった! うんうん……    2024年9月の読書メーター 読んだ本の数:46冊 読んだページ数:11424ページ ナイス数:6166ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1037983/summary/monthly/2024/9

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2024年10月の感想・レビュー一覧
52

ネギっ子gen
【床まで流れる黒髪も、美しい装束も、何も惜しくはなかった。それよりも、自分の手足が何のためにあり、この心に何ができるのかを知りたかった……】南朝帝の妹宮・透子は、北朝に寝返った楠木正儀を連れ戻しに、京へ――。“聡明で才気活発な青年なのだが、人を困らせては面白がる天邪鬼”な将軍・足利義満と、 “快活で思いやりのある” 美少年・鬼夜叉(世阿弥)と、 “嬉しければ喜び、悲しければ泣き、休めばまた元気を取り戻す”吉野の姫君の3人を軸とした、痛快な物語。読み始めはラノベ感が強く違和感もあったけど、やがて夢中に――⇒
ネギっ子gen
2024/10/31 12:24

【希望が必要なのだ】透子は正儀に思いを語る――。<「今の宮中は、とても暗い。/おそばにいる公卿たちも役に立たない。言葉だけは強くて大層だけれど、その実、自分たちでは何もしようとしないのだもの。口で何かが動かせるわけでもないのに。誰もが気力を失っていて、まるで澱んだ水の中にいるようだわ」/暗闇に沈んだ険しい道を進み続ければ、やがて人は疲れ果て、歩き続けることを諦めてしまう。けれど、どんなに小さくてもいい、闇の向こうに光が見えれば、それを目指して踏み出すことができる。/行く手を照す、その光が必要なのだ>と――

ネギっ子gen
2024/10/31 12:28

【内にも外にも、敵ばかり】正儀と細川頼之との語らいがイイ。<南朝の宮中でも政争を嫌というほど味わった。北朝との戦のさなかにありながら、身内同士で争う者たちの考えが本気で理解できなかった。だが、細川頼之を頼って降った幕府も、腹を開けば同じことをやっていた。妬み合い、いがみ合う者たちが、水面下で野犬の群れのように噛み合っている。「左様だ。人が群れれば争う、それが性(さが)だ。だが、だからこそ勝たねばならない」/鋭いまなざしで言った頼之の唇が、最後に音のない言葉を紡いだ。終わらせるために、と言ったように>と――

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ネギっ子gen
【我々は性急によって出立し、怠惰によって戻らない。byカフカ】有馬病院で行なわれた「医師・看護師合同研修会」での講義内容をまとめた書。2007年刊。巻末の「精神保健いろは歌留多」と「索引」が、実にイイ。先生はこのように書いている。<ぼくの電話番号なんてみんなにわかっていましてね。でも統合失調症の人は余分なことで電話をかけてきません。/一度教えたらどんどんかかってくるんじゃないかって思っている人が多いみたいですが、そんなことはないですね。統合失調症の人は慎ましいんじゃないかな>と。まったくその通りと思う。⇒
ネギっ子gen
2024/10/31 11:52

【それは一時である】<回復は決して一本道ではありません。/揺れ戻しが何度かあります。そのときはいちいち大騒ぎしないで、「おお、これは揺れ戻しだ。しばらく様子を見よう」と言ってよい場合が多い。うろたえる必要がないことが多いのです。睡眠を確保し、クロキサゾラムで悪夢を消して時を待つことです。患者さんにはかならず「これはいっときである」と言います。この「いっときである」というのは、私はどんなときでも患者さんによく言います。幻覚・妄想のさなかでも「それはいっときだよ」と言います。すべては過ぎ去るんです>と。そう!

ネギっ子gen
2024/10/31 11:53

【精神保健いろは歌留多】<ほめ殺さないように。ほめ殺されないように>。<ちりも積もれば、ある日爆発>。<をしえ(教え)忘れても、命忘れるな>。<忘れたら、そのままにしよう>。<からだの感じを大事にしよう>。<なそうとするからならないこともある>。<うれしいことも疲れる>。<苦しい時ばかりが病気でない>。<言葉より態度で示そう>。<得手なことは控え目に>。<敵の心は合わせ鏡>。<気疲れは万病の元>。<幸せは意地からは来ない>。<見つめていると吸い寄せられることも>。<ひとのせいにすると世界が敵に見える>。

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ネギっ子gen
【「わたし」は可塑的で、可変的で、状況に浸透し、揺れるものだ】精神疾患を抱える家族に付き添うヤングケアラーの内的時間をめぐるドキュメント。強力推薦!<アンタッチャブルにすることでタブー視され、神格化もされる概念に冷静な認識を与えたい。新しい文脈を見出したい。誰も触れてこない問題の奥には、沈黙した、嫌、沈黙させられている無数の人がいる。煌々とした人工的な光のもとで、固着化した自己ばかり要求される現代社会において、変容していく「わたし」が受け入れられ、そのことによって少しでも楽になる人が増えますように>と。⇒
ネギっ子gen
2024/10/30 08:28

【人は受け止められない経験をしたとき、自分の物語を自分でつくり出し、それを支えに生きていく】<人がつくった物語ではだめだ。物語というのは言語化することとは違う。そのつど自分の中で上映され、流れてくる記憶のようなものだ。黙っていても、人はなんらかの物語をその身に抱えている。それを他者の前で言葉にして語ってしまうのは、危うく保っているバランスを壊してしまう。黙ることで、人は自分のナラティブを守ることがあるのだと思う。/黙る権利と自由を、わたしは愛している。むしろ黙る自由が自分を支えているのだと自覚する>と……

ネギっ子gen
2024/10/30 08:29

【わたしはなぜ「私」でしかないのか】<わたしは幼いころから、なぜ自分が「私」に閉じ込められているのかと失望、もっと言えば絶望していた。わたしは「私」でしかいられない。その厳然とした事実の前に、ただ固まり、屈服していた。「私」から脱出する術がないことに、この「私」に死ぬまでずっと閉じ込められたままであることに、この身体の中に、この「私」という意識の中に、すっぽりと入れられてしまっていることに失望していた。わたしはどうしてこんなに固まっているのだろう/ではわたしには「私」からの脱出経路はないのだろうか>と……

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ネギっ子gen
【お前は誰のようにもなる必要はない。お前自身の不可思議な人生を生きるのだ】明治維新時に、『日本奥地紀行』を著した英国人女性研究者イザベラ・バードの通訳士・伊藤亀吉の手記パートと、それを実家の屋根裏で発見した新米の中学教師・久保耕平と劇画原作者・田中シゲルたちの現代パートを交互に描く。<誰の人生も、ただただ幸福なものであろうはずがない。彼女はいつも、どこにいても、少しだけ居心地が悪そうだった。ただ、居間の暖炉のそばの、自分で直したアームチェアに腰掛けて本を読んでいるときは、彼女は幸福そうに見えた>と――。⇒
ネギっ子gen
2024/10/30 08:08

【頭は見事に混乱した。こんなはずではなかった。こんなはずでは】達者な筆遣いで綴られた通訳小説。いやぁ~、この著者は巧いよ、もう。今作も唸りながら読んだ――。例えば、こんな描写。<耕平は、自分が今年の春にようやく母校に職を得た、それまでは万年助手であったこと、子どもたちを教えるのが初めてであること、/さして進学率もよくない私立の男子校であるが、中高一貫教育なので少しカリキュラムに余裕があり、ことに全員入部が義務付けられている課外クラブ活動でなら、比較的おもしろいことができそうにおもったこと>と――

ネギっ子gen
2024/10/30 08:11

【この学園の少年たちは、諦めることに慣れすぎている】“いまだにあまり勉強のできない子弟を集めている”という評判の母校に、有名私立大学博士課程に進んだ誉れ高き秀才というのが買われ採用となった耕平先生の感慨。<学力偏差値でバカ扱いされ、もしもスポーツ関係で頭角をあらわすことすらできないとすると、まるで自分の存在が何か、いつも無用の、できの悪い、誰にとっても無視されてしかるべきもののように思えてしまう。その空しさは、耕平自らが少年時代に自分の胸にきりきりと焼きつけた哀しみではなかったのか>と。うん、わかる……

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【何度読んでも愉しい!】最後のほうでの移動本屋さんの話。どの本も面白いのに、ちっとも売れない日々。それらの“大ヒットしてほしかった本”に耳をあてると、その本を作った人々の心の声が聴こえてくる――。<何かの間違いで大ヒットしちゃったりして><あわよくば、大ヒットしてほしい>など、そりゃ誰もが思うことだよね。とはいえ、この書店で「『必ず大ヒットする本のつくりかた』みたいな本って…あるかしら?!」と、両手に拳を握って言われてもねぇー、店主としては「あ――――。それはまだ無いですー」と、困り顔で言うしかないか……
ネギっ子gen
2024/10/29 21:14

※2年前にレビューしている本です。……実は、“読んだ本”と“レビューした本”が一つだけ合っていませんでした。ずーっと「読んだ本は必ずレビュー書くことを信条にしてきたのに、こんなこと、あるかしら」と不思議に思ってきました。本日原因判明。この本でした。とはいえ、どうしてこうなったか実はよくわかりません。なので、一度登録削除して再登録することに――。おー、数字が合致した!気持ちスッキリ😊

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ネギっ子gen
【深刻な病気や障害があるからこそ、見晴らしのいい場所に立てる】発達障害の当事者VS潰瘍性大腸炎の当事者。頭木:<からだの病気を、心のせいにしたがる人が多い/骨折を心のせいにする人はいないけど、内臓のようなブラックボックスだと、すぐに心のせいにしたがる。で、気の持ちようで良くなると言う。そういうことに凄く反撥があって、心身一体って言いたくないところもあります。体の病気なのに、心の問題にされて、心を変えて治せと言われるのは、非常に理不尽な気がする>と。柳澤桂子さんもそうでしたね(『認められぬ病』参照)…… ⇒
ネギっ子gen
2024/10/29 18:39

【精神医学では、深刻な不器用や運動音痴は発達性協調運動症(DCD)と呼び、発達障害の下位カテゴリーに】横道:<私にもこの発達性協調運動症ははっきりとあります。日常生活で物にぶつかりやすかったり、転んだりしやすかったりする。絵に描いたような運動音痴で、子どもの頃はそれで自殺したかったほど。あまりにも運動ができないっていうのは、小学生には、ストレスが大きいものです。いじめにも遭いましたし、クラスで最下位あつかいされた>と。わたしも同じだった……。体が心に連動してくれず、体をギクシャク動かしていたイメージか……

ネギっ子gen
2024/10/29 18:42

【自閉スペクトラム症と注意欠陥多動症(ADHD)がぶつかり……】横道:<自閉スペクトラム症のために、わたしには深くもぐりこんでいく性質があるのに、他方でADHDが私を拡散させ、浅くしようとする。だから凝り性なのに飽き性なのです。ぶつかりあってる感じも、独特に混ざりあってるような感じもある。/発達界隈では、その両方の障害が併発していることで、単発の発達障害者よりも意味不明な人間になってしまって、人生の困難さが増しているという嘆きの声に満ちています>と。ええ。で、純粋な単発の発達障害者って、どれだけいるのか?

