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2023年8月の読書メーターまとめ

よっち
読んだ本
126
読んだページ
38422ページ
感想・レビュー
126
ナイス
5317ナイス

2023年8月に読んだ本
126

2023年8月のお気に入られ登録
4

  • Yotsubacy
  • 緑色のしゃりん
  • cinos
  • アスカ

2023年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

よっち
事故で兄を亡くした苦い過去を抱え、贖罪の気持ちから救助災害ドローンを製作するベンチャー企業に就職した青年ハルオ。そこで巨大地震が発生して地下に残された「見えない、聞こえない、話せない」女性の救助に動く物語。崩落と浸水で救助隊の侵入は不可能。時間制限もある中で一台のドローンを使い、目も耳も利かない中川を誘導する前代未聞のミッションに挑むハルオ。ギリギリの綱渡りの状況に、暴露系YouTuberの妨害、さらに障害者疑惑まで持ち上がり雑音も多くなる中、諦めずに活路を見出してゆく意外で納得の結末には驚かされました。
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2023年8月にナイスが最も多かったつぶやき

よっち

2023年7月の読書メーター 読んだ本の数:137冊 読んだページ数:42250ページ ナイス数:6126ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/385946/summary/monthly/2023/7

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2023年8月の感想・レビュー一覧
126

よっち
貴族の戦争遊戯【テンブラム】の日取りがついに決定し、ウームリュイナ家のアイルとの対決の日が迫る中、フェーヴェル家の一族会議で家の者たちが反旗を翻して緊急事態が発生する第十七弾。テンブラム開催ルールを巡るアイルとの駆け引きが繰り広げられる中、自らの婚約を賭けアルスの指導を受けつつ必死で訓練に励むテスフィア。そんな彼女に新たな次期当主候補として挑む天才少女テレシア。結果的に見ればいい方に転がった今回の騒動でしたけど、絶対的強者のアルスも使える力が制限されてしまうテンブラムで勝利を収められるのか続刊に期待です。
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よっち
フォイルという名を隠し、アイリスと共に救世の旅を始めたアヤメ。そんな彼らが《大輪祭》と呼ばれる祭りの準備に沸く商業都市リッコを訪れる第二弾。祭りの目玉である巨大花火制作のため素材集めに協力する等、街での交流を深めていくアヤメ。しかし《大輪祭》を目前にして、恐るべき八戦将の一角スウェイが姿を現して「氷霧」に包まれるリッコ。聖剣を持たず決め手を欠く苦しい戦いを知り合った人々とも力を合わせて強敵に立ち向かう中、垣間見えた孤独にしっかり向き合った決着はなかなか良かったですし、これから物語がどう動くのか続刊に期待。
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よっち
世界を破滅へと誘う魔法使い・マーリンとの最終決戦の際、戦いの衝撃から生まれた世界のひずみに巻き込まれ、剣聖王アーサーが400年後の世界に転生するバトルファンタジー。飛ばされた世界は何故かアーサーの功績は歴史から消えており、ただの平民ジンとして剣聖学院に通うことになったアーサー。異父姉の魔女モルガンも同様にサヤとして転生していて、この世界の解説役として少女フランと知り合いつつ、限定的ながら転生前の力を駆使して魔族と激闘を繰り広げる展開で、物語の構図は1巻目で示せましたし、宿敵との邂逅含めて今後の展開に期待。
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よっち
かつて幼馴染の少女・玲奈と交わした約束のため、どんな端役でも努力を惜しまない高校生俳優・海斗。そんな彼のクラスに大人気女優にして、絶世の美少女に成長した玲奈が転校してくる青春小説。俳優としてもキャリアに差がありすぎて、躊躇していたところにもたらされた二人の新作ドラマの主演抜擢。今までの積み重ねが評価されたチャンス、そして彼女もかけがえのない過去を覚えていて、最高のドラマを作るために協力して、休み時間の台本読み合わせやドラマの予行練習のデートを積み重ねてゆく両片想いな二人のじれじれ感がたまらなかったですね。
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よっち
元婚約者ボンボリーノの誘拐(?)事件やイースティリア暗殺計画の噂など、不穏な雰囲気の中でお局令嬢アレリラと冷徹宰相イースティリアが新婚旅行に出かける第二弾。目的地は仕事関連ばかりという実質的な視察。その行く先々で祖父であるタイア子爵の名前を耳にすることに疑問を覚えるアレリラ。タイア子爵の過去や遠大な目的には驚かされましたけど、有能で現実的な判断をする二人も、だいぶ甘い夫婦らしい雰囲気が出てきて微笑ましかったですね。例の夫妻や新たに雇った秘書官たちもいい味を出していて、ポンコツ妖女のエピソードも素敵でした。
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よっち
同じ大学サッカー部のチャラ男・阿崎清一から数合わせで合コンに呼ばれた槇島祐太郎。相手の余りものの女子大生が実は元アイドルの綺羅星絢音で、彼女との出会いから人生が大きく変わってゆく青春ラブコメ。一緒に抜け出したことをきっかけに絢音と仲良くなって、一緒にお出かけもするようになった彼女に試合でゴールを決める約束をする祐太郎。サッカー好きで祐太郎と話も合う藍原の存在も意識させながら、絢音がアイドルを辞めた事情も掘り下げられましたけど、自己評価とは裏腹に意外とモテる祐太郎という構図も今後のポイントになりそうですね。
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よっち
就職した会社になじめず一ヶ月半で退職し、なかなか決まらない就職活動をしながら家事手伝いとして過ごす日々を送る咲月。そんな彼女が叔父の営むキッチンカーを手伝う飯テロ小説。シェフだった癖の強い叔父や彼を師と慕う助手の凌平と一緒に、ビフカツサンドや、欧風カレーライス、チキン南蛮、オムライスなど、二週間に一回ジャンルにこだわらない美味しそうなメニューを考案して提供しながら、常連客たちやかつての知り合いとのやりとり、一緒に働く叔父たちのことを知ってゆく中で、少しずつ自分の居場所を見出してゆくとても素敵な物語でした。
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よっち
オカルト雑誌の編集者となった後輩が近畿地方のある場所にまつわる怪談を集めるうちに、いくつかの共通点を見出していって、恐ろしい事実が浮かび上がってゆくオカルト小説。オリジナリティのある記事を描くために某月刊誌に掲載されていた記事、ネットで収集した情報、読者からの手紙などを改めて分析していた後輩が気づく、『山へ誘うモノ』、『赤い女』、『呪いのシール』といったものの存在。淡々と繰り返し綴られてゆく描写はいずれもとある山中付近に点在していて、それに近づくとどうなるのか…狂気を孕んだ文章がなかなか鮮烈な一冊でした。
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よっち
動物の苦しみ、気候危機、健康な食生活を気にかける人向けに、現代の哲学者ピーター・シンガーが動物解放論、ヴィーガニズムとベジタリアニズムについて書き継いできたものを精選した一冊。食肉に供されるために飼育される動物たちは倫理的な扱いをされているのか、ベジタリアンの哲学とはどのようなものか、気候温暖化の影響や培養肉の可能性、コロナ禍に関するコメントなどが収録されている一冊で、著者自身はマイルドなヴィーガンとして現状を論じてゆく立ち位置で、どういう考えからヴィーガンというあり方が主張されるのか興味深く読みました。
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よっち
絶望的な窮地を救ったユウマの双子の妹のサワに憑依してヴァラクを名乗る《悪魔》。その導きに従い、ユウマたちは幼馴染のナギを助けるべく、彼女がいる《アクチュアル・マジック》へ再び旅立つ第二弾。ゲーム内でできること、できないことを試行錯誤しながら救出に向かうユウマたちが陥ったピンチを救ってくれた、別グループで生き延びる方策を探る二木の存在。ゲームの鍵を握りそうな悪魔のことだったり、生徒内の人間関係がここでも影を落としていることが明らかになる中、ユウマたちはどうすべきなのか…彼の思惑が気になるところではあります。
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よっち
長く闘病した母が亡くなって、一度も頼れたことなどなかった父は蒸発。全てを失った高校生・坂田のもとに、突然現れた西川と名乗る男に奇妙な取引を持ちかけられる透明な青春譚。母の葬儀代を稼ぎたい一心で応じた坂田に、実は同い年だという西川が提示した高校に通い、同じ大学に合格して友人として振る舞うという不可解な条件。疑問に思いながらも、同居して共に大学に通い卒業を迎える間際になって明らかになってゆく西川の事情があって、そこから自覚してゆく坂田の決意があって、積み重ねてきたかけがえのない絆が何とも印象的な物語でしたね。
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よっち
いわくつきの北方の古城の「祓い会」に幼馴染の侍女のシャルロッテと共に向かったアインホルン伯爵家令嬢ヘルミーナ。そこで『邪神召喚の儀式』に巻き込まれる人狼系デスゲームファンタジー。婚約者のレオンハルトも招かれた「祓い会」で突如城に閉じ込められ、巻き込まれたデスゲームでいきなり殺されてしまうヘルミーナ。そこでループしていると気づいた彼女が生き延びようと試行錯誤する中で気づいてゆく閉じ込められた人々の事情、自覚してゆく想い。過去の因縁に決着をつけてそれぞれの新たな人生を切り開いたその結末はなかなか良かったです。
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よっち
秋も終わり、それなりに忙しい大学生活を送る求と、受験対策に追われる高校生活をおくる朱莉。なかなか会えない状況で、朱莉の誕生日でもあるクリスマス・イヴの十二月二十四日が近づく第5弾。受験勉強中の朱莉に会い記念日を過ごしたい欲求の中で迷い悩む求。お手本にしていた友人カップルも思わぬ危機に陥る展開でしたけど、こういうときはまっすぐぶつかるしかないんですよね。終わってみればどちらのカップルも何とも微笑ましい話で、求と朱莉の初々しい感じも良かったですけど、二人の大学生活もまたいつかどこかで読んでみたいと思いました。