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【精神発達の歩みは、まわりの大人が子どもとともに歩むことによって初めて進む。子どもの臨床は、「治療」というよりも、成長の歩みへの「伴走」である】育ちゆく子どものこころの発達・発達障害を多様な角度からわかりやすく説いた、支援のための羅針盤となる一冊。「子どものそだちとその臨床」「子どものための精神医学」の続編。巻末に「文献」「事項・人名索引」「初出一覧」。<子どもの精神発達の歩みを縦軸に、子どもをとりまく社会の歴史的な変遷を横軸にして、両者の交点に子どもの現在を見ようとする基本姿勢が読み取れると思う>と。⇒
ネギっ子gen
2024/10/28 09:26

【「虐待」の用語と配慮性】<ある時期から医学用語や行政用語において当事者への配慮をずいぶん高めた。/精神薄弱は知的障害に。「障がい」の表記が広まった/他方では「虐待」という遥かにどぎつい、明らかに当事者への否定と非難を含意した用語に対しては何の配慮もなされないのは不思議である。この用語は、親ばかリでなく、子どもをも残酷に傷つける。親に虐げられた子という自己理解や他者からのまなざしは、自尊感情を低下させ、不遇感・不幸感を募らせるか、被害者性に囚われて他責的にさせてしまうからである>と。確かに…そうかなと……

ネギっ子gen
2024/10/28 09:28

【家庭的養護(ユニットケア)】<理想的にみえるけれども、子育て失調が起きる場も実は「家庭」であることを忘れてはならない/子育て失調から社会的養護に至った子どもたちの背負っている困難の大きさを現場職員なら肌で知っている。生活様式を家庭モデルにし親子的なケアに転換しさえすれば解決できる困難さではないことも。家庭モデルの少人数のケアワーカーだけで、しかも家庭的な閉じた(煮詰まりやすい)相互関係の内で、子どもたちの背負う困難さと向き合う日々は疲弊や燃え尽きやこじれを引き起こすリスクが高い>と。ええ、その通りです。

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ネギっ子gen
【教祖っていうのは、それっぽい雰囲気さえあれば、中身なんかどうでもいい】ムシュロン2つ星の大行列店のオーナーは言う。「日本料理なんかでも昔ながらの古臭い陳腐な料理を出しているだけなのに、伝統と権威のおかげで大繁盛している老舗も少なくない。かくいう僕だってムシュロン2つ星を獲得して以来、もともと繁盛していた『東京ガストロノメン』が更に繁盛し、/世の中には主体的に正しく価値判断できる人間はごくわずかで、伝統と権威を振りかざされると『へへーっ』とひれ伏してしまう思考停止した服従型人間が大半だから」と。確かに……
ネギっ子gen
2024/10/28 08:48

【うまい・まずいにまつわる問題は一筋縄ではいかない】芹沢は自らを省みて語る。「創作系ラーメンは独創的で食材や調理法にもこだわり、こう言っちゃなんだが『非凡なうまさ』のラーメンだ…。それをもって我々のような作り手、有栖君のような評論家やライター、和文くんのようなフリークは、創作系をラーメンにおける上位形式のように見なしがち…/だが人間、そういうものばかりがうまいわけじゃない。チェーン店のラーメンのように定番でありきたりだからこその『平凡なうまさ』を欲する時も多々ある」と。同感。美味より日々の惣菜だったり……

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ネギっ子gen
【私たちが空の一部であること】無名のままこの世を去った孤高の詩人を愛する人々が、その詩が持つ癒やしの力について綴った書。2012年刊。この詩人は、こんなに愛されているのか?!と嬉しく読みました。<1886年春、自分の死を間近にした頃、悲しむ友人を勇気づけるために書かれた、現存する彼女の最後の癒やしの手紙にそれがよく表れている。//大いなる湖は眠っているが/それがさらに深く広がっていることを/私たちは疑うことはできない。/気迷いすることのない神は/それを消すために/この住居に火をつけたのではない>と―― ⇒
ネギっ子gen
2024/10/27 08:29

【トラウマを扱った詩】<最初の日の夜が来た。/ありがたかった。あれほどの/恐ろしいことを 耐えられたとは。/私は自分の魂に歌ってください、と告げた。//魂は弦が切れているのです、と言った/弓は 吹き飛ばされて粉々。/そこで修繕するための仕事ができた/次の朝まで//すると 昨日までを2倍に/したような巨大な昼間が/私の眼前にその恐怖を繰り広げる/眼を遮られるその時まで//私の脳が 独りでに笑い始めた/私は狂人のように 独り言を言った/その日が、何年も昔のことなのに。/でも今も、脳はヒクヒク笑っている>――

ネギっ子gen
2024/10/27 08:30

【それは私を苦しませるのを止めた】<もしかして私たちもかも、という疑いが/苦悶の極みにある/ふらつく心を支える。/足場を見つけるまで。//非現実はありえる。慈悲深い幻影が/生きることを可能にする/命を宙に吊るしながら>。<人は「時が癒やしてくれる」とよく言う。/実際には時は決して癒やしはしなかった。/実態をもった苦しみが強まる、/歳をとると、筋肉がこわばるように。//時は困難の与える試練/しかし治療ではない/治療だと証明するなら、/病気も全くなかった、と証明することになる>。原文には、末尾にダッシュが――

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【大切なのは、出来ていたことが出来にくくなっているということに早く気がつき、適切に介護の制度を利用し、専門職の「介入」を受けること】間違った介護で、体が弱っていく高齢者たちの現状を紹介し、リハビリや適切な介護や医療の制度を使うことの大切さを伝える書。<筋肉の衰えは1カ所だけで起きるものではありません。たとえば、握力が衰えているとき、同時に脚も衰えていることが多いのです/ペットボトルの蓋を開けるには、10~20kgの握力が必要で、その握力が保てていない場合は、全身の筋肉が、かなり衰えている可能性が高い>と。
が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【…ひとを好きになるのが悪いことなわけないじゃない】途惑いつつも一途な恋愛を描いた連作に短編2本と描き下ろしを収録。2008年刊。連作のタイトル名が『dialogue』ってのがイイね。で、主人公・有一の脳内に木霊する様々の声の描写が巧い。「有一くん、私のこと本当に好き?」「誰も好きになれない人のことなんて誰も好きになってくれないよ。…他の子にも同じこと言われたことあるでしょ」。おお……。「女好きになれねーんだろ、おまえ………あれ?」「いやマジ。ホモとか死んでくれ ! ! つって」とかねぇ、もうホント……⇒
ネギっ子gen
2024/10/27 07:27

会社の女性との会話。吹き出しの言葉がリアル!「いやなんか、社長不在で…」「え~~~~」「午後イチでレスするって言ってたけど、どうなるか…」「………なに?こわいよ」“こわいよ”は手書き。「…うーん…合コンしない?」「なに急に!」手書きで直接背景で。「ごっ… …うこんとかは苦手だな~…!!」ゴチックで。「ダヨネ~…私も苦手…友達が誰か紹介しろってうるさいんだケド。ムシしよ」“ムシしよ” は手書き。この巧妙な表現術!個人的に「…」の多用がイイ。少し後、「この点々とかなんで丸で打つの?」って表現。これは嬉しい😉

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【生殖不能要件は憲法違反】2003年に「性同一性障害特例法」が制定された背景から、法・医学・人権の知見まで、各専門家が解説したブックレット。<2024年に見込まれる法改正は、そのため大きな意味をもちます。長いあいだ放置されてきた人権侵害の法律を正面から見直し、きちんと改正するチャンスが国会に与えられたのです。そのチャンスを与えたのは、短期的には2023年の最高裁判決ですが、長期的には、それぞれの条件の問題を訴え、ときには裁判を起こして闘ってきた、これまでの当事者や支援者たちの努力によるものです>と――。⇒
がらくたどん
2024/10/26 12:03

先日読んだ『トランスジェンダーのなりたい~』との関連で成人年齢変更による特例法適応の下降修正が私はやっぱり気になりますが、これまでの当事者の努力を無にしないためにも真っ当な医療的措置が市場の触手に弄り回される前にせめてガイドラインの法整備ガンバレ~と思います。

ネギっ子gen
2024/10/26 12:33

そう!“真っ当な医療的措置が市場の触手に弄り回される前に”ですよね。

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【美味しさは、その料理を食べる時の雰囲気に大きく影響される】老舗で行列店の店主に惚れ込み、修行の末に暖簾分けされた弟子。同じ味のはずなのに、新規開店の店は何故か閑古鳥。その店が流行らない“本当の理由”とは!? 芹沢に私淑する大学生のユーチュ-バーは語る。「カリスマ店主が、厳選食材を高度な技術で調理しているという事前情報/高級和食ばりの接客/そして何より、永友さんの名人オーラによって/お客が食べる前から『絶対に美味しいはず!!』という『雰囲気』が出来上がってしまって」、それが味に影響を与えない訳ないと――。
が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【残された実家は、超問題だらけ!!】郊外築75年、再建築不可物件など、長年放置され荒れまくっていたボロ戸建てを業者を入れずに買い手をつけ、手売りしたレポート本。実家仕舞いチェックリスト付き。わたしは地方の郊外一戸建てで長く暮らしておりましたが、子どもも旅立ち夫婦二人の年金暮しになったので、5年前に駅近のマンションに。駅だけではなく、市役所・図書館や市民病院なども近く、実に快適。ですが、残った家に困っています。全然売れない。草茫々は隣家に迷惑なので、時々草刈りに行くなど維持が結構面倒。ということで本書を――
が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【弱さから善さへと向かう意欲の物語(ナラティブ)】薬物依存の回復支援施設「ダルク」と依存症の回復を目指す共同体「12ステップ・グループ」における回復実践を考察しながら、人類の新たな共生のあり方を提示した新書。<現代には、さまざまな形での孤立があります。無数の人とコミュニケーションを繰り広げながらの孤立もあります。依存症もまた、苦しみを自分ひとりきりで処理しようとする点で孤立の一形態といえます。実際、今の自己のあり方や社会環境は人々を分断する力が強く、他者とつながることは誰にとっても難しいものなのだ>と。⇒
ネギっ子gen
2024/10/25 12:48

【家族は孤立し傷ついているのに、それを共依存だと責めちゃいけない】成瀬医師は、<家族は責められないですよ。僕らがどこか冷めていて余裕をもってできることでも、これが家族相手だとそりゃあ一生懸命になるし、何かあったらどうしようと思うのは当然。だから、一生懸命になるのは責められないし、家族の労をねぎらことが第一だし、家族に余裕を取り戻してもらうために家族に関わるべき/患者の酒や薬物をやめさせる手段として家族を利用するというやり方には以前から違和感があります。家族を主役とした支援でなければならない>と。同感です!

ネギっ子gen
2024/10/25 12:50

【回復像がズレたまま支援が進むことへの不安】精神保健福祉士の高澤さんの話。<「回復」という言葉は、本人、家族、支援者、社会一般で意味がかなりズレやすい言葉/時には働くこと、「普通」を求めること、能力以上のことを強いるような暴力的な側面も持っている/「回復」の定義が曖昧なままで、本来の意味の浸透が不十分なままで、「どんな依存症も必ず回復する」といったようなワードが独り歩きするのは結構怖い/「回復」というある意味聞き心地の良い言葉の使用には慎重になっていて、特に家族とは>「目標」を確認し、擦り合わせつつ進む。

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【自分は自分で思うよりも強い。彼女が信じろと言ってくれたように】秘密を抱え離島の進学校に入った和希は、神隠しの入り江で倒れている少女・七緒を発見する。身元不明の16歳の彼女が呟く「1974年」の意味は――。夢中で読んだ……。<過去は未来より遠いと絶望していた。そのとおりだ。それはどこよりもはるかに遠い場所で、どれほど手を伸ばしても届くことはない。けれど過ぎ去った時間のなかで誰かが紡いでくれたものが現在をつくり、そこに自分が立っている。見えなくても、触れなくても、会えなくても、つながっているのだ>と―― ⇒
ネギっ子gen
2024/10/25 12:38

【やさしいということは、強いのです。それは、敵を打ち負かす強さとは違う、どんなに傷を負っても人の心にかがやくものを見失わずに生きていける力のこと】七尾は、<人間は醜い。この世界は冷たい。あたりを見回せば嘘と悪意ばかりが目について、敵だらけのような生きづらい場所で、ときどき無性に消えてしまいたくなる。でも同じ人間が肩をかしてくれることもあれば、世界がふいに微笑んでくれることだってある。神様とか奇跡としか言いようがないものが、本来ならお互いを知るはずもない私たちを出会わせてくれたみたいに>と――。うんうん……

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ネギっ子gen
【過去は亡霊で、実体もなければ、何の力もない。大事なのは未来だけだ】翻訳者の名に惹かれ――。モルモン教の極端な原理主義者である両親の下、学校にも行けず医療機関も受診せずに育った著者。独学で大学資格試験に合格したのだが……。壮絶な人生の回顧録。<物語の中で割り当てられる役割より、実際の私たちはずっと複雑だ。この回顧録を執筆すること以上に、私にとって真実を明らかにできる方法はなかった――愛する人を頁上に留めて、彼らの全体的な意味合いを少ない文字で表すことは、もちろん不可能だ。私にできる最善はこれだ>と―― ⇒
ネギっ子gen
2024/10/24 07:30

【大学進学】父親は、「神はお怒りだ。お前は体を売って人間の知識を求め、神の恵みを忘れてしまった。神の怒りはお前に向けられている」と糾弾した。<父が立ち上がって部屋を出て行った姿は覚えていない。けれど、そうしたはずだ。私は座って、恐怖に縛られたように身を固くしていた。神の怒りは都市を荒廃させ、地球全体を水没させる。私は自信を失い、無力感に苛まれた。私は自分の人生が自分のものではないことを思い出していた。いつ何時でも私は体の支配を奪われ、天国まで引きずられていって、怒りに震える神と対面させられるのだ>と――

ネギっ子gen
2024/10/24 07:31

【信仰があれば、救われるのです】<爆発事故、そして火傷。神の力を示す生きた証になることは、最高位の霊的な名誉だったと父は言った。ねじれた指で私の手を取ると、自分の見目の変化は運命づけられていたのだと言った。それは神の優しい情けであって、神に自分の魂を届けたのだと。母は恭しく、囁くような声で告白を始めた。チャクラの調整をすることで脳卒中を抑止することができる、エネルギーのみを使って心臓麻痺を止めることができる、人々に信仰があれば癌を治療することもできる。母自身も乳癌を患っていたが、自らで治療した>と……

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【ヤバイ・カワイイは、馬鹿の常套句 by 芹沢】旧態依然で閑古鳥が鳴く(絶滅危惧麵たる)背脂チャッチャ系拉麺店の店主は、芹沢と因縁の間柄。そのことを知らぬ息子からアドバイスの依頼を受け――。複雑な思いを抱えて「こういう時は酒だ!酒だ!」とおでん屋に入って流れて来るのは、ちあきなおみの『夜間飛行』。芹沢は、<『喝采』や『黄昏のビギン』もいいが、洒脱な軽みのこの曲が、俺は一番好きだ>と。同感! 芹沢の助言は、<何事においても、似てれば似てるほど近ければ近いほど、違いは際立つし、そこにこそ個性や本質が光る>と。
が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【幸福は脆く儚いシャボン玉】娘を校内で亡くした女性教師が、終業式のHRで犯人である少年A・Bを――。モノローグ形式で語り手が変わる構成。<コノヒトゴロシヲモットイタメツケテヤリタイ。モット、モット、コレハ、セイサイダ!>。引きこもりになった少年Bへ届けられたクラス寄せ書き色紙には、赤いマジックで一際大きく書かれたメッセージ。<人はみな、孤独じゃない、ロクでもない世の中だけど、幸せになろうよ。信じよう、ネバーギブアップ!>と。そこに隠された級友たちの悪意とは?今まで未読だったことを後悔した、見事な復讐譚。⇒
ネギっ子gen
2024/10/23 10:21

【糾弾した誰かに追随することは、とても簡単】学級委員長の手紙から。<自分の理念など必要なく、自分も自分も、と言っていればいいのですから。その上、良いことをしながら、日頃のストレスも発散させることができるのですから、この上ない快感を得ることができるのではないでしょうか。そして、一度その快感を覚えると、一つの裁きが終わっても、新しい快感を得たいがために、次に糾弾する相手を捜すのではないでしょうか。初めは、残虐な悪人を糾弾していても、次第に、糾弾されるべき人を無理矢理作り出そうとするのではないでしょうか>と……

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【真実を求め、真実を待ち、苦闘を重ねて僅かの言葉を抽出し、つねに欲しながら――(叫び声が不意に左手からあがる。外に向かう自動車は衝突する。内に向かう乗り合いバスは衝突する)】17の様々な短編が収録された文庫オリジナル。1999年刊。「キュー植物園」<なぜ、私が厭がるの?人はいつも過去のことを考えるものよ。公園にきたら寝そべっている男や女は幾らでもいるわ。あれは誰かの過去じゃない?みんな過去の遺物、あの男の人、あの女の人、木陰で寝そべっているあの幽霊たち……あれは誰かの幸福、あれは誰かの真実じゃない?>。⇒
ネギっ子gen
2024/10/23 10:03

「書かれなかった長編小説」<人生の過失に違いない。人生はその掟を強要する人生は道を塞ぐ。人生は羊歯の蔭にある。人生は専制君主だ。ああ、けれど暴力的だというわけではない。違う。私は自分が望んでやっていることをあなたに明言できるのだから。誓って言うが私は羊歯と薬味の壜、それにしみの浮いたテーブルと汚れた瓶のうえを渉ってくる強制力に突き動かされたのだ。私はその肉体のどこか堅固な部位に位置を占めてみたくてたまらない気持ちになった。頑強な脊椎のどこかに。私が潜りこめる、あるいは足場を見つけられるどこかに>。おお……

ネギっ子gen
2024/10/23 10:05

【何百万もの他の石のどれかであったかもしれない。でも拾われたのは私なのだ、この私、私】「堅固な対象」<ガラスは請求書と手紙の束のうえに鎮座し、素晴らしいペーパーウェイトになっただけでなく、書物のページからふと眼が離れた折など、視線の止まり木として絶好のものになった。考えごとの途中で何度も何度も視線の対象になったものというのはそれが何であれ、思索の織物と深く関係を持ち、本来の形を失い、少し違ったふうに、空想的な形に自らを作りなおし、まったく思いがけない時に意識の表面に浮かびでたりするものだ>。うん。イイ……