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よっち
王に追われオルナと王都を脱出したアルゴノゥト。逃げ出した先で出会った鍛冶師クロッゾに導かれて精霊の祠に向かう第二弾。魔剣を使い道を切り拓くクロッゾにサポートされながら、向かった雷の精霊のもとで雷霆の剣を得たアルゴノゥト。生贄の王女アリアドネ、処刑される妹フィーナを救うため、英雄の器でないと自覚しつつミノタウルスを打倒するために立ち上がるアルゴノゥト。彼の行く手を阻もうとする王の兵たちと対峙し、彼に触発され駆けつける英雄候補たちに助けられながら、過去の見事呪縛を断ち切ってみせた結末はなかなか熱かったですね。
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よっち
島原湾に浮かぶ孤島、徒島にある海上コテージに集まった7人の男女と1人の漁師。先輩の無念を晴らすため密かに復讐の準備をしていた樋藤清嗣が、仇たちの死に直面してゆくミステリ。事前にグループに入り込んでいたことから、計画を目の前にして殺意が鈍り始めてしまう清嗣。そんな彼をあざ笑うかのように次々と殺される仲間たち。その惨劇は新たな始まりでしかなくて、一人の少女を中心に展開されてゆくもうひとつの事件があって、それぞれが抱えていた複雑な想いが繋がることで、全ての事件にしっかりと決着に導く結末はなかなか面白かったです。
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よっち
霊が視えることを隠して、渋谷のメンタルクリニックで働く臨床心理士の泉宮一華。そんな彼女の平穏な日常が、その秘密を握った謎の青年・翠との出会いによって崩壊の危機に陥る物語。心霊現象を幻覚だと指摘し密かに除霊していた一華が、半ば脅される形で一華が翠に同行し、心霊スポットの調査をする二人。キジトラ猫の式神タマを従えて、渋谷のスクランブル交差点に、山奥のトンネル、閉鎖した診療所といったスポットを一緒に攻略する中で、敵視していた関係が少しずつ変わっていって、その背景が明らかになってゆく結末はなかなか良かったですね。
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よっち
侍より侍らしいと言われる、薙刀好きな変わり者で大阪の女学校に通う巴。母に命じられて苦手なピアノの稽古に通うことになった彼女が、先生の家で陸軍の青年将校・葛目と出会う明治お見合い物語。先生の親戚だという無愛想で口数も少ない葛目と一緒にお茶を飲むことになった巴。彼女の行動力や食いしん坊っぷりを許容してくれる葛目と、先生の洋館で幽霊が出る、先生の家を悪く言う噂を調べる展開で、わりと落ち着いたストーリーでしたが、元気な巴と見守る堅物軍人・葛目の出会いを積み重ねて少しずつ変わってゆく距離感がなかなか良かったですね。
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よっち
女の身でありながら皇尊として認められた日織。その立場を全うしてもらうため、悠花は「妻」の座を捨て龍ノ原を出立、それぞれの運命が再び動き出す第五弾。もう戻らない覚悟で己の髪を切り擬態姿も捨て去って、護領衆祇従の悠火と名を変えて逆封洲へと潜入する悠花。今は附孝洲に身を寄せて依然として日織を認めず、皇尊として龍ノ原に立つことを画策する不津王とそれをそそのかす目戸。覚悟を決めた悠火が再び日織と出会う日が来るのかも気になるところですが、不津王の決断がどのような結末を迎えるのか、ここからの動きが気になるところですね。
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よっち
魅力的なフェロモン店長志村三彦のお陰で大繁盛の北九州門司港の小さなコンビニテンダネスを舞台に、様々な人達との出会いが描かれる第三弾。門司港に一日親善大使としてやってきた光莉の大好きなアイドルが抱えている深刻な悩み。故郷を遠く離れてホームシックに陥った専業主婦が出会った男を豪快に振るド派手な女性。かつてツギの心を深く傷つけた魔性の女による「偽装恋愛」要求。相変わらずな店員や常連客たちの様子が微笑ましかったり、ツギの思わぬ過去には驚かされましたが、いろいろ突っ込みたくなる安定の店長っぷりも際立っていましたね。
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よっち
村木厚子、角川歴彦、小沢一郎、カルロス・ゴーン、堀江貴文、鈴木宗男らを担当した弁護士が、冤罪を生み出す日本最強の捜査機関の危険な手口を詳細に解説する一冊。ロッキード事件で一躍注目を浴びた特捜検察。ストーリー優先の証拠集めで供述調書を作文し、弱みを握って都合の悪い部分は目をつむり、隠蔽・改竄・破棄でミスリードする操作手法。新聞やワイドショーでも当たり前のようにそんな報道がされれば、見た人もそんなものかと感じてしまうわけで、なかなか当事者にはならないと思いたいですけど、少しずつでも変わっていってほしいですね。
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よっち
派遣社員の山田さんが好き過ぎてつい避けてしまうウェブエディタ杉崎健作。山田さんがパワハラに苦しんでいると知り、何とかしたいとハラスメント相談室に相談員として参加するお仕事小説。ノリが軽い後輩の与田や、産業医の鏑矢、頼れる先輩社員の渋谷さんたちとともに、相談員として社内を啓蒙してゆく杉崎。ラブコメかと思ったら意外にシリアスで、意外な人物の登場もありましたね。パワハラモンスターの意外な正体には、誰もが被害者にも加害者にもなりうるハラスメントの難しさをひしひしと感じましたが、山田さんとは上手くいくといいですね。
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よっち
日本でRPGはなぜ人気をえたか。物語はゲームでどう表現されるようになったのか。スクエニ合併直前にエニックスに入社した著者がドラクエとFFの功績をあらためて徹底検証する一冊。元スクエニのプロデューサーでゲームデザイナーでもある著者が、ドラクエとFFがどのように生まれたのか、ゲームのハードが進化していく中で、それぞれのゲームがどのような意図のもとにシステムや世界観、制作体制を構築したのか、その時々の時代や状況も絡めながらの考察には著者の深いゲーム愛が感じられて、巻末の鳥嶋和彦さんインタビューも面白かったです。
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よっち
気合・根性・精神論だけでは上手く行かないコミュニケーション。その問題の全体像と身近なところから変えてゆくためのアプローチを紹介する一冊。相手の思惑を生む期待・目標・熱量の3つのズレをどう解消するか、他人事にならない・具体的に動かすためのアプローチをどうするか、しっかりとした情報共有ができているか、忖度文化を改善する、近視眼的な目先主義から脱却する、形骸化した1on1を有効活用する、コミュニケーションコストを下げる。現状を変えることに対する抵抗感や感情的なハードルは高いですけど、まずは意識付けが重要ですね。
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よっち
平和とは敵同士が損得勘定で戦争を避けることにほかならない。戦争が起きる「5つの原因」を前提に、戦争がある世界をリアルに理解し、実効ある平和への道を考えるための一冊。戦争の原因となる「抑制されていない利益」「無形のインセンティブ」「不確実性」「コミットメント問題」「誤認識」を取り上げ、ギャングの抗争から世界大戦までの幅広い実例とゲーム理論で解説していて、実際は多くの事例では妥協で戦いをでできるだけ回避していること、5つの原因を回避するために何ができるのか、慎重で着実なアプローチの重要性を改めて実感しました。
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よっち
ChatGPTをいかにビジネスで活用するのか、ChatGPTを使って思い通りの結果を得るための、基本的な考え方とノウハウをまとめた1冊。ChatGPTを使ってできること、解説してもらう、下準備や進捗サポート、文章の要約、外国語の翻訳、箇条書きやリスト化などの適切なプロンプトの作り方、回答の際に役割やキャラクターを与えたり、条件や制約を設定したり、ビジネスメールや報告書・始末書・議事録・契約書や規約の原案・プレスリリースなどの作成、Excelでの活用術、プラグインなど上手く使うポイントが押さえてありました。
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よっち
味山只人を含む各国の探索者が受けた、行方不明となったトオヤマナルヒト捜索の指名依頼。訪れた第二階層大草原地帯で接触禁止指定怪物種参號“耳の怪物”に遭遇してしまう第二弾。只人に執着するアレタや貴崎それぞれのやりとりや、彼を巡る緊張感ある関係性がなかなか微笑ましかったですが、だからこそ【攻略のヒントを聞く異能】が提示する選択肢が、いずれも仲間の死が不可避という絶望感が半端なくて、それでも只人が選んだ覚悟に応えてくれる仲間の存在、自らの持てる力を駆使して諦めずに引き寄せてみせたその結末はなかなか良かったですね。
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よっち
天界からセントゴダートに戻ってきたラセル達。魔物が溢れ出る魔峡谷へ対応する仕組みが整った頃、ラセルはエマの依頼で谷を挟んだ隣国バート帝国の調査に向かう第六弾。帝国へ入るには居住実績のある人物の同行が必要という難問に直面した彼らと、一緒に同行してくれた故郷アドリアに住むヴィクトリア。シャーロットという規律が存在しない力に支配された帝国で、ヴィクトリアに刻まれた傷と痛ましい過去の因縁が明らかになってゆく展開でしたが、彼女の因縁に決着をつけると同時に不当に搾取されていた姉弟も救って、これからが依頼の本番ですね。
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よっち
帝国で特設新鋭軍の騎士となり、反皇女派貴族との内戦を勝利に導いたアル。一ヶ月後、過去に王国から攻め入られたディルスト地方の防衛をするため調査を命じられる第二弾。前世の記憶を共有するルーネと王国の侵攻を予期して戦の準備をしていたところに、別部隊が敵から襲撃されたとの報せを受けて救援へ駆け付けるアル。そこで目にした仲間の死を引き金に彼の中に眠る本性が覚醒する展開で、物語としても今後に向けた大きなターニングポイントでしたけど、酔ったリタがアルに絡んだのを知って、つい彼に詰め寄ってしまうルーネも可愛かったですね。
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よっち