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【処方箋が必要です!】堕胎の実態を克明に描いた『事件』と、元恋人への妄執に取り憑かれた自己を冷徹に描いた『嫉妬』を収録。『事件』から。<この種の話は、苛立ち、もしくは反発を引き起こすかもしれない、あるいは、悪趣味だと非難されるかもしれない。何であれ、あることを経験したということが、それを書くという侵すべからざる権利を与えてくれる/真実に優劣の差はない。この経験との関係を最後まで突き詰めないならば、わたしは女性の現実を覆い隠すのに一役果たすことになるし、この世の男性支配に与することにもなってしまう>と――⇒
ネギっ子gen
2024/10/22 09:56

【30歳の男に様々な可能性が提示されているのに、彼が47歳の女性を選んだということ、それが許し難かった】『嫉妬』から。<彼が私を愛したのは、私がそう信じたように私が彼にとって唯一の存在だったからではなく、一人の熟年の女であり、非常にしばしば熟年の女を特徴づける要素、経済的自立、安定した地位、世話を焼く嗜好、あるいは少なくともその習慣、性愛における優しさなどを備えていたからにすぎないということ。私は自分がひとつの企画のシリーズに属し、その限りにおいて取り替えのきく存在であることを確認させられたのだった>と。

ネギっ子gen
2024/10/22 10:00

【中絶の権利を制限する動きは、世界の各地で起きている。一度獲得した権利だからといって、油断はできない】「解説」で、2022年における中絶に関する世界情勢を書いています。<女性が自由意志で産む・産まないを決定する権利は、現在では、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(生殖に関する健康と権利)として、広く国際的に認められている。だが実際には、世界全体で、中絶が全面的に禁じられている国が24,母親の生命が危険な場合にしか認められていない国が41もあるという。今後はアメリカ女性の数もここに加わるかもしれない>、と――

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【なんだか不思議に色々物事が動き】舟越保武の長女で、美智子さまの講演録の編集者として知られる著者が、波乱に富んだ人生の途上で出会った人々との思い出を語る書。巻頭に写真掲載。<人と人との出会いは必ずその痕跡を遺すと言われました。私は今年82歳になりましたが、そのことをやっと心から納得することができるのを感じます。そして、それは思いもかけないくらいに、深い想いです。あの人との出会いがなければ、こんなこと気が付かなかった、とか。そして、あの人との出会いと気まずい別れがなければ、こんなこと思わなかった、とか>。⇒
ネギっ子gen
2024/10/21 15:54

【祖父の顔】下半身不随で車椅子生活の武彦が、『カトリック生活』に書いた文章。<私の父は小学校3年の時、心筋梗塞で突然死んだ。それはとても悲しく、辛いものだった。そして今、祖父が死んだ。しかも日本二十六聖人が殉教した2月5日に天国へ旅立ったのは、祖父にとって神さまから贈られた最高の御褒美であり、祖父にとって人生の幕引きにふさわしい日だったに違いない。私の母が火葬場で遺骨が出てきた時、言った「おとうさん」という一言、母の中では、父、舟越保武だった。その言葉を耳にした時、自分の中で何かが変わった気がする>と――

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【強いって、悩まないことでも傷つかないことでもない。それは、何度でも自分の弱さから立ち上がるってこと】不調が続きもがく車いすテニス選手の君島宝良は、親友・百花が働く藤沢製作所の競技用車いすを採用。不調の原因のひとつは、ジュニア時代からコーチ・雪代の癌発病だった……。宝良の決意。<あなたと共にめざしてきた場所を、私だって今も変わらずめざしてる。遠くて高くてすべてが報われる景色の見える場所を。そこにたどり着くためなら何でもする。もうその道にあなたはいないとしても、私は、あなたが示してくれた道をひた走る>と。⇒
ネギっ子gen
2024/10/21 07:49

【藤沢とパートナー選手契約を結ばなかった理由は――】宝良は、百花の上司・小田切に語る。「モモに近づきすぎるのは嫌だった。覚悟が鈍るような気がして/車いすテニスを始めたのは18の時です。国内のトップ選手に比べたら経験は段違いに浅い。中途障がいだから、物心ついた頃から車いすに乗っているような人たちに比べるとチェアワークも話にならない。とにかくがむしゃらにやるしかなかったんです。モモは友達だけど、馴れ合いたくない。どこまでもたった独りになって一刻も早く強くなりたかった。だから、藤沢にも関わりたくなかった」と……

ネギっ子gen
2024/10/21 07:51

【障がい雇用の義務化】宝良が所属するSCCの広報担当・諫見は語る。<達成できてる企業は少ないです。障がいをもつ人を雇うためにはハード面でも環境整備が必要で、それにはお金と時間と手間がかかる。そんな余裕はない企業も多いし、やっぱり、偏見もまだまだある。/だからね、君島さんをアスリート採用したのは決して慈善事業じゃない、うちの会社にとってそれだけのメリットがあるからなんですよ。あなたは障がい者だけど――ごめんなさい、あえてこの言い方するけど――法定雇用率を満たすのに一役買ってくれ>、会社の広告塔になる!と――

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【…ハァ…疲れた……よし!決めた!ママもしばらく赤ちゃんになるわ】ママは赤ちゃんの世話で忙しい。「ねー!ねー!ママ!ちょっと来て!見て!見て!」って言っても、いつも「今ちょっと無理。みーちゃんはお姉ちゃんだから、ちょっと待っててくれる」で。「お姉ちゃんなんてつまらない」から、自分も赤ちゃんになった。けど、赤ちゃんはお菓子が食べられない――。お祖母ちゃんに「今日ね、みーちゃんはね、赤ちゃんになったんだよ!」って言ったら、お祖母ちゃんは「アラすてき!こっちは今、お爺ちゃんが赤ちゃんになっているわよ!」だって!
が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【高齢者も、一律のサービスを受けるのではなく、自らの価値観に合ったものを選択したい】介護報酬改定を担当し、地域包括ケアシステム構築の議論に携わった厚労省現役官僚が、現場で実践した行政手法を紹介する。地方自治体や医療・福祉関係者、市民が協働して次の一歩を踏み出すことを促す新書。2020年刊。<立ち止まって、日々の人々の暮らしからどんな社会が期待されるかを考えてみると、多様なライフスタイルを選択する(=どのような状況にあっても、自らが思う「より良い暮らし」を実現する)ことを可能にする社会なのではないか>と。⇒
ネギっ子gen
2024/10/20 08:44

【支援対象に当てはまらない人への対応】<厳密に当てはまらない人に対するアプローチが制度としてあるもの、「こうしたツールがある」という次元にとどまっており、「そのツールを積極的に活用していく」というところまで至っていないというのが現状である。制度を運用している立場としては、人材面や予算面に限りがある中では、どうしても、支援対象の方に対して体重をかけて取り組むことが求められ、厳密には当てはまらない人にまで支援を行き渡らせることを徹底していくことは難しい>と。確かに。ケア現場だって手のかかる人にばかりに、ね……

ネギっ子gen
2024/10/20 08:45

【共生型サービス――制度をまたいで一体的に人や施設を活用する】<福祉の世界は離職率が高い。人と人とのコミュニケーションが中心となる業界だから、「対人関係」で悩んだ場合には、離職ということを選択してしまうケースが後を絶たない。/保育士が母親とのコミュニケーションで疲れ果ててしまった場合などに、再び保育現場で働くことは難しいであろうが、「人を支える仕事をしたい」という考えを持つ才能があるのだから、介護現場や医療現場で働くことができるようにすれば、貴重な福祉人材が他の業界に流出してしまうこと>避けられると――。

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【校閲とは、著者の世界に一番に寄り添い、一緒に作品作りをしていく陰の立役者。校閲は「百年後に残る一冊を作る意志」そのもの】目が霞むまで比べ、指紋がなくなるまで閲する。出版社の「縁の下の力持ち」として存在する校閲者の日常が軽妙に描かれ、発売元(というより取材先)新潮社の矜持を強く感じたコミック。<校閲の「校」は「校(くら)べる」と読んで、照合して誤りを正すという意味。そして「閲」は「閲(けみ)する」と読んで、調べたり見て確かめるという意味>だと。「あとがき」で<物語はまだ続きます>とあったので、続編希望!⇒
sleepy
2024/10/19 13:02

ネギっ子genさんこんにちは。話がそれるかもしれないけど、最後は「ひと」なんですよね。いろいろなんちゃらAIとか無人化とかセルフとかいうけどそんなもので大事なことはできない。対面の大事さ。すぐにメールとかSNS(Xとかインスタ)でなんかしようとするけど大事なところはそれじゃダメで。別レビューの【人と人との出会いは必ずその痕跡を残す】とはまさにこれで。ひとと顔を合わせてやりとりしたことは強く残ってる。投資もひとと顔を合わせずやろうとするとんちきもいるし参った。

ネギっ子gen
2024/10/19 14:58

sleepyさん、コメントありがとうございます。「対面の大事さ」はその通りですよね。昨今は企業でも、リモートワークだけに限定すると社員同士の接点が薄れたりするので、対面コミュニケーションによるメリットを生かす仕組みへと移行していると聞くし。研修だって、オンラインだと他の研修参加者との情報交換もできませんよね……。本書では“コミュニケーションの大切さを体現する”矢彦さんの存在が光ります。

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【もし私がそれを書かなければ物事は完遂しなかった。体験されただけにとどまった】親子ほど年の離れた男との熱愛を描く『若い男』は、2022年にノーベル文学賞を受賞される直前の作品。学生とのぎこちない一夜。<私はしばしば、自分の気分を強制的に執筆へと向けるためにセックスをした。行為の後の疲労感と孤絶感の中に、人生にもはや何も期待しない理由を見つけようとしていたのだ。最高度に激しい期待、オルガスムスへの到達の期待の終わりを経て、本を書く喜びにまさる喜びはないという強い確信を自分が得られるようにと願っていた>と。⇒
ネギっ子gen
2024/10/18 09:24

【“いい子” 神様から見てもまた、私はそんな子ではなかった】<7歳のときの初めての告解で、私は白状した。「独りで、または他の人と共にやった悪い行い」は、今日では正常な性の目覚めに属するものだったのだが、神父によれば、自分を地獄に落とす行為だった。/私がよい子でないことは、寄宿学校の女性校長がある日、鋭い眼光で私を射抜きながら次のように言い放ったことにも裏付けられていた。「テストでいつも満点を取っていても、神様のお気に召さないこともあるのですよ」。私は、宗教的な事柄への渇望を態度で表すほうではなかった>と。

ネギっ子gen
2024/10/18 09:26

【もちろん、私は母が大好きだった】<近所の人たちが言うには、彼女は別嬪で、私の顔立ちは母親の「方の」系統なのだった。/あなたに手紙を書くことは、取りも直さず、物語の保持者であり、判定の宣言者であった彼女について絶え間なく話すことだ。彼女と私の間の闘いはけっして止むことがなかった。ただ、彼女の人生の終わりの時期だけは別だった。その時期には、あの人はあんなにも惨めになり、理性喪失の中に迷い込んでいた。そして私は、彼女に生きていてほしかった。彼女と私の間の関係、それは言葉の問題だった>と――。うん、わかるな……

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【アンチ・エイジングが盛んになれば、超高齢社会で幸福感の低い人が多くなる】高齢者へのインタビューやアンケート調査など、数多くの具体的事例から、理想のシニアライフを徹底検証し、老年期との新たな付き合い方を提示した新書。<人生100年とも言われる時代が到来したものの、今の高齢者には見本とするような世代やケースがありません。あの人のように生きたらいいんだという見本がない中で、長い高齢期を自分で考えて組み立てなければならない/“超高齢社会における理想の生き様”を模索するのが、現代の高齢者に課せられた役割>だと。⇒
うに
2024/10/17 21:57

「年寄りは集まって住め」って、年寄りだけで集まれ、っていう話?って思ったら、結局のところ、みんなでいっしょに(「ごちゃまぜ」で)適材適所で暮らしましょう、っていうことなんですね。そりゃね。…何にせよ、高齢者からの自己決定権はく奪の有様には、母見ててホントに驚きました。変わってほしいよー(・_・、)。

ネギっ子gen
2024/10/18 08:28

ええ、確かに、誤解されそうな題名ではありますよね。要は「良い環境に身を置きなさい」ということ。孤立を避ける。出会いがある場。運動にしたって、独りでやるより「誰かと一緒に運動する」方が効果的。「よく会う友人の種類の数が多い」ほど、歯が多く残っているという調査も本書で紹介しています。自己決定権剥奪は何とかしてほしいですよね。作業剥奪と併せて!

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【自分を変化させて幸せを追い求めることは、決して幸せの道ではない。幸せというのは、今ここの地点に自分がいながらにして、生きる角度を変えることである】著者が、各自に合わせた形で幸せになる方法を語った書。<物事はわかってきたような気になった時が一番危ない時だから、そのことは気をつけつつ、今この時点での私の幸せについての考え方、総論みたいなものを残すことができたら、若い人にも役立つかもしれない/幸せって本当にオーダーメイドなんですよね。この人にとっては幸せな状況でも、別な人にとっては不幸せだったりする>と――⇒
ネギっ子gen
2024/10/16 09:03

【自分のことばっかり考えている状態が長く続くと、鬱状態になる】<自分の内側ばかり見て、自分のことばっかり考え続けていたら、それはやっぱり自家中毒になりますよ。エネルギーも循環していかないし、自分で自分自身を責めて、責め続けて蝕むことになる。そして他の人がしてくれることにまったく感謝できなくなる。そういう状態が続いたのが、鬱病の直前の状態というもの/そういう時って、決して周囲に感謝できないし、人の気持ちも見えないのに、自分を大切に出来ない。寒いのに、眠くならないように暖房もつけずに仕事を>していたり、と……

ネギっ子gen
2024/10/16 09:03

【弱っている時は無理をしない】<じっと時の流れに身を委ねて、そういうだめな時の自分だからこそわかること、学べることが起こっているんだと思えばいい。/大きな悲しみに見舞われた時の不可抗力な流れは、それを知るための大切なチャンスでもある/自分に何が必要で、何が必要じゃないか。大きな運命の流れが見える瞬間ですよね。そうしたら抗わずに、その流れに素直に従ったほうがいい。去っていく人は、自分の人生の流れにはいなかったんだな、と。/諦めや自分の限界を知ることも、生きていく上では大事なことなんだと思うんです>と。ええ。

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【お金をかけずに作って食べることは断じてネガティブなことではない。むしろこれこそが家庭料理の醍醐味】冷蔵庫なし、カセットコンロ1台。調理時間10分で1食200円の「一汁一菜」を続け、レシピもいらないと主張する著者が、旬の食材を生かした目から鱗の食生活を、写真とともに紹介した書。「今日も元気だ。ごはんがうまい」という言葉がありました。これぞ著者を支えるパワーの源なのでしょう。解説が枝元なほみさん。<これは考えてみれば完成された偉大な食事です。そう考えれば、ワンパターンって究極の贅沢なのかもしれません>と――
が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【高級とは、客を錯覚させるための巧みな演出があるかどうか】数億を超える入居金を支払い、至れり尽くせりの生活を享受する超富裕層たち。お金さえあれば幸せに死ねるということか――。元『週刊文春』エース記者が、選ばれし者だけの“終の棲家”超高級老人ホームの実態に迫った書。<本来そこに求められているのは、目に見える豪華さではなく、入居者が心で感じられる優雅さだろう。だが、一見優雅に見える暮らしでも、複雑な人間関係や老いとの闘いから逃れることはできず、絶え間ない葛藤が続く場所が超高級老人ホームなのだ>と。確かに……⇒
ネギっ子gen
2024/10/15 08:38

【入居一時金が高い部屋で4億7千万円の「サクラビア成城」】<建物の中にクリニック、カルチャー教室、フィットネス、レストランから、シアターなどのエンターテインメントまであって、全てがパッケージになっているから、まるで豪華客船>のような施設。どんな人が入居してるかの質問には「秘密」ということなので、新聞の訃報欄で調べると、<元セコム取締役、京都府立医大名誉教授、日本歌人クラブ元会長、小田急電鉄取締役、元東京工業大学学長、大手ゼネコンの元副社長、声楽家>などの名が。まさに人生の成功者が住む丘の上の豪華客船――

ネギっ子gen
2024/10/15 08:40

【リゾートホテルのような、相模湾に臨む「中銀ライフケア熱海第三伊豆山」】“隠蔽体質”に入居者は、「結構、お亡くなりになる方が多いんです。訃報を聞くと、『えっ』ってなもんで。だけど、あんまり言わないんだよね、中銀のスタッフは我々に。隠蔽主義なのか、教えてくれない。聞くと『そろそろ危ないかも知れません』『もう、お帰りにならないかもしれません』なんてね。その辺のことは詳しく教えてくれない。/『私から言えません』とかね。変なルールがある」と。それに対して著者は、<さすがに、それは無理もない気がする>と。同感です。

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【祈ることしかできないけれど……】新成人として水神祭りを終えた後、和樹を育てた義母の葬儀の場に現れたのは――。祭りで龍を担いで練り歩きながら、和樹は子供の時の露店巡り、そして義姉・すずのことを思う。<義姉はおれたち兄弟の面倒をよく見てくれた。両親の再婚でできた「姉」。やさしかった義姉におれたちはすぐなつきまとわりついた。義姉はきっと迷惑だったろう。/でもおれは義姉が大好きだった。その気持ちは今も変わらない。大切なたった一人の「姉」と今も「ご縁」が続いている。神様っているんだなって思わずにいられない>と。⇒
ネギっ子gen
2024/10/14 10:43

今さらながら、凄い作家だと思う。“フォークの神様”ボブ・ディラン氏が、2016年に歌手として史上初のノーベル文学賞を受賞したように、漫画家としてノーベル文学賞を受賞する日が来ることが夢想する――。(本来は、あの手塚治虫が『火の鳥』などで受賞していて当然の話と思うのだが……)

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【辺境ゆえの自由と多様性が保障されているので、私はアディクションに飽きることはなかった】医療とは異なる「援助」は可能なのか。臨床の現場に立ち続けてきたカウンセラーによる、思索と実践の最新記録。<援助の世界はスキルや方法論が求められがちである。もちろんそのような要請に沿って仕事をすることもあるが、どうにも性に合わない。暴力の問題も、加害・被害という二分法を振りかざすことへの深い抵抗がいまだに残っている。はっきりと分けて言い切ることへの不安が付きまとうのは、それが自己完結的な世界につながる気がする>からと。⇒
ネギっ子gen
2024/10/14 10:06

【根源的罪悪感】<酸素を吸ってすみません。世界の一隅を占有してすみません、というこの感覚は、生育過程において親・養育者などによって、どんなあなたでもいいわ、あなたがそこにいいてくれて幸せ、というメッセージを言語的・非言語的に受け続けることで次第に軽減されていく、という。しかしそんな親ばかリではない。あなたを生んだからこうなった、どんなに苦労して育てたか、などと、日々の苦労やこれまでの挫折といった負の感情を>――。わたしも、いつも夫婦喧嘩の仲裁をしながら、私の幼少時の育てにくさを何度も母から言われたっけ……

ネギっ子gen
2024/10/14 10:08

【アディクションの臨床では、先進性を持っている一方、現場では矛盾が露わに――】「精神医療からの逃走」<依存症者たちの魅力によって隠蔽されがちだが、医療のヒエラルキーは現在に至るまでほとんど変わっていない。そのことを精神科医療で働くコメディカルの人たちは痛感している。精神科医個人がどれほど善意であっても、システムそのものの支配構造と厳然たる給与体系における格差は、私たちにとって屈辱的でありプライドを傷つけられるものでしかない。それを言い募ることの惨めさから多くの人たちは言葉を吞み込んできたのだろう>と……

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【この社会の中でもっと深呼吸ができ、必要な時は疑問や言葉を持てる場所をつくりたい】子どもにも大人にもハマれずに独りで暮らし、物書きと幼稚園にて掃除のアルバイトをしている著者が、「ことば」と「思想」を得てきた自身の過程を語る書。作品案内つき。<「あいだ」という言葉はもうひとつの意味合いを持つ。漢字の「間」はもとは「閒」と書き、「門」と「月」からできた文字で、月が門から見えることを表していると言われるが、「あいだ」という言葉はこの文字のように物事の分かれ目に生じる「穴」のごとき存在を意味する場合がある>と。⇒
ネギっ子gen
2024/10/13 10:43