極限のリアリティを実現した仮想世界『VRSNS』で他者と交流を深める近未来。次世代マフィア・電賊が蠢めくその闇社会で普通の高校生・日野ナオトがマフィアの一員マーリアに遭遇するボーイミーツガール。彼女に関係者と誤解されただけでなく、彼女の仮想兵器L・O・S・Tをインストールしてしまうナオト。二週間以内に事態を解決しなければ組織から処刑されるマーリアと、命の保証を受けたいナオトが結ぶ契約関係。組織内の様々な思惑にナオトも巻き込まれてゆく中、複雑な境遇の彼女を救うために奔走する熱い展開はなかなか良かったですね。
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よっち
寮の先輩フィオナの誘われ助手となった不実崎未咲。一人の大富豪が犯罪王の計画書〈マクベス〉を手に入れ、そのお披露目をする島に二人で向かう第二弾。名のある探偵を招待し、推理イベントを全世界に配信するはずが、集められた名探偵たちの前で本当に起こってしまう殺人。さらにホログラムがハックされ、島は、目に見える物全てが信じられない絶海の孤島へと変わってしまう展開で、印象的なヒロインたちを絡めながら名探偵が推理を繰り広げる中、先輩に背中を押された不実崎が過去の因縁を断ち切るべく立ち上がる熱い展開はなかなか良かったです。
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よっち
超人気声優・香家佐紫苑の「替え玉」としてオーディションでアニメ映画の主演を勝ち取った山田良菜。しかし替え玉を知った監督から二人の入れ替わりをやめることを提案される第二弾。事実を公表したらどうなるのか。「わたしと紫苑」がどう在りたいのか。向き合えば向き合うほど答えはひとつしかなくて、その決断に関係者たちは意外と冷静だったり好意的で、とはいえ真摯に仕事に向き合ってきた人たちからの問いに、スランプに陥ったりしましたけど、結局は仕事で応えていくしかないんですよね。刺激しあえるいい関係になった二人のこれからに期待。
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よっち
学校では『恋人』、家では『兄妹』。すりあわせによって適切な距離を見つけた悠太と沙季が、直後、両親のいない『完全に二人きりの二日間』を過ごすことになる第九弾。両親の一周年記念旅行で不在の中、ルーティンを意識して悠太との適度な距離感を維持しようとする沙季と、変わってゆく周囲との関係性。球技大会でのそれぞれの頑張り、丸の最後の高校野球の夏を真綾の誘いで観戦したり、悠太自身も少しずつ変わりつつあると思うんですけど、それ以上に彼に見守られながら世界を広げてゆく沙季がいいですね。そんな二人をこれからも見守りたいです。
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よっち
『推し』たちと隣人になった大学生・天童蒼馬。カオスな日常が続く中で、『推し』声優であるひよりのライブ開催が決定する第二弾。喜ぶ蒼馬はひよりへのサポートをしたり、大学ではミスコンの出場を断る真冬を説得するよう頼まれたりする中で、蒼馬のためならと真冬が承諾したミスコンの日程が、実はひよりのライブと被っていることに気づく蒼馬。いい感じにまとまったなと思う時こそ落とし穴が待っている展開でしたけど、しっかりと理解してもらえているからこその優しさがとても心に染みました。みんなで行く旅行がどうなるか今から楽しみですね。
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よっち
後宮で失踪した姉の身代わりで妃となった弟の高玉蘭。今度は寵妃・楊貴妃の発案で後宮の妃嬪が集う盛大な宴が開かれる第二弾。楊貴妃ではなく玉蘭に詩を捧げて酒に毒を混入した疑いをかけられた李白、結婚を厭う掟破りな公主様の婚約相手が起こした乗馬中の事故、後宮で起きた火焔妃の祟りといった事件を、あらゆる毒に通ずる毒妃とともに玉蘭が解決する展開で、依然として行方不明の姉は気になりますが、意外と状況が見えている玄宗皇帝や楊貴妃だったり、通説とはまた違った角度から描かれる登場人物たちがなかなか印象的な物語になっていました。
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よっち
霊や「死人の夢」を見る大学生の奥津湊斗。彼が神隠しから生還して復学した高原玲奈と運命的な出会いを果たす青春ホラーミステリ。幼い頃より特異な霊感体質に苦しめられ、他者と接触を持たないようにしてきたのに、たびたび怪異に苦しめられ周囲から距離を置かれる玲奈が気になって手を差し伸べる湊斗。自分の力を活かして彼女を脅かす取り憑いた女性、神隠しと噂される女子大生や子供たちに対峙し、彼女を救うために奔走するのに、なぜか友人になることは拒否する湊斗が面倒くさくて、そんな二人のこれからの物語をまた読んでみたいと思いました。
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よっち
パイロットの夢を諦め外資系ホテルで敏腕ホテルマンとして働いていた入社5年目の高橋治真。そんな彼がNALのCA配属前提の総合職募集を知り航空業界に飛び込むお仕事小説。治真が出会うプロ意識の高い先輩CA紫絵やグランドスタッフ茅乃、指導教官オブライエン。そして絆が深い大学時代の友人たちとパイロットだった父の秘密。描かれる航空業界ネタも面白かったですが、とびきり有能なのに苦い過去を抱えるどこか危うい治真と周囲の関係が本当にいい感じで、真相を知った治真がこれからどうするのか、またこの物語の続きが読んでみたいですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
クソガキ3人の最後の1人源道寺朝華とも無事に再会できた有月勇。妙に甘えてくる朝華に戸惑いつつも、10年ぶりに4人で過ごす夏が始まる第三弾。彼女たちの過去エピや新世代クソガキたちのエピソードも絡めながら、祭りやプールにキャンプと勇にぃと一緒に夏を満喫する美少女JK3人を描く展開で、共通点を持つ未夜や抜け目なくアプローチする朝華は分かりやすかったですけど、一見そんな風に見えない真昼もまた、ずっと抱えてきた強い想いがあったんですね…。勇にぃに対するそれぞれの想いがどう関係を変えてゆくのかこれからが楽しみですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
夏休み明けの初日。全国の小中高の学校で大規模な爆発が発生。瑠那と凜香が通う日暮里高校にも事前に爆破予告があり、校内を調べるとプラスチック爆薬が見つかる第十六弾。2人の機転により最悪の事態は回避されたものの、行方が分からなくなっていたあの女生徒も登場して、瑠那たちとの対立は激化してゆく展開の中、ワクチン攻撃、ロケット攻撃、核攻撃、細菌兵器となかなかど派手な展開が待っていて驚きましたけど、それでいてそこから日常が始まるのがそれはそれでこの物語らしいのかな…登場した結衣も頼れるお姉さん役として成長を感じました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
青龍の后を病から救い出した矢先、ついに宿敵である玄武公の長男・尊武にその正体を知られてしまった董胡。尊武は突如、自分の専属薬膳師として董胡を共に連れていくと告げる第五弾。正体を黙っている代わりに董胡を青龍の地へ同行させた尊武。一方、自らの告発が力を持っていた医師が捕まえることに繋がり、青龍の医師体制が崩壊してしまったのかと苦悩する董胡。非情になりきれないその優しさが仇となる場面もありましたけど、尊武も思っていたほど悪い人物ではないのかもとしれないですね。そこからの急展開でどうなるのか、続刊が気になります。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
今日本でできる製本にはどんな種類があるのか。90種類超の製本方法について、デザインのひきだし編集部が豊富な写真と文章とで徹底的に大紹介する一冊。基礎知識としての本の各部名称や製本の基本、上製本・並製本・中綴じの本がどうやって作られるのか。上製本・並製本・中綴じやリング製本、和綴じ種類にはどんなものがあるのか、様々なバリエーションを紹介していたり、加工技術のなめなめもーるなど、この手の本にしてはタイトル通りのコンパクトなこの本に書いてあることをざっくりとでも理解していると、本を見る目が少し変わりそうですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
名探偵ばりの司書がいるれんげ野原の中にある秋葉図書館。謎を抱える利用者を、誰もが知る古典や名作や、知る人ぞ知る本をそっと差し出して、解決までやさしく導くシリーズ番外編。曾祖母の残した開かずの文箱、離婚した妻との『風と共に去りぬ』を巡る勘違い、自転車で歩行者をひき逃げしたという冤罪、失踪したブックカフェの猫、図書館開設準備中に発覚した旧家の秘密など、図書館を訪れる利用客たちの悩み事をフォローする推理が今回もなかなかに冴えわたっていて、図書館開館前のエピソードがあるとは思わなくて、なかなか興味深く読めました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
同じ地方都市で生まれ育ち、再会した三人。一度は行き詰まりかけた彼と彼女たちが、それでも「生きる」ために必要な救済と再生をもたらす物語。夫と別れ4歳の娘を育てるシングルマザー朱音。朱音と同じ保育園に娘を預ける専業主婦・莉子。転勤で故郷に戻ることになった園田。お互い何も知らなかった時には警戒していた相手が、話すうちに少しずつ印象を変えてゆく展開で、園田の視点もなかなか興味深かったですけど、やはりシングルマザーの覚悟を決めた朱音と、このままでいいのかと思い悩むようになってゆく莉子の距離感の変化が印象的でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
狼の化身ルティアが抱えていた心の呪縛を解き、教科書を巡るアケントでの争いに終止符を打たせたコル。そんな彼らが薄明の枢機卿を騙る偽者が現れたことを知る第九弾。目的だった聖典印刷の目処も立ち、全世界の聖職者が集う公会議に向け、一人でも多くの味方集めが重要とな状況で、出鼻をくじくように届いた薄明の枢機卿の名を騙る偽者が現れたとの報せ。自身の謙遜が仇となって自分が本人であると証明できないコルが決断を迫られる展開で、ようやく自分の存在が持つ価値を自覚したコル、一方でミューリもまた成長を感じさせてくれて良かったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
美しい海に囲まれた離島・玖輪島の波止場で、客の出迎え待つ民宿の息子・辰水の前に現れた十五歳の少女・沙織。彼女が怪異と出遭い、その身体に死の呪いを受ける青春サスペンス。悩みを抱え、ひとりで島を訪れた沙織との淡い青春の日々。沙織が夜の入江で人魚と出会い、受けてしまった美しい身体を蝕む死の呪いを解くために、刻限が迫る状況で嵐の中を奔走する辰水。ストーリー自体はオーソドックスで、結末もややあっさりめな印象はありましたけど、何より夏の島ならではの雰囲気を魅力的に描いた、とても爽やかなひと夏の物語だったと思いました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