【「子どもらしさ」という呪い=「らしさ」の9割は私の人生において敵である】<この「らしさ」という言葉ほど、私に呪いをかけてきたものはない。「子どもらしさ」とか「子どもらしく」という言い回しは私の人生のもっとも初手で待ち受けていた呪いといっていい。/私はいつもどこかこの「子どもらしさ」とズレていた。「子どもらしさ」どころか赤ん坊の頃からすでに「赤ん坊らしく」なかったようである。たとえば私は抱っこされるのがとっても苦手で、誰かに抱っこされると嫌がって「おっぺす(押し返す)」のが通常の反応だったそうである>と。

ネギっ子gen
2024/10/13 10:44

【もう「子ども」でない私に「子ども」の声を語れるか】<考えてみれば、女性の当事者運動や障害者の当事者運動はあっても「子どもの当事者運動」は、もし生まれたとしても突発的なものになりがちだ。「女性である」「障害者である」といった属性は継続的な場合が多いが、「子ども」は生きながらえていれば必ず「大人」と呼ばれる年齢になってしまう。そして当事者として主張できればできるほど、「子どもの当事者」というよりも「成長しつつある大人」とみなされてしまう。私がこの論考を書くにあたって七転八倒した理由はまさにそこにある>と……

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【ツキノワグマって?】厳格な女性英語教師・初田先生、バス通学が知られた途端、渾名はボスからバスにって…女子高生の感性がいいなぁ~。超ウケた❗ で、小林先生の裏の顔を女子高生二人が知ってしまった話。<教育実習からモテたから調子のってガッコーとホストでダブルワークして>、一人息子育てるため頑張って、夏休み中も息子を学校に連れてきてる小林先生。その子が「大丈夫かな?」と心配しても、星先生ったらクールに「捕まらないので安心してください」かぁ……。あ、中村先生、運動始めたんだ。週に1回ウォーキング。5分。スゴい😮
が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【体が喜んでいる、と強く感じる料理です】健康医学と食文化に大きな功績を残した12世紀ドイツの修道女・聖ヒルデガルト。季節や体調に合わせた素材、ハーブやスパイスをふんだんに使ったレシピなど、病気予防策として食を重要視した彼女の教えなどを紹介する、美麗なる書。「聖ヒルデガルト料理を提供する店」「ヒルデガルトをよく知るための本やDVD」など掲載。参考文献も。<病院もなかった時代、食材のあり方、野菜類の栽培の仕方、家畜類の育て方から乳製品の加工技術など、あらゆる分野で研究に研究を重ねたのが修道院でした>と――。⇒
たま
2024/10/12 12:58

ネギっ子gen さん、こんにちは!修道院ってトラピストのバターとか、フランスのシャルトリューズの薬草酒とか、健康に良いイメージありますね。ヒルデガルトさんの修道院はまだ続いているのでしょうか?

ネギっ子gen
2024/10/12 16:49

たまさん、コメントありがとうございます。ドイツ薬草学の祖と言われていて、 彼女が1165年に建てた修道院『聖ヒルデガルト修道院』が、今でもドイツのラインガウ地域のリューデスハイムの丘の上にあります。ご興味があれば、『聖ヒルデガルト修道院』で検索してみてください。

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
ネタバレ【名前が自分に特別に響かないなんて、勿体なさすぎる】太一の母親もキツかったが、(現クイーンの伝説的先輩と同じ響きの名前を持つ)千隼の母親は、“我が家ルール”を押しつける毒親クラス。部活を辞めさせようとする母親に対して、女帝・瑞沢かるた部顧問が「今年も瑞沢高校は全国でトップの成績を残します!」と宣言する巻です。A級がたった一人の新生・瑞沢かるた部にとって、「全国優勝」は厳しい道だが、 それは凛月(つき)にとっての目標でもあった。母親は心臓弱くて亡くなっているが、その母は、あの!富士崎高校顧問と友達だった――
が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【いつも月夜なんてありえないけど、月夜じゃなくても歩けるんだよ。わたしもあなたも。他の人たちも、みんな】實成が深夜の散歩を始めたきっかけは、不安に取り憑かれるようになったこと――。特に、夜に来るそいつを遠ざけるため、何も考えずに夜道をひたすら歩いた。<「あれ」は、父の葬儀のあとしばらくしてから、實成につきまとうようになった。人の形をしている時もあるし、大きな丸いかたまりになっているときもある。父の霊という訳ではない。ない、と思いたい。色はなく、ただそこにいるともやがかかったように視界が不明瞭になる>と。⇒
ネギっ子gen
2024/10/11 09:09

【集団というのは厄介なものだ。一塊になると力が発生する。力は良い方向に働くとは限らない】「深夜の散歩」メンバーが増え……。<おおごとになってしまったな、という懸念は、わずかにある。人が増えれば増えるほど行動の自由は制限されるし、もめごとがおこる確率もぐんと上昇するからだ。友人と集まるのも、3人ぐらいがちょうどいい。それ以上人数が増えると会話が難しい。特定の人物ばかり話しかけるのも気が引けるし、かといって全員とまんべんなく話ができるほど器用でもない。そうこうしているうちに、たいていは自分が喋らなくても>……

ネギっ子gen
2024/10/11 09:10

【家に帰りました。無事です。いろいろ、ありがとう】元恋人・伊吹さんからメッセージを受け取った實成は、あれこれ想う――。<伊吹さんからのそのメッセージは、朝ちょうどに送られてきた。訊きたいことは山ほどあったが、山ほどの問いは人を追いつめる。何度も読み返すうちに「ありがとう」のあとになにか続きがあったんじゃないかな、と思えてきた。伊吹さんはテキストメッセージにちゃんと句読点を打つタイプの人で、だから「。」のない「ありがとう」に、なんらかの逡巡が読み取れる。いろいろ考えているうちに頭がぼうっとしてきた>と――

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【他者を巻き込んででも自分の幸せを求める人は――】 幸せを求めて不幸を招く人のロジックと、歪みから脱却する方法を説く、『ケーキ』シリーズ第3弾! <勘違いや思い込み、すれ違いは何故起こるのだろうと考えていくうちに、本書のテーマである「みんな幸せになりたい」といったことが実感を伴いながらジワジワと浮かび上がってきたのです。その視点で100個を再度分類してみますと、幸せになりたい気持ちに立ちはだかる5つの歪み(『怒りの歪み』『嫉妬の歪み』『自己愛の歪み』『所有欲の歪み』『判断の歪み』)に辿りつきました>と。⇒
がらくたどん
2024/10/11 09:48

♪幸せの扉は狭い♪(星野哲郎)ってこういう事かと思いました(*^。^*)「ケーキ」の方ですね。探してみます。いつもありがとうです(*´▽`*)

ネギっ子gen
2024/10/11 11:45

3冊目ということで、最初の時のようなインパクトはありませんが、それなりのことは書かれています。よろしければ、どうぞ😉

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【砂糖でできた弾丸(ロリポップ)では子供は世界と戦えない。あたしの魂はそれを知っている】田舎で鬱屈を溜め、早く大人になりたい山田なぎさ。 転校してきたのは、自分を人魚だと言う海野藻屑だった。<どうやら世の中にはそう珍しくないことらしい、とあたしは気づく。生き残った子だけが、大人になる/先生はそう呟いたけれど、もしかしたら先生もかつてのサバイバーだったのかもしれない。生き残って大人になった先生は、今日も子供たちのために奔走し、時には成功し、時には間に合わず、そして自分のことについては沈黙を守っている>と。⇒
ネギっ子gen
2024/10/10 09:20

【幼児虐待の被害者である子供たちも、ある種の“ストックホルム症候群”に分類される症状を発症している】“ひきこもり”の、なぎさの兄・智彦は言う。「長い間の軟禁と、虐待生活。加害者は愛するべき、そして自分を愛しているはずの親だ。どうなる?彼らは虐待されていない正常な子供よりも激しく、悲しく、親を慕うようになる。彼らは親を悪く言わない。それどころか自分を責めている場合もある。だから発覚しづらいんだ。間違った脳の作用によって、彼らはつまらない親たちに激しい愛情を感じている。そこに悲劇がある」と――。ええ、ええ……

ネギっ子gen
2024/10/10 09:21

【藻屑に怒っているわけでもなかったし、ただ……要するに、ひいたのだ】なぎさの思い。<あたしは親にも兄にも友達にも口にしなかったけれどじつは自分の境遇にたいそう不満を持っていたので、どうやらいつのまにかその不満というか不幸があたし自身の個性というか自己イメージになってしまっていたようだった。自分は不幸だ、かわいそうだ、と思うことがあたしを支えていて、それが将来の見通しまで全部に関わっていた。そんな不幸観に凝り固まっていたあたしにとって、もしかしたら自分よりもっともっと不幸かもしれない海野藻屑>に――

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【個人店において皆のための店を標榜することは、結局誰のための店でもなくなっていることを現わしているのではないか】荻窪の新刊書店「Title」店主が書いた、町の本屋のつくり方。堀部篤史さん(誠光社店主)との対談を収録。2017年刊。<最近思うことは、「切実な本」こそ売れているという事です。「真面目な本」と言ってもいいかもしれません。著者が書くしかなかった、自らの底と向き合い、編集者がその想いを汲み取るしかるべき形で包み、それを丁寧な販促で伝えていく。マーケティングの発想からは、そうした本は生まれない>と。⇒
ネギっ子gen
2024/10/09 09:18

【「毎日のほん」で「本を紹介するのが本屋の仕事」とい、前から思っていたことを形にできた】<ウェブサイトを開くと、トップページの右端に「毎日のほん」というコーナーがあります。そこでは毎朝8時になると、その日の日付と、その日紹介する本の書名、著者名、出版社名、140字程度の紹介文が自動的に更新されるようになっています。140字程度というのは、ちょうどツイッターで紹介できる程度の文字数ということです。>と。わたしは、この書評を一冊の本にした『365日のほん』によって著者を知った。その見事な紹介文の数々に唸る……

ネギっ子gen
2024/10/09 09:20

【その日に入荷した新刊やロングセラーを、写真をつけてツイッターで紹介】<そこでは、「その本はどこがすばらしいのか」ということを考えながら短い文を考えます。文章がよい、装丁がその本と合っている、その本の言わんとする考え方がすばらしい、今、出版されることに意義がある……。その本を手に取り、ぱらぱらめくって眺めながら、思い浮かぶことを2、3のセンテンスにして言い切るのです。またその際には、なるべくその本の帯などで宣伝している文句とは重ならないように気をつけています。表紙の写真を撮り載せているので>、と。そう……

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【頭デッカチ・フェミニズムじゃ自分一人も幸せにできない。あなたの生きづらさから始まる、あなたの言葉で語るフェミニズム】「いのちの女たちへ」から30年余。わたしが敬愛する著者による、90年代以降のインタビューなどをまとめた2005年の書。<自分であることを怖がらずに生きていく。そして、これからもますますオッチョコチョイに磨きをかけて、「あんなふうでも生きていかれる」とか、「あんたを見てると安心する」と言われるようになりたいわ。それは私のような女にできる一番の社会奉仕だ。余計な期待もされずにすむし>と―― ⇒
うに
2024/10/08 18:50

田中美津さんって、キャッチコピー(本のタイトルとか)がいいですよね。もちろんそれってご本人がステキだからなんだけど。タイトルに限らず、表現がすごくいい。

ネギっ子gen
2024/10/08 20:29

ええ、そぉーなんですよ。さすが、うにさん。もう、言葉が響くし刺さってくる!

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【私たちにできることは、暗闇に凍える隣人に外套をかけてあげること】内科医・雄町哲郎は将来を嘱望された凄腕医師だったが、最愛の妹に急死され遺された甥の龍之介と暮らすため、大学病院を辞して京都の地域病院で働いている。哲郎の力量に惚れ込む花垣准教授は、愛弟子の南茉莉を――。沁みる言葉がたくさん! 甥に「人間はね、一人で幸福になれる生き物ではない」と説く哲郎は思う。<願ってもどうにもならないことが、世界には溢れている。意志や祈りや願いでは、世界は変えられない。そのことは、絶望なのではなく、希望なのである>と――⇒
ネギっ子gen
2024/10/07 07:41

【医療の力なんて、本当にわずかなもの】哲郎は、「医者がこんなことを言ってはいけないのかもしれないが」と言いつつ南に語る。「人間はどうしようもなく儚い生き物で、世界はどこまでも無慈悲で冷酷だ。そのことを、私は妹を看取ったときにいやというほど思い知らされた。/だからといって、無力感に囚われてもいけない。それを教えてくれたのも妹だ。世界にはどうにもならないことが山のように溢れているけれど、それでもできることはある/人は無力の存在だから、互いに手を取り合わないと、たちまち無慈悲な世界に飲み込まれてしまう」と……⇒

ネギっ子gen
2024/10/07 07:42

「手を取り合っても、世界を変えられるわけではないけれど、少しだけ景色は変わる。真っ黒な闇の中につかの間、小さな明かりがともるんだ。その明かりは、きっと同じように暗闇で震えている誰かを勇気づけてくれる。そんな風にして生み出されたささやかな勇気と安心のことを、人は『幸せ』と呼ぶんじゃないだろうか。/医療がどれほど進歩しても、人間が強くなるわけじゃない。技術には、人の哀しみを克服する力はない。勇気や安心を、薬局で処方できるようになるわけでもない。/夢見ている間に、手元にあったはずの幸せ」は消え去ってしまうと……

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【決着は断念を伴う。そんな断念を前提にしない哲学書があってもいい。決着はついていないが、今、考えていることを現状報告として書き記した――】自由と目的、権力と民主主義の相克など、コロナ危機の違和感に迫り、現代社会における哲学の役割を問う、「暇と退屈の倫理学」をより深化させた書。東京大学での講話を収録。良書です。<自由は目的に抵抗する。自由は目的を拒み、目的を逃れ、目的を超える。人間が自由であるための重要な要素の一つは、人間が目的に縛られないことであり、目的に抗するところにこそ人間の自由がある>と――。⇒
ネギっ子gen
2024/10/06 17:27

【目的と手段】<僕は若い頃から社会運動には人並み以上の関心を持っていましたから、社会運動が陥る罠のようなものにも敏感でした。僕が警戒していたのは、社会運動が「自己目的化」することでした。社会運動が社会運動のために行われているように見えてしまうことを何としてでも避けなければならないと心に誓っていた>と。これは、よくわかる。50年以上を優に超える昔、70年安保で大学の入学式などが中止になった時代。高校生の私はフランス革命の本を漁る中で、「目的は手段を正当化するか」という言葉に出遭い、爾来、運動から距離を――⇒

ネギっ子gen
2024/10/06 17:34

【社会運動に携わることが“結果として”何らかの充実感をもたらすことは事実】著者は、住民運動に関わる中で“充足感を得ている”と気づいた体験に基づいて、<「遊びとしての政治」という言葉を使うにあたっても、僕は大変な緊張をしています。僕のこの言葉遣いで、あの運動自体が否定的に評価されることもありうるだろうと思うからです。しかし、目的合理性だけにとらわれ、遊びを全く失った社会運動のようなものがあったら、それは恐ろしいものではないでしょうか。それはあらゆる手段とあらゆる犠牲を正当化する運動に他なりません>と。ええ。

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【帯には「シロさん 祝還暦!!」とあるが、ケンジがグッドな巻😍】シロさんは、小日向さんとジルベールの新婚旅行土産のサフランを使って、魚介と鶏肉のパエリアに挑戦。ケンジと談笑しながら美味しく食する。トラブル続きの海外旅行で、「案の定あいつグチばっかりだったし」と言うシロさんに対し、ケンジは「あらーシロさん、全然分かってないのね!/グチと言いつつ、グルメも満喫。観光もそれなり/(あんた達絶ツツツ対できないでしょ~~という)俺達に対してけっこうなマウントだったと思いますけど?」と――。大人ですねぇ~、ケンジ。
がらくたどん
2024/10/06 21:25

ご一緒できて嬉しいです♪そして好い感じに熟成されたご感想にほほ~ん♪シロさんの周囲は「大人」が多いですね( *´艸`)・・・何を隠そう、私もあれがマウントとケンジさんに言われるまで気づかなかったです。相変わらず愚痴っぽい兄ちゃんやな~って思ってましたよ。修行が足らん(笑)

ネギっ子gen
2024/10/07 01:23

まぁ~~~ったく同じ😚

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【たくさんの人が競技用車椅子に乗って、青空の下を心のままに駆け回って、浮かべる笑顔が見たい――】百花の夢は、車いすテニス選手の宝良のために最高の競技用車いすを作ること。華々しく活躍する宝良に対して、新米エンジニアの自分に焦って――。沁みる言葉がたくさんあって、時に感涙……。この著者ゲキ推し! 百花は思う。<めざす背中は遠く、歩もうとする道はどこまでも果てしない。けれど胸の中に小さくかがやく道しるべを頼りに、ただ懸命に進もう。わたしだからこそ見えるものも、わたしだからこそできることも、きっとある>と―― ⇒
ネギっ子gen
2024/10/05 14:53

【競技用車椅子の需要はない】自身が車椅子ユーザーである、藤沢由利子・藤沢製作所社長の言葉がイイ。「それは障がい者スポーツがまだ広まっていないからであり、広まらないのは環境が整っていないからです。日常生活以上の活動を望むユーザー、スポーツで世界に行きたいと望むユーザーは確実に存在します。障がい者というと、まるで異質な存在であるかのように聞こえるけれど、それは絶対に違うのですから。障がいと呼ばれる特徴をもっているというだけで、私たちもあなた方と何も変わらず誇りがあり、生きる喜び」や夢を持ち、追いかけたいと――

ネギっ子gen
2024/10/05 14:55

【自分が苦しめば苦しむほど彼女たちは嬉しそうだった】百花にとって、中学は小学校から続く暗黒時代。標準体重より大幅に太ってると、女子3人組に「さっさと死ねよモモ豚」「あんたのこと見るとストレス溜まるんだよね。ほんと迷惑なんだけど」など虐められ――。<笑われれば笑われるほど自分がしょうもない、価値もない、生きる意味もないゴミ屑になったような気がして本当に彼女たちの言うとおり消えたくなった。したたか腹を蹴られた時、今ここで大量に血を吐いて絶命したら、彼女たちは少しでも後悔するだろうか、と蹲りながら思った>と……

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【大人になって思うのは、自分が子どもの頃感じていた「どうしてだろう」という疑問や「なんか変だな」という気持ちは、けっこう正しかったということbyシンスケ】小学生から寄せられた「なぜ?」に、脳研究の第一人者と絵本作家が“科学”と“ユーモア”で向き合う。シンスケ:<「モヤモヤ感じること」は、たぶん、きみの脳やきみの体が「きみの心より先に」感じたことなのです。だから、きみの感じるモヤモヤは、きみの「脳と体と心」がいっしょに生きていくときに、いっしょに大きくなっていくときに、とても大きな手がかりになるはず>と。⇒
ネギっ子gen
2024/10/05 14:46

ぜひどうぞ! 池谷先生&シンスケさんのコンビ、なかなかのもんですよ。

わんちゃん
2024/10/05 18:46

そうなんですね!もやもや吹き飛ばすために読んでみたいと思います。

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【介護格差は、高齢者や家族の「意識づけ」で変わる】経済、医療・健康、情報、地域、親類・縁者、世代、意識の各格差の実情に光をあて、介護保険の実態や課題をあますところなく解説。誰もが安心できる介護生活を送るための決め手を探った新書。<「介護」が必要となる日に備えて情報収集に励む/「介護予防」に励んで、要介護者になりにくくなることは重要な視点である。しかし、日頃から介護に関する意識を高めていれば、いざ要介護者となっても困らずにすむ/介護は「運」次第という要素は否めない>が、運・不運も努力次第で状況は変わると。⇒
ネギっ子gen
2024/10/04 06:25

【「訪問介護サービス」基本報酬の引き下げは、厚労省の失策】<介護報酬の仕組みは「基本報酬」と「加算」とに分けられる。基本報酬は単に介護サービスを提供すれば得られる報酬である。しかし、「加算」を得るためには、いくつかの条件をクリアした介護事業所でなければならない。例えば、「より多くの専門職が配置されていること」「従業者に適宜、研修がなされていること」「ICTなどの介護機器等が活用されていること」などである。厚労省は、深刻化するヘルパー不足問題を優先して「処遇改善加算」を最大限考慮したという>と。いやぁ……⇒

ネギっ子gen
2024/10/04 06:27

<これらの施策で訪問介護サービスが拡充するはずがない。在宅介護を推進させるのであれば、本来、日々、訪問介護事業所の供給増を目指さなければならない。確かに、ヘルパーの賃金引き上げも重要だが、介護事業所へ「訪問介護」事業を前向きにさせるインセンティブを与えなければ供給は増えていかない。「加算」といった、既述の条件付けの収入源を提示しただけでは、訪問介護事業へのインセンティブは働かない。まして基本報酬を現状維持どころか引き下げたことで>、現実として、全国の訪問介護事業所が事業から撤退している。介護は危機的状況!