肥料として農業を支え、人類に不可欠な元素リン。持続可能な農業システムが崩壊寸前の状況で、そう遠くない未来に枯渇するとされるリンを巡る争奪戦に警鐘を鳴らす一冊。増え続ける人口を支える食糧を賄う上で、貴重な肥料として農業に欠かせない元素リン。鉱床をめぐって各国が血みどろの争奪戦を繰り広げる一方、海洋や河川に垂れ流され汚染し続けている矛盾。食糧危機を回避するために今すぐすべきこと、各国で始動しはじめたリン再利用技術も紹介されていましたが、地球上にあるリンの七割近くがモロッコに埋蔵されている事実に驚かされました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
土砂災害による行方不明から9年後、奇跡の生還を果たした祇王芯夜。大学生になっても「生き神様」と噂される芯夜が、もたらされる作られた怪異の真相を暴く共感覚ミステリ。同居人で幼なじみの矢鳥笙を経由して奇怪な相談が舞い込む、お寺に夜な夜な浮遊する火の玉と心を読むあやかし・サトリの呪い。立て続けに起きた子供の失踪と鬼子母神、そして久しぶりに帰郷した故郷で遭遇する炎に包まれた「火前坊」と過去の真相。笙兄とのコンビも味があってなかなか良かったですが、怪異を解き明かす中で見えてくる人の業の深さがじわじわ効いてきました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
加速度的に発展するAIにより人々が仕事を奪われ、尊厳を求めてネオ・ラッダイト運動が引き起こされる近未来。そんな中、テロの首謀者と関わりを持つ女子学生が機械を抱いて海に飛び込むシスターフッドSF。組織に関与していたことは認めながらも、逮捕理由となった器物破損に関しては頑なに否定した千鶴。孤立気味だった彼女を認めてくれた親友・悠を襲った悲劇。冷ややかやな目で見ていた悠の彼・有村の活動になぜ関わるようになったのか。千鶴の真摯な想いはどこまでも親友のためにあって、真意が明らかになってゆく結末がとても印象的でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ついに50代に突入し始めた団塊ジュニア世代。73年生まれの著者が、当時の出来事を振り返るノンフィクション年代記。1970年から2020年代の約50年間にわたる社会、メディア、生活の変遷。あるいはこの時代に何が生まれ、何が失われたのか。ロス疑惑や北の国から、MSX、とんねるずなどの1980年代、宮沢りえやバブル崩壊、ドーハの悲劇の1990年代、あいのり、小泉劇場やiPhone、ライブドアショックのゼロ年代、アナログ停波や東日本震災、半沢直樹や東京五輪の2010年代など、当時を振り返る構成は懐かしかったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
三十三歳の遼賀が受けた、あまりにも早い胃癌宣告。ショックを隠せない彼の元に、郷里の岡山にいる弟の恭平からかつて山で遭難した時に履いていたオレンジ色の登山靴が届く家族の物語。東京でレストラン店長をしていた遼賀、地元岡山で体育教師をする弟・恭平、そして通院していた病院で看護師として再会した矢田泉。兄弟には一緒に遭難を乗り越えた揺るぎない絆があって、矢田とは高校時代共に過ごしたかけがえのない思い出があって、遼賀を慕う彼らに支えられ、覚悟を決めて最後まで精一杯やりきったその結末には心揺さぶられるものがありました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
父親に年上の従兄・春日要との縁談を勝手に決められてしまい、怒り心頭の元士族のひとり娘・有栖。おてんばな彼女と問題児のコンビで謎を解くレトロモダンミステリ。資産家の息子で知的で優しい美貌とは裏腹に、悪戯好きでキザ、素人探偵気取りの要。強引な縁談が、春日家が所有する高価な人形を無くしたことが絡んでいると知った有栖は、何とか人形を見つけだし縁談を白紙に戻そうとする展開で、人気少女小説の作者探し、帝都を騒がす連続婦女誘拐事件の真相を一緒に探るうちに、彼のことが気になってゆく素直になれない有栖が微笑ましかったです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
同盟を結んだ異民族クルムの援軍も得て、ついに瑞燕国に帰還した雪媛。神力で朔辰軍の侵攻を退けたという噂は都にも届き、民衆は神女の加護に沸く第十二弾。碧成を捕らえ皇帝の証である玉璽を持つ環王が使者を送ってきて、皇帝として祝福せよと求めるもののそれを拒絶する雪媛。都中の尹族を捕らえるよう命じ、一人ずつ処刑してゆく環王に動揺するものの、多くの人の想いに支えられてそれを乗り越える展開は、彼女がこれまで積み重ねてきたものを考えると、ようやくここまできたかと思いましたね…この物語がどんな結末を迎えるのか続刊に期待です。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
久しぶりに実家に帰郷した大学1年生の早瀬瑞希。4年間抱いていた後悔から目を背けていた彼が、大切な人たちの笑顔を懸けたやり直しに挑むタイムスリップ青春小説。幼馴染の夏帆、大好きだった兄・千尋と三人で交わし、果たされなかったある約束。失われた大切な存在、変わり果てた家族、笑顔をなくした幼馴染の姿を目の当たりにして、中学生の頃に先生から聞かされた『とっておきの秘密』を思い出す瑞希。当時の自分が知らなかった状況を知ってゆく中で、後悔を取り戻すために代償を恐れず奔走して引き寄せたその結末がなかなか素敵な物語でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
聖霊教による王都襲撃の傷も癒えぬ中。使徒となった親友の言葉に導かれるように、アレンのララノア共和国派遣が決定。使者となったリリーに、アレンの危機を予見したステラとティナも合流する第十五弾。課せられた任務は対聖霊教同盟の締結。蠢動する聖霊教。生けるララノアの英雄と王国を出奔した剣聖。歴史の闇に封じられた氷龍、そして旅にひょっこり同行してきた謎多き迷子の少女の正体。あちこちで策謀を重ねる聖霊教に対して、力を得たティナとステラのサポートを得ながら対峙する展開でしたけど、親友との再会がどうなるの気になりますね…。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
選ばれし者のみが参加を許される魔導新人祭。学園中が代表選抜に浮き足立つ中、終焉教団の襲撃を退けた謎多きルクスの秘密を探るため、王女アルクエーナが学園に体験入学する第二弾。学園にやってきたアルクエーナが、突然ルクスに弟子入りを志願して、自称妹弟子ティアや鉄拳聖女のルビィも交えた恋のバトルが勃発。一方で学園にいる彼女たちを襲う終焉教団の狡猾な罠と、明らかにされてゆくアルクエーナやルクスが狙われる理由。キーマンも登場していろいろと物語の構図も見えてきた今回の展開でしたけど、ラブコメ展開もいろいろ期待しています。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
重要任務で仲間を逃がすため死亡した伝説的スパイ〈蜃気楼〉。失敗の責を取らされ、敵国の帝国スパイ養成機関に潜入した仲間の少女たちのもとにエドガーが編入するスパイファンタジー。危険な場所に送り込まれた元部下たちを救うため、正体を隠して潜入するエドガー。今回は彼と気づかぬまま全力で排除しようとしたり、懐柔しようとするかつての部下たちの攻勢をしのぎながら、同じ変装科のカリンを相棒に、実戦さながらの定期試験に潜む陰謀の真相を追う展開でしたけど、これから敵として対峙した他の少女たちとのエピソードにも期待したいですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
真面目で人気者の生徒会長・清瀬まつりが、夜の渋谷で一体何をしているのか偶然知ってしまった志木颯大。捻くれていて寂しがり屋な彼女と紡ぐ青春小説。秘密を知った颯大を別人のような笑みで脅迫するまつり。彼が意識する彼女の親友・藤沢ゆきとの恋をけしかけ、共に過ごす時間が増えてゆく中でまつりのことも意識するようになってゆく颯大。まつりの複雑な事情が明らかになってゆく一方、それぞれの本音が見えてくる展開はなかなか来るものがありましたけど、それでも本当に大切なものを身体を張って守った気概とその結末には心揺さぶられました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
家族水入らずな入鹿家にもやってきた夏休み。しかしいつもベタベタしてくるのに大人しすぎる兄ガチ勢な妹の久留里が、大好きな兄の光雪と血が繋がっていなかったことを知ってしまう第二弾。夏休みに友人の七尾兄妹と一緒に行った田舎でのお泊りや海水浴、浴衣で行った夏祭りに、まさかの両親の離婚危機。突っ込まずにはいられない両親の喧嘩はなかなかあれでしたが、ストレスを溜めに溜め込んだ挙げ句の久留里の爆発は、バイアスで全然話が通じない兄を見ていると仕方ないですよね…あれは。光雪をどう振り向かせるのかこれからの展開が楽しみです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
ネトゲで知り合い、初対面なのに下着姿で一緒にゲームをした、見た目地雷系の美少女リヨン。彼女との出会いをきっかけに、地雷系の従妹や後輩も彼にアプローチしてくる青春ラブコメ。お互い本名も知らない、付き合ってもいないゆるい関係が心地よくて、それに触発されて従妹の寧々やコンビニでよく会うバイトの沙羅にも懐かれてゆくアキ。地雷系ヒロインになぜか懐かれて、迫られてタジタジになる構図には苦笑いでしたけど、突然音信不通となった秘密を抱えるリヨンに向き合うために、彼女たちの助けも借りて奔走する展開はなかなか良かったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
夏休みの終わりに、ついに付き合い始めた卓也と紫音。けれど二人の関係について周りに内緒にすることにしたことで、夏休み明けの学校でちょっぴりスレ違い気味になってゆく第三弾。一緒に見に行った花火大会の思い出、夏休み明けの席替えや付き合ったことを内緒にしているがゆえのすれ違い、そして文化祭本番のサプライズゲスト。卓也への視線や女の子に話しかけられる姿に落ち着かずヤキモチを焼いたりする心配性の紫音が微笑ましかったですけど、彼女の性格を考えるといっそのことああしておいた方が安心ですよね(苦笑)これからの二人にも期待。
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よっち
四方を山に囲まれた閉塞感のある田舎町、阿加田町。この町の高校でいじめを受けて不登校になっていた中川栞の家に、同居人として父の友人の娘・佐藤冥がやって来るラブロマンス復讐譚。冥が栞だけに告げた、三年前に凄惨ないじめに遭い自ら命を絶った冥の姉・明里の復讐。阿加田神社に伝わる血塗られた祭儀『オカカシツツミ』を行い、七人を殺す計画を立てた冥に協力する栞。復讐と逃避行の日々の中で芽生えてゆく確かな想いがあって、逃れられない定めに二人がどう向き合うのか、やや意外と感じた結末は思っていたよりも穏やかで正直救われました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
人とは少し違う感性を持った女の子・磯原めだか。就職のために実家を離れたものの、上司のパワハラに耐えかねて心を病み、実家にとんぼ返りしてバスタブで暮らし始める物語。おおらかな父や二度のがんを克服した母、兄や幼馴染たちに囲まれて育ち、逃げ戻ってからは兄の協力も得て着々と構築してゆく快適なバスタブ生活。そこから巡り巡ってVTuberデビューや、なかなか深い思索をする日々が待っているとは思いませんでしたが、磯原家の状況が変わってゆく中で家族たちの想いや覚悟を受け止めためだかの成長と決意を応援したくなる物語でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
育英生選抜試験を無事突破した真琴成と環伊那。世界権競争本戦に臨む二人の前に、最下位から6位まで押し上げ突破したダークホース的存在で、如奇抜な格好の少女・唯村阿久麻が現れる第二弾。現経済界の<帝王>九十九弥彦と成の因縁、そして課題として出された循環可能型未来都市モデルの提案、九十九に対抗するため奏晶や調布といったライバルたちとの協力を模索する成。今回は因縁の相手を意識し過ぎて焦りから足下を掬われた感がありましたけど、むしろ自分たちの現在地を知るいいきっかけになったのかもしれないですね。ここからの逆襲に期待。
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よっち
霊能力者の無耶師や、化物にすら畏怖される獄門家。その末裔たる娘・獄門撫子が、自らを恐れもせずに笑う無花果アマナとの出逢いにより少しずつ変わってゆく伝奇ファンタジー。美しく忌まわしい化物を喰らうさだめの少女と、普通の人間を自称するアマナが立ち向かう、無耶師の旧家に出た鬼退治、箱詰される人身御供、学園にあざなえる呪い、人を幻惑するけもの、かたちなき化物。積み重ねてゆく二人の関係性と、明らかになるそれぞれの背景があって、繋がってゆく過去の深い因縁を断ち切って、大切なものを見事取り戻した鮮烈な結末が印象的でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
転校初日に驚愕の狂乱全裸祭を引き起こした片桐真友。二代目ドスケベ催眠術師を名乗る彼女が、師匠でもある初代ドスケベ催眠術師の息子・佐治沙慈を仲間にしようとする青春ラブコメ。過去と決別するため、縁を切って苗字まで変えたサジ。すっかり合理主義者となっていた彼を半ば脅すようにして仲間となる契約を交わす真友。もたらされる悩みをドスケベ催眠術師として二人で解決してゆく中で、真友の壮絶な過去が掘り下げられ、サジが必死に隠していた秘密が暴かれる苦い展開でしたけど、それでも大切なものを見出してゆく結末は悪くなかったですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
本を読みたくても、読むことができない状態、つまり、「本の飢餓」の問題を解消し、読書バリアフリーの世界を実現するため、その環境を整えるための取り組みや、これから必要なことを紹介する一冊。本の飢餓問題とは何か、少なくない「プリントディスアビリティ」の状況を解説しながら、読書バリアフリー法や、点字資料、音声図書、布の絵本、LLブック、といった資料と著作権の問題、そして大活字本が解説大きくページを割いていましたが、今後はまだ課題もあるものの電子書籍などデバイスを使用したものが主流になっていくのかもしれないですね。
がらくたどん
2023/08/18 09:49

ご紹介ありがとうございました(*^。^*)

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よっち
今や驍国の皇帝となった九垓に、高飛車に求婚した芳国の皇女・璃珠。冷たくつれない九垓を、かつて彼を愛し子としていた百花の魔女の記憶を持ったまま転生した彼女が幸せにする中華風ファンタジー。かつて芳国最強の魔女とされ、いわれのない罪で斬首された華陀。人質だった自分を可愛がってくれた彼女を慕い忘れられず、自暴自棄になっていた九垓。彼の未来を守るため何とかしようとする璃珠に、九垓がかつての面影を見出してゆく展開で、思わぬ元凶の存在には驚かされましたけど、二人らしい関係性を取り戻してゆく結末がとても素敵な物語でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
母を亡くして天涯孤独となりながら、母の友人を師として自分の腕を頼りに髪結い師として生きてきた天下井華弥。窮地を助けてくれた亡き母が結んだ婚姻契約を持つ梅景斎と契約結婚を始める物語。脅迫まがいの求婚を受けた華弥に手を差し伸べた斎。彼が仕える現人神の美幸専属の髪結い師となる提案に、現状打破と母の意図を知るため、斎に嫁ぐ決意を固める華弥。彼女の技術で美幸もより美しくなっていって、狙われる彼女を守る斎との不器用な距離感もなかなかいい感じで、自らが活きる居場所を見出した彼女のこれからをまた読んでみたいと思いました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
父と共に伯父が所有していた枝内島を訪れた浪人中の里英。島の視察を終えた翌朝に同行していた不動産会社社員が殺され、犯人から十戒を課されるミステリ。島内にリゾート施設を開業するため集まった9人の関係者たち。殺人犯を見つけてはならないという戒律を課されて、島内の爆弾に怯えながら指定された3日間を過ごす中で起きる殺人。限定された状況で犯人いかに計画的に犯行を重ねていったのか。振り返ると確かに首を傾げた箇所がいくつかあって、二人を中心に進めてきたストーリー、用意周到に完遂させた犯行が繋がってゆく結末はお見事でした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
友人、商会、騎士団。仕事を通じて人との繋がりを広げていく魔導具師ダリヤ。開発品の流行に制作下請け拡大と、彼女の魔導具開発が想像を超えて広がってゆく第5弾。新たにオズヴァルドから魔導具師の教えを受け、素材となるスライム養殖場で研究主任イデアと意気投合。そして意外と重要なターニングポイントだったと感じたヴォルフの兄グイードや従者ヨナスとの邂逅。彼女の良さでもあるその真っ直ぐな気性を失わせないよう、周囲がいろいろ手を回し始めている気がしないでもないですが、見方を変えればそれだけ注目を集めているということですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
遠征時の騎士達の食事環境が良くなればとさらに奮起するダリヤ。急発展する若手商会長として魔導具師として、彼女に思わぬ試練が訪れる第四弾。魔物討伐部隊との取引により、思いがけぬスピードで王城へ出入りするダリヤのロセッティ商会。新たな商材、軽量小型化した『遠征用コンロ』も新たに魔物討伐部隊への導入が検討される中、待ったを掛けてきた往生の財務部長ジッド。ここで周囲の力を借りるのではなく真っ向勝負を挑むダリヤには危なっかしさと同時に成長も感じましたけど、周囲もフォローを入れたくなる彼女らしさがとても良かったですね。
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よっち
利己的な動機に基づいて、自然淘汰される中を生き残ってきた生物進化。そこで多くの事例が観察される利他的な行動を植物学者と動物学者がタッグを組み、カギとなる「共生」という戦略をもとにその謎の答えに迫る1冊。なぜ利他的な行動というものが生まれたのか。進化に使えるものは何でも使ってきた生物たちが、共生することで見出した活路。昆虫と植物の華麗な騙し合い、植物と菌のコミュニケーション、腸内細菌との共生から見た超生命体としての人類など、共生することは必ずしも利他的行動ではない生物たちの営みをなかなか興味深く読みました。
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よっち
様々な人を巻き込んで進んでいくダリヤの魔導具づくり。商会長としても魔導具師としても、少々危なっかしいところのあるダリヤに対し、周囲の者はそれぞれの想いを募らせる第三弾。ヴォルフやダリヤの周辺事情も描かれて、時には魔剣づくりに挑戦しながら、ヴォルフに使い勝手のレポートを依頼した五本指靴下と中敷きが、悩める隊員たちの心を鷲掴みして話が動き出す展開で、なのに彼女は泡ポンプボトルや魔導コンロの小型化にも手を広げて次々と構築されてゆく人間関係には苦笑いでしたけど、ウォルフとの関係は周囲の方がやきもきしちゃいますね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
突如として始まったロシアの侵攻で変わった日常に対して、ウクライナの今を生きる人々は何を感じて、日々をどう暮らしているのか。戦時下で生きる人々の声を、ジャーナリストが実際に現地で取材した1冊。ロシアの突然の侵攻をウクライナの人々はどう受け止めたのか。消滅した50万人都市とロシアとの文化と言語の対立、ボランティアがさせる市民生活、彼らは何のために戦うのか、ミサイルが落ちてくる日常、市民が語る大統領など、やはり様々な優先順位や考え方を持つ人がいて、それをとりまとめて困難に向き合うことの難しさを改めて感じました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
社会保障の一環として設計され、身近でありながら関連する法制度は複雑な日本の医療と介護。時とともに変化してゆくそれらをめぐる法制度を、国内外の例とともに語る一冊。日本国憲法の中で医療介護制度がどう位置づけられているのか、どのような事情から変更が加えられたのか。そして1999年から激増した医療事故報道からの医療不信と激増する医療過誤訴訟、倫理委員会と医学研究、医療情報の利活用といった実状から、世界との協調体制や比較も交えて解説されていて、分かりやすい情報提供だけでなく理解しようとする姿勢も重要だと感じました。
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よっち
運転手がいないレベル4で事故の責任を負うのは誰か?自動運転「レベル4」の施行に向けて、世界の取組みも例に、実装に立ちはだかる倫理、法、社会に受け入れられる方策を探る一冊。自動運転レベルごとにどこまでできるのか、日本や世界の自動運転に向けた取り組みを紹介しつつ、焦点となる誰の命を優先するかをAIに委ねられるか、法的責任をどうするのか、事故時の刑事責任といった課題を挙げていて、マイナンバーを巡るあれこれを眺めていると、日本が自動運転レベル4を社会的に受容するハードルは相当高いな…と思わずにいられませんでした。
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よっち