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【自分自身の「夢を生きる」ために、大切な立ち止まりの機会として、本書を――】忖度したり、空気を読んだり……。そんな社会は息苦しくて生きづらい。お互いがケアし合う関係になるには? 自分のありのままを大切にする「ケアのある社会」とは何かを考えた書。<本書を通じて、日本社会の抑圧や呪縛の世代間連鎖の社会構造をそのものとして学び(直し)、そこから逃れるあり方こそがケア的関係性なのだ、と気づいてほしい。私はそう願っています。自分が悪いと思っている問題は、社会構造的な抑圧や呪縛の個人化・内面化でもあるのだ>と―― ⇒
ネギっ子gen
2024/10/03 11:48

【抑圧を内面化し自己否定思考に支配されると「こんな私に夢なんて」と諦めがちになる】<それこそ自分へのケアを失ったケアレスな状態なのです。どんな小さいことでも良いから、まず自分が「夢を持ち始める」。そして、そのことを、信用できそうな他者に伝えて、「夢を夢を追い求める」サポートをしてもらう。それが、ケア的な関係性を築く築く上での土台になります。その際、じっくり話を聴くことなく、「そんなの無理だ」「」やめておけ>など頭ごなしに査定や批判の眼差しを注ぐ人がいたら、それはハラスメント的な関係性>なので、縁を切る!⇒

ネギっ子gen
2024/10/03 11:49

【「夢」を否定せずに追い求めるのを応援してくれる人を探し始めよう】<そのためには、あなたも他者の「夢」を否定せずに聞いてみることが大切かも知れません。あなたが他者の他者性を否定せずにその「夢」を聞くことができるなら、相手もあなたの「夢」を聞いてみたいでしょうし、それを否定しないでしょう。そんな「夢」を語り合う仲間を増やしていく中で、「共に思いやる」関係性が増えていきます。このような「共に思いやる」仲間を増やしていく中で、自己否定や抑圧的な感情や価値観は少しずつほぐれ、「夢を生きる」準備ができてくる>と――

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【降りてきた】著者がコントで演じてきた40代の独身女性・川嶋佳子による日記体小説。2015年刊。2020年映画化。「あとがき」より。<気が付いたらやっていた。/もしこの川嶋佳子というキャラクターが何かをきっかけに世間的に認知されることがあったら、この『降りてきた』という表現はいかにも神秘的で、僕という人間をよりミステリアスに演出しえくれる格好の言葉のように思える。しかし実際の僕の感覚としては『侵された』に近い。コントのキャラクターであったはずの川嶋佳子は徐々に僕の精神と肉体を侵略し僕の体を利用して>――⇒
ネギっ子gen
2024/10/02 19:59

【僕は芸人になって1年目の冬に最愛の母を失った】そして、<悲しみをいかに笑いに変えるか。気がつかないうちに、それが自分の作るネタのテーマになっていった。この日記に付き纏う物悲しさ。これはやはり母の死が原因なのだと思う。/川嶋佳子はとにかくついていない。しかし彼女は自分の不運を客観的に見て、自分に舞い降りる不幸に意味を持たせることで日常を楽しんで生きている。その姿勢こそが僕がテーマに掲げていることであり、この日記に触れた方に伝えたいことなのである。些細にことに苛々して何になる。声を荒げて何になる>、と――

ネギっ子gen
2024/10/02 20:01

【本編の日記より】<7/16(月) 何気なくテレビを見る。何気なく、でしか見ていない。あんな端正な顔立ちの男女の恋物語、誰が見たいの?そう思いつつも結局毎週見て、やきもきする。自分を客観視できてる分まだチャンスがある、と思っている。何かに夢中になりたいな>。<4/30(火) 私の体の70%は、罪悪感でできている>。<5/28(火) 一人でいることに寂しさを感じるようになってきてる。暗闇が心地いい。私はひとりだ。結局ひとりだ>。<5/29(水) ぐらぐら、ぐらぐら。自分が自分じゃないみたい>。

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
わたしにとっては、「巨星墜つ」……。「週刊朝日を後ろから開かせる男」が、読売巨人軍が優勝した年に老衰にて逝く――。本書の表紙を飾る、実篤とロッキードのコラボに唸ったこの作品、今思っても凄いとしか……言葉がない……
ヴェネツィア
2024/10/01 09:04

ネギっ子さん、山藤氏は熱烈な阪神タイガース党でしたね。

ネギっ子gen
2024/10/01 13:08

そうです。虎党であり、アンチ巨人でした。今年のタイガースの失速(及び仇敵・巨人軍監督の胴上げ姿)を、故人ならばどのように描いたか夢想しています……

が「ナイス!」と言っています。
ネギっ子gen
【「美味しく作ろう」という賢しらな計らいから解放され、素材や味噌に委ねた時、本当の「おいしさ」が宿る】「ええかげん」を探求する2人が、3回に亘って語り合う。土井:<季節の食材を見つけたら、少し手をかけて料理すること。きれいにお料理の舞台をつくって盛り付ける。それは、私たち人間が自然をもてなしているんです。見栄えよくちゃんと整えることで、自分も家族も気持ちがよくなるし、豊かな恵みを与えてくれる自然をもてなす……感謝を表す。和食的なこういう観念は、実は「利他」の元で、人間を包む大きな世界を循環させている>。⇒
ネギっ子gen
2024/10/01 08:44

「はじめに」土井:<なんか今日は出だしから、ええ感じに、大阪の言葉が出てきます。なんでやろ。ここは素直になって書かなあかんと思てるからかもしれません。いつも思うんですけど、大阪の言葉は、地球とつながっていますから、ウソ言われへんのです。土地の方言ってそういうものやと思います。「ええかげん」はええこと悪いこと、ぜんぶ含まれています。ええかげんの中に全部あるんです。そらそうでしょ。あなたと私のあいだにあることを言ってるんです。あなたが損して私ばっかり得してたら、あかんでしょ。/勝ったり負けたり、でいい>と――

ネギっ子gen
2024/10/01 08:45

【偶然を受け取る力を鍛錬する】土井:<石川九楊先生という、私がとっても敬愛する書家の先生は、昨日と同じ字を書こうとはじめっから思っていない。常に新しい字を書く。その新しい字というのは、どこから生まれてくるのか。ポッと、ピッと、跳ねた、そこに今日の新しさがある。それに呼応して、今日の新しいものが生まれるというのです。昨日と同じものをやろうという予定調和ではだめなのです。同じ物をつくるのは機械に任せておけばいい。同じ物をつくれない機械は、役立たずだから廃棄されるんです。だけど、人間はその反対で>、同じはダメ。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/08/16(1938日経過)
記録初日
2019/08/16(1938日経過)
読んだ本
3076冊(1日平均1.59冊)
読んだページ
667104ページ(1日平均344ページ)
感想・レビュー
3076件(投稿率100.0%)
本棚
245棚
性別
年齢
72歳
血液型
AB型
職業
その他
現住所
静岡県
URL/ブログ
https://note.com/genok/
自己紹介

ご訪問していただき
深く感謝しております。🙏

読友さんたちのレビューなどを読むことで、
多くの良き本に出逢え、有り難く思っています。

【お気に入りについて】
悠々自適のシニアライフになる筈が、根が貧乏症なためか、
相変わらずの忙しない日々で、やれやれです。
で、直近の課題は、古典の精読。
その時間確保で頭を悩ませているのが「お気に入り」への対処。
「承認欲求」と「数字の魔術」に未だ囚われていますので、
「お気に入り登録」して頂けると正直嬉しく、こちらもお返し登録したい。が、(当方のキャパ以上に)「お気に入り」の方が増えたことで、
レビューを読むことに時間がかかりすぎる現状が、悩みの種に。
そこで、当方が「お気に入り」登録する方は、
共読本が多くて、交流のある方のみとします。
交流の基準は、ナイスで判断するしかないと考えているので、
共読本以外の本のレビューを読んでいる(判断はナイス)方とします。
ただ、あくまでこれも原則です。
どうしても例外事例が出てくるのが困るところで……
何卒、ご理解を。m(__)m

【引用について】
気に入った文章を脳裏に刻むため、
引用多いです。
そして、その引用は、
コメント欄まで侵略し、
もう、ね……
引用文は、< >内に。
略す場合は、/ を使用。
極力、原文そのままを目指すが、
255字内に、収めきれないため、
ひらがなを漢字に変換する
などの小細工をしてしまう。
その度、無念の思いを――

【語尾が曖昧です】
過度に自信のないタイプです。
それが文章にでるのでしょうね……
末尾が「……」となるのが多いです。
どうか、お目こぼしを――


これからも、本や読み人との、
素敵なご縁を願って――
      ネギっ子gen 拝    





※2023.11.8 改定

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