婚約破棄を機に気の赴くままにものづくりをするダリヤ。ある日、魔物討伐部隊の騎士ヴォルフから、沼地への遠征は足元の環境が悪くて憂鬱だという部隊が抱える悩みを聞く第二弾。悩みを聞いたダリヤが試験的にヴォルフに渡した乾燥魔法を付与した五本指靴下と風魔法を付与した中敷き。それが思わぬ反響に繋がる展開で、彼女自身もまさかこんなことになるとは微塵も思わず、どこかピンと来ていない印象でしたけど、いろいろとサポートしてくれる体制が着々と構築されて、ヴォルフの周囲も彼女の存在を認識して、今後の展開が楽しみになってきました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
家政婦と女中はどう違う?家政婦は歴史上、いつから家政婦と呼ばれるようになったのか?戦後80年近くにわたり放置されたねじれた歴史を戦前に遡って描き出す一冊。ある家政婦の過労死裁判が浮き彫りにした労働基準法や労災保険の適用外とされる家政婦という立ち位置の歪さ。大正時代に生まれた派出婦会に始まり、そもそもの営利職業紹介事業の大部分が女中紹介だったこと、事業規制の時代からのサバイバル、そこから長らく続く家政婦紹介所の仮面という構図には驚かされましたが、著者の挙げる家事介護派遣などの何らかの対処は必要と感じました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
五大アヤカシが力を持つもうひとつの日本。母を亡くし義母と義姉に迫害される生活を続けてきた春日部莉子が、指名された義姉の身代わりとして酒呑童子という鬼の嫁に嫁ぐファンタジー。嫁を食い殺してしまっているのではと言われる相手に、ひっそりとお屋敷に向かった莉子に掛けられる「欲しかったのは、端からおまえだ」という酒呑童子の言葉。愛を知らなかった莉子が自分を認めてもらえて、一途に大切にしてくれる彼のもとで初めて愛を知っていって、たとえ何があっても変わらない愛を誓える揺るぎない二人の絆がとても優しくて素敵な物語でした。
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よっち
まもりの妊娠が分かって、幸せいっぱいの葉二。ところが葉二は育休を取れないと判明する番外編第二弾。経営者は育休の対象でなく里帰り出産と準備を分担して乗り越えることを決める二人。保活だけでなく近くで見つかった物件をリフォームして新居としたりと、いろいろ並行して進める葉二がパワフルだなあと思いながら読んでましたが、なぜ性別が分かってまもりが微妙な気持ちになったのかに爆笑したり、リフォームに関するやりとりになるほどなと思ったり、二人で一緒に考えてゆく様子が伺えて微笑ましかったです。もっとこの続きが読みたいですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
奇蹟的に退院した4人。美澄による「龍くんの許嫁になった」宣言から急転直下、龍之介の懇願で美澄だけでなく、なし崩し的に好位置とほのかも同居して高校生活が始まる第2弾。1週間に3つのドッキリが襲いかかるという予告を受けた好位置。入学式でフォローしてくれた好位置に、ほのかは恋人のフリを本物にすべく告白のタイミングをうかがって、筋金入りに素直じゃない元カノの美澄も少しずつ変わって行く展開を見ていると、龍之介は…?と思いましたが、ここで彼の元婚約者も登場したりで、ここから物語をどう動かしてゆくかを続刊に期待ですね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
新技術『写真』が誕生し、思い思いの新しいアイディアに挑戦するミイス市民。一方アーニャは先輩のエメラダの寿退社が迫り、担当引き継ぎに追われる第二弾。天使なリリスと悪魔なリリスの取り替え騒動。ダメ人間製造人狼女子とマザコン気味なウザギ男子の嫁姑問題、そして写真を使ったブライダル雑誌出版を思いついたアーニャ。しかしそこからのゴシップ誌騒動で、幸せだったはずの人の過去が暴かれてゆく急展開には愕然としましたが、それでも自分が見てきたものを信じてくれる人がいて、こういう時にこそ活躍する彼の存在には救われる思いでした。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
秋葉原の《女神》との戦いから二ヶ月。リハビリや訓練にあたる「カローン」のもとへ、監視局からの出向という形で新女性隊員タカナシ・ハルが送り込まれる第二弾。上層部からの監視であることは明白なハルの経歴と態度に、過去の自分を重ねて手を差し伸べる決意をするカグヤ。一方で全てを救いたいと奔走する彼女に突きつけられた、勇者になった少年からの明確な拒絶。反発を覚えるハルがそれでも何もかもを諦めないカグヤの熱い想いに触れ、少しずつ変わってゆく展開は良かったですけど、厳しい状況はこれからも続きそうで、続刊が気になりますね。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
「you」へ復帰した凛音が、的確なサポートでアクセ販売会を大成功に導く様子を目の当たりにした日葵は、悠宇の一番の理解者であり続けるために“you”を抜けることを決める第七弾。二人の間に大きなわだかまりを残した文化祭の初日。またもや思いつきで悠宇の恋人に専念することを告げた日葵のイチャラブ攻勢。一方、凛音の家でケーキ屋のバイトをしながら試行錯誤を続ける悠宇。あれだけ懲りずに迷走を繰り返して、二人の一方通行な関係性にしっかりと向き合わなければこうなるという必然の結末でしたけど、なかなか厳しいですね、これは…。
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よっち
大国に対抗する実力を示したことで世界から恐れられる存在となった達也。現状の世界体制の維持を願いその命を狙う組織に、黒羽姉弟とその部下たちが立ち向かうスピンオフ。魔法大学に入学した黒羽亜夜子と文弥が、達也のことを狙う海外マフィアの影を感じ取り、彼らを守るべく暗闘する黒羽姉弟。実力はあってもその美少年っぷりをヒロインたちにからかわれる文弥、以前と比べると心境の変化も伺えた亜夜子の黒羽姉弟とあのチームナッツたちも絡めて対処する展開は、それぞれの成長や変化も感じられて面白く読めたのでここからの物語の広がりに期待。
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よっち
王国に仇なした神竜が、「竜殺しの女王」に葬られて百年。歴代女王の献身によって繁栄を享受していた王国の暗部が明らかにされるシリーズ第三部。歴代女王と同じ神の力の「蝕み」に倒れ苦しむ姉ブリュンヒルドの想いも背負い、王国を護る決意を胸に戴冠の日を迎えた五代目女王の娘クリムヒルトが知らされる王国最大の闇。王国を繁栄させる王の役割とは一体何なのか。あり方を巡って対立する初代女王から使える老臣ウォレンと姉妹たちという構図でしたが、過去の呪縛を断ち切ることで直面する何とも皮肉な結末に、統治の難しさを痛感させられました。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
全てホエールズ、ベイスターズを巡るエピソードで綴られる、ベイスターズを愛する登場人物たちを描いた連作短編集。物静かな高校の先生が連れて行ってくれたスタジアムの思い出。予備校に通う女子高生と青年の出会い。家業の電気店を継いだ若者の好きなもの。洋食店のシェフの父で応援団長だった祖父と初めて出会う少年野球でピッチャーの息子。自分はファンというわけではなかったですけど当時は父親の影響でよく観てましたし、低迷期とか関係なく応援し続ける複雑な気持ちとか、それでも心から好きなんだと思う気持ちが心に響くそんな物語でした。
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よっち
上手く行かなかった作家デビューの試練を乗り越えて、「星読み」に改めて向き合う決意を固める神宮司桜子。そんな彼女が同級生に告白される第三弾。初めての告白にどう向き合うべきか思い悩む桜子と、フォローしつつもそれぞれどこか複雑な高屋と柊。相手を知るために同級生と行った初デート、何か違う気がして参加したオンライン相談、自分の求めるスマートな恋愛と現実のギャップ、船岡山珈琲店に取材に訪れた高屋の元カノの存在もあったりで、真摯に悩む姿が桜子らしいなあと思いましたけど、恋を知らない三人の関係もいつか変わるんですかね…。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
家での面倒な事情もあって凱国の後宮で不正を取り締まる宮正を務める魏蛍雪。刑部令である祖父から大好きな捕り物をするために後宮で女性武官に扮する皇帝のサポートを命じられる中華後宮ミステリ。渋々引き受けた蛍雪が皇帝・趙燕子の相棒として、呪詛を訴える投げ文、蛇に咬まれて死んだ女嬬、失踪した嬪といった後宮で次々と起こる事件に挑む展開で、事件を追ううちに明らかになってゆく後宮の闇。なかなか個性的な妃嬪もいて、そもそもの原因を思うとこれはこれでどうなんだ・・・とは思いましたけど、彼に振り回される蛍雪も大変ですね(苦笑)
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よっち
ひょんなことから、経験がほぼない、しかも少々面倒な後輩・花恵にソロキャンプを教える羽目に陥った千晶。気乗りしないのに買い物に付き合わされただけでなく、一緒にキャンプに行くことになる第二弾。自分が見ていた動画配信者の影響でキャンプに興味を持ち、経験のある千晶に教えを請うてきた花恵。そんなお守りにいろいろ苦労させられたり、売り場にキャンプ用の食材コーナーを作ったり、天敵と思わぬ場所で再会する今回は、千晶も大変だなと苦笑いする場面も多かったですけど、経験からの手助けや提案で風向きも変わりそうな今後の展開に期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
黎暉大国の冬の朝。宮廷に呼び出された優蘭たち寵臣夫婦が緊張状態にある黎暉大国と杏津帝国に関する情報の信憑性を精査するよう命じられる第八弾。杏津帝国皇弟の娘・魅音の亡命希望と、後宮妃の藍珠からもたらされた同皇弟の愛妾・神美が両国を滅ぼそうという計画。優蘭は藍珠を信じて、唯一の手がかり指輪の紋章について調べるため、紋章学に詳しい皓月の友人を訪ねた珠麻王国。そこで大商人の影響力を感じたり、皓月は杏津帝国に直接使節として赴いたりと今後に向けた布石の展開でしたけど、大きな陰謀と秘密をどう上手く収めるのか続刊に期待。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
呪竜騒動へのクロックフォード公爵の関与を疑うモニカ。だが確証は得られず、呪いの後遺症である左手の痛みと、第二王子への疑念を抱えたまま新学期を迎える第六弾。フェリクスが左手を負傷した学園関係者を探し始める一方、なぜかそれぞれ別の形でモニカを意識する三人の編入者がやってくるモニカにとっては悪夢のような展開。さらには七賢人の在り方を揺るがす一大事まで発生してつい笑ってしまいたが、彼女を大切に思ってくれる人は確実に増えているのに、巻き込まれ体質は相変わらず健在で、今後に向けて着々と打たれる布石に続刊が楽しみです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
洗礼で詳細不明な『武器マスター』の能力を手にしたハイセ。幼馴染のサーシャと冒険者になるも、能力上手く使えず戦力になれなくてパーティーから追放されてしまう異世界ファンタジー。罠にハメられて地獄を見たことで異世界の武器を喚び出す能力に気づき、二度と裏切られないよう数々の魔物を単独で撃破して、ソロで異例のS級冒険者となったハイセ。ハイセに絡むエルフの少女プレセアとの出会いもあって、何より真逆のアプローチからS級冒険者になったサーシャとはお互い意識せずにはいられなくて、そんな二人を軸とした今後の展開が楽しみです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
内気な空野かけるが大学で出会った周りから浮くほど美人でよく笑い、自分と真逆で明るい女性・冬月小春。目が見えくても真っ直ぐな彼女のありようにいつの間にか惹かれてゆく青春小説。最初はどうすればいいのか戸惑い、それでも気がつくと目で追っていて、相手のことを考えてしまうがゆえになかなかあと一歩が踏み出せない恋。急展開から諦めたくない想いと厳しい現実の葛藤があって、念願だった花火を絡めた儚くてかけがえのない思い出を心に刻み、それぞれの近況が綴られてゆく思いもしなかったその結末に、この物語の本質があったと思いました。
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よっち
六年付き合った彼氏に手酷く裏切られたOL麻友が出会った合法復讐屋エリス。彼女の元に持ち込まれた依頼が描かれる連作短編ミステリ。自分勝手な男に弁護士資格と法律知識を活かして、地道に復讐への準備を整えて追い詰めてゆくエリス。以降は慎重な小悪党相手の副業による死の究明、小児愛者の強制わいせつの思ってもみなかった真相。SNSで暴露中傷する者の正体といった様々な依頼に対して、小四の秘書メープルも協力して、巧みにアプローチも変えながら見事な手際で相手を追い詰めてゆく展開はなかなか面白くて、これは続刊も期待したいです。
が「ナイス!」と言っています。
よっち
乾隆帝から嘉慶帝へと譲位がなされ、永璘も群王へ昇格。お抱えの洋式糕點師として地位も待遇も安泰に思われた彼女に、様々な方向から人生の難題が降りかかる第八弾。乾隆帝の譲位による自身にとっては平穏な日々、その崩御からの変化と郡王妃薨去。今の境遇の幸せを噛み締めながらもどうしても諦めきれなかった想い。そのまま生きるという選択肢もある中、自らがどう生きるべきか葛藤しながら真摯に向き合ったマリーの決断はまさに波乱万丈で、正直こんな展開が待っているとは思いませんでしたが、ある意味とても彼女らしい結末だったと思いました。
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よっち
小国ハーゼンヴェリアのしがない写本屋の息子だったスレイン。母を亡くしたばかりの彼が、王族たちの急逝により実は自身が王の隠し子だと知らされ、突如王位継承を迫られる成り上がりファンタジー。最初は事態の急変についていけず戸惑いながら、覚悟を決めて知識も経験も足りないことを自覚し、持ち前の聡明さとひたむきな努力で周囲に認められつつあったスレイン。そしてガレド大帝国からの突然の宣戦布告。侮られて難しい選択を迫られる中、諦めずに妙案で陥った窮地を打開することで自らの資質を示して、認められてゆくその結末は見事でしたね。
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よっち
三人の少女を繋ぐ町であった殺人事件。夏休み、置き去りにされた謎を追いかける彼女たちに、想像もしていなかった危険が迫る青春ミステリ。祖父の農業を手伝い琴子たちと遊んでくれたお兄さんの正体、祥子の想い人・土屋が告げた意外な疑惑、そして新聞部の沙也香が調査する廃ホテルの事情から思わぬ形で繋がってゆく三十年前の事件。彼女たちの捜査はわりと危なっかしくてハラハラすることもありましたけど、エピソードの繋がりを垣間見せながら、パズルのピースを組み合わせてゆくように真相が浮かび上がってくる構図はなかなか上手かったですね。
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よっち
ついに自分の思いを大に伝える決心をした塔太郎。同じく大に想いを寄せる総代との「約束」にけじめをつけるため、塔太郎は彼を呼び出す第八弾。将来的に喫茶ちとせの店長にならないかという話が持ち上がり、勉強のために「清水焼」の陶芸体験に行く大、新京極でのヨーロッパの現代魔法使いのペット大捕物、総代と向かう東京への旅。そして東京で二人が巻き込まれてしまったあやかし絡みの騒動。窮地に颯爽と現れる展開には否が応でも盛り上がりましたけど、自覚はあるのに向き合えない悩んでいる時期が長かっただけに、本当に良かったと思いました。
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よっち
アーニアでの仕事を終えて、今度は英雄エルナの依頼で大森林未開の地の調査へと赴く一行。混迷する事態に皮肉な運命が待ち受けるダークファンタジー第二弾。大森林未開の地の調査依頼での激闘。死んだはずだった伝説の英雄ジャンヌとの再会と、思ってもみなかった副団長ルミア離脱。明らかになるルミアの過去と事情、拉致されたアスラ救出に向かう団員たち。公然と英雄殺しを疑われても平然とするアスラも突き抜けていますが、優先順位がハッキリしていて迷わない団員たちの判断基準もすっかり彼女に染まっていて、これはもう対決不可避ですかね…。
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よっち
魔法国の貴族に転生した少女ミーティア。生活魔法しか使えないことが判明した彼女は父から虐げられ、十歳の幼さで危険な辺境へと追放される転生ファンタジー。『最高にかっこいい悪女になって、自由で楽しい人生を送ること』という夢を抱くミーティアが、辛いときも傍にいてくれた侍女シエルや有能なワケあり執事ヴィンセントに支えられ、厨二発想が上手くハマって動き出す人生。これまで家族や周囲が酷すぎたせいで領民達からの好感度が急上昇、悪徳貴族に目をつけられてもやり返して、理想の悪女目指して邁進する彼女がとても素敵な物語でしたね。
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よっち
人の意識をコピーした「カティス」が生まれた近未来。人類が消失していた世界で、「カティス」の女性ミチが、失われた過去の記憶と生き続ける意味を探し始める終末旅行ミステリ。自殺ができず、孤独な時間に絶望していた彼女が出会った〈カティス〉の少年アミ。そんな彼との旅の中で出会う江ノ島のカフェを営む女性、長野を目指し娘の墓を探している男性、新宿御苑で作品を作り続ける芸術家、成田で出会った宇宙人に彼を殺されたという女性。旅先で出会う〈カティス〉とのエピソードもまた印象的で、二人の旅の続きをまた読んでみたいと思いました。
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よっち
事故で兄を亡くした苦い過去を抱え、贖罪の気持ちから救助災害ドローンを製作するベンチャー企業に就職した青年ハルオ。そこで巨大地震が発生して地下に残された「見えない、聞こえない、話せない」女性の救助に動く物語。崩落と浸水で救助隊の侵入は不可能。時間制限もある中で一台のドローンを使い、目も耳も利かない中川を誘導する前代未聞のミッションに挑むハルオ。ギリギリの綱渡りの状況に、暴露系YouTuberの妨害、さらに障害者疑惑まで持ち上がり雑音も多くなる中、諦めずに活路を見出してゆく意外で納得の結末には驚かされました。
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よっち
武士社会の先例や道理に基づくとされる御成敗式目。初の武家法はどのように生まれ、どう受容され、なぜ有名になったのか様々な角度から検証する一冊。制定された鎌倉時代がどういう状況だったのか。内乱や飢饉で社会基盤が揺らぐ中で何を目指したのか。「道理」をキーワードに幕府の権力の及ぶ範囲を定めていて、当時の女性の権利や庶民がどのように規定されていたのか、裁判がどのような形で行われていたのか、式目がどのように派生していったのかが解説されていて、当時の幕府や人々が何をどう意識していたことが伺えてなかなか興味深かったです。
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よっち
年々魔力が減り続け「空っぽ聖女」と虐げられていたティアナ。呪われた帝国の皇妃として送り出された途中で襲われ、帝国の大聖女・エルセだった前世を思い出す転生ファンタジー。辿り着いた帝国で皇妃として迎えてくれた、眉目秀麗でかつての弟子だった皇帝フェリクス。最初は契約結婚と割り切りながらも優しかった彼が、一緒に呪いの浄化を目指す中で彼女に想いの人の面影を感じるようになって、でもやはりこういうのは真相がバレてからが楽しいですよね(苦笑)いい感じになってきた二人は果たして呪いを解消できるのか。今後の展開が楽しみです。
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よっち
スラム育ちの暗殺者からの転生者で公爵令嬢セレナが、今度はその頭脳と戦闘能力を見込まれて、第一王子のエヴァンと共に隣国からの留学生三人組の世話係を任される第二弾。不始末の決着を期待してアストラに丸投げしてきた隣国リエンブール。腹違いの兄弟で、王太子の命を妾腹双子兄妹が狙う厄介な構図に巻き込まれたセレナが、王太子シャガードの護衛につく中で彼を鍛え、王太子も覚悟を決めてゆく展開で、相変わらずなセレナと周囲の関係性が面白かったですけど、騒動も落ち着くべきところに落ち着きましたかね。暗部に堕ちた彼女の再登場も期待。
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よっち
新宿で50年以上続く漢方薬局てんぐさ堂にやってくる様々な悩みを抱えた患者たち。薬剤師試験に3回落ちた新米店主・奈津子と漢方医学のプロ宇月が、患者が抱える不調と謎を解き明かす漢方ミステリ。敷居が高いイメージを変えようと努力する奈津子、漢方薬の知識も兼ね備える薬剤師たちが対応する、薬剤師が患者に不可解な忠告をした理由、元教師が木の実を恐がるのはなぜか、味覚をなくしたグルメリポーターを襲った悲劇、毒草を探す会社員の目的。漢方の知識も交えながら、やってきた人々の悩みを解き明かすエピソードはなかなか面白かったです。
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よっち
男を見る目がなくても前向きで、たくましく生きるあすみを取り巻く女子たち5人それぞれの生き様を描くスピンオフ短編集。タイで働く彼氏とは付かず離れずの関係を続けるフリーの旅行プランナー仁子、公務員の順也と結婚したものの早くも新婚生活には暗雲が漂う菜々花、大手企業に勤めながらパパ活をする優奈、雇われた飲食店で理空也と働き始める美織、家出中にSNSで出会った健太郎と結婚したミルキー。あすみの生き方が彼女たちにとって意識せずにはいられない存在なのも分かるような気がしましたが、第三者視点はなかなか興味深かったですね。
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よっち
特許権侵害などを警告された企業を守ることを専門に東奔西走する凄腕の女性弁理士・大鳳未来。今度は出荷寸前に専門商社から商標権侵害の警告を受けた「いちごの名前」を守るために戦う第二弾。宮城県久郷出身の大学研究員・初田優希が開発に成功したいちごの新品種・絆姫。商標権を取得した大手商社にいったいどの段階で名称が漏れたのか。意図的に悪意を持ったそのアプローチに対して刻々と迫る期限、そして出荷できない大量のいちごという分が悪すぎる状況でも、決して諦めない未来が採った斜め上の解決手段には流石に度肝を抜かれました(苦笑)
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よっち
部活を引退し、卒業を待つ身となった中川夏紀。そんな彼女の残された高校生活と、彼女視点による傘木希美、鎧塚みぞれ、そして吉川優子のありようが描かれる『響け! ユーフォニアム』シリーズ番外編。希美に抱いていた罪悪感、改めて明らかになるみぞれと周囲の関係性、そして相棒とも呼ぶべき優子との関係など、同じ南中卒組で唯一中学時代に吹奏楽部でなかったこと、そして密度の濃かった二年間と副部長としての仕事など、彼女たちに対する複雑な想い、そして共に過ごして育まれていた確かな絆を見事に描いてくれていてなかなか良かったですね。
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よっち
古いパソコンに見知らぬ連絡先からメールが届いていることに気ついた蒼井怜。コンタクトを取った人気VTuberの火鳥アリサから、FPSのゲーム大会に出場するためのコーチを依頼される青春小説。サミクロの伝説のプレイヤーだった頃の感覚を取り戻しながら、アリサやチームメイトのセツナ、メグたちを鍛えるうちに慕われてゆく怜。VTuber要素自体はあまり活きなかったですけど、昔を思い起こさせるプレイを垣間見せることでかつての仲間や彼を目指したヒロインたちを刺激して、彼自身も熱い想いを取り戻す展開はなかなか良かったですね。
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よっち
元・大聖女として長年頑張って来たのに、妹分に嵌められ冤罪で処刑されたローズ。目覚めると二年前の秋に戻ったことに気づき、我慢を止めて推し活に邁進するファンタジー。魔族と最前線で戦う推しの元に向かうため、わざと失態を犯して追放されるローズ。死神と呼ばれる推しのギルに認めさせて小隊に居場所を得た彼女が、ギルをお世話して死なないようにフォローし、仲間を増やして裏切り者をどうにかして、推しのために我が身を省みずに悲劇を回避するために奔走するローズが健気でしたけど、最後まで諦めなかったその結末には救われる思いでした。
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よっち
函館の食品加工会社に就職した新社会人の草壁。しかし観光客で職場近くの飲食店が使えず、先輩・中濱の勧めでお弁当を作り始める物語。ご当地グルメの開発に大忙しの日々を送る中で、中濱が参考にしているというSNSも見ながら、お弁当を作り始める草壁。内緒のアカウントのレシピを話題に、作ったお弁当で昼休みをともにする中で草壁が抱いたある疑問。サンマの『さ』巻き、鮭のおにぎらず、ホッケのカレームニエル、旬のブリといった函館の食材をちりばめたエピソードには播上夫妻も登場して、恋も仕事も一生懸命の草壁がなかなか良かったです。
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よっち
縁切寺・東衛寺の娘で、離婚専門弁護士の松岡紬。離婚相談に来た相手に家族はいろんな形があることを伝えて、最良の離婚を提案するリーガルエンタメ。夫のモラハラと浮気に耐えられなくなって相談しに来て事務員に居着いてしまった聡美。行方不明になった妻の捜索を依頼された腐れ縁の専属探偵・出雲。元妻の友人に相談され紬を紹介する父・玄太郎。そして入籍していない同性婚の離婚協議、養育費減額を目論む聡美の元夫。彼女を支える周囲の視点も絡めながら、方向音痴で天然だけれど依頼人には真摯に向き合ってゆく紬を応援したくなる物語でした。
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よっち
派遣切りにあい求職中の七穂。疎遠だった親戚の隆司が鬱で休職したと聞き、抜群の家事能力を見込まれて隆司のお食事&見守り当番として奮闘する物語。エリート街道まっしぐらのイケメンだったのに、祖父の残した古民家に閉じこもる日々を送る隆司。そんな彼にご飯を食べさせたり掃除したりしながら、かけがえのない日々を積み重ねる中で少しずつ変わってゆく二人の距離感、明らかにされてゆく隆司が休職した理由。お互いの存在が刺激になって、そっと背中を押してくれるかけがえのない相手への思いを積み重ねていった結末はなかなか印象的でしたね。
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よっち
薬草への鋭い感覚を有する「雛子」が、生涯を薬道に捧げて生きる鳳山。戦により混迷が深まる中、雛子の中でも優れた能力を持つイトナが雫を巡る争いに巻き込まれてゆくファンタジー。斎宮にして王族の娘・未央の匙子に任命され、彼女のために力を尽くすことを決意するイトナ。隣国の日向国も巻き込んだ熾烈な戦。日向国王子・安曇や対立する異母兄弟・六連の存在。そして雛子と天の雫を巡る真実。新事実が明らかになるたびに、果たして誰を信じるべきか何度も心揺さぶられながらも、最後まで信念を貫き通してみせたその結末が印象的な物語でしたね。
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よっち
名物社長で有名な大阪北部・蛍石市の老舗遊園地「ほたるいしマジカルランド」。自分たちの悩みを裡に押し隠しながら、お客様に笑顔になってもらうため、従業員が奮闘する姿を描いていく物語。社長が入院したという知らせが入り、動揺する従業員たち。アトラクションやインフォメーションの担当者、清掃スタッフ、花や植物の管理人、そして社長の息子など、どんな人にでもそれぞれの立場なりに悩みがあって、ふとしたきっかけから周囲の人たちもまた悩みを抱えていることを知って、見る目や自分のものの見方が変わってゆくそんな優しい物語でしたね。
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よっち
これまで「LGBT」と一括りにされることが多かった「T=トランスジェンダー」について、さまざまなデータを用いて現状を明らかにすると共に、医療や法律をはじめその全体像をつかむための入門書的一冊。トランスジェンダーとはどのような人たちなのか。性別を変えるには何をしなければならないのか。トランスの人たちは家庭や学校教育、就労といった面でどのような差別に苦しめられているのか。そして、この社会には何が求められているのか。今の社会はトランスの人が当たり前に生きていくことがいかに難しいかということを改めて実感しました。
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よっち
トマ・ピケティによる国際比較と歴史の観点から「格差」について語った講演をまとめた一冊。社会は平等に向かうべきとの思想はいつ始まったのか、所得格差と資産格差の違いについて、累進課税や世界の資産家の巨額税金逃れについて、債務についてどう考えるべきか、ジェンダー格差をどう考えるか、自然資本の破壊、炭素排出制限量など、世界が直面する諸問題を取り上げていて、経済・財政・公的債務・富の再分配からの解決には様々な角度からの視点が求められていること、問題を丸投げしないことの重要性がとても分かりやすくまとめられていました。
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よっち
元刑事の河辺のもとにある日かかってきた電話。友が遺した暗号に導かれ、40年前の事件を洗いはじめた河辺とチンピラの茂田はやがて、隠されてきた真実へとたどり着くミステリ。過去を語るために思い出してゆく、封印していた四十年前の記憶。仲が良かった五人組の若き日々と悲劇。二十年前の再会と挫折。暗転したそれぞれの人生と苦い思いがあって、遺された暗号の意味を巡るうちに新たな事実も明らかになっていって、その真相にたどり着くまでにずいぶんと遠回りした感もありましたけど、紆余曲折の末に迎えた結末がなかなか印象的な物語でした。
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よっち
絵を描くこと以外なーんにもできない、推しの神絵師で義妹ギャルの一ノ瀬涼風。彼女と同居する新太がマネージャーになってほしいというファン冥利につきる最高のお願い事をされてしまう第二弾。朝も当然のように起きられず、一人では学校へ行けそうにない涼風をお世話して、絵師としての案件が破綻している彼女のマネージャーとしてもサポートする新太。二人の秘密を握って彼を脅迫する地雷系ギャル安城唯も掴みどころのないキャラでしたけど、涼風もこれまでの印象が変わる意外な一面も見せてくれて、今後の展開がますます楽しみになってきました。
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よっち
学園の襲撃やユーリの暴走、数々の困難を乗り越えついにユーリへと想いを伝えた空。限られた刻の中で少しずつ距離を縮める二人の前に、吸血鬼の少女クリスが現れる第二弾。積極的に空へ好意を伝えるクリスに、次第に焦りを募らせて恋することの意味を知ってゆくユーリ。クリスが空に執着する理由と、彼らの前に現れたもう一人の少女が抱えている事情。英雄を巡る過去がまた明らかになって、クリスたちが直面している状況もまた複雑で切なくなりましたけど、みんなが誰かを想ってのすれ違いにしっかり向き合って乗り越えることができて良かったです。
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よっち
律を取り巻く恋の気配に焦りを覚えたことを自覚する生徒会役員を務める自称完璧美人こと雛森さくら。律を意識するヒロインたちが少しずつ自らの想いを自覚してゆく第三弾。いつの間にか律と下の名前で呼び合う涼音。彼を意識して恩返しがしたい、元気づけたいとますます距離が近くなってゆく来栖さん。他の男子なら恋に落ちる計算尽くな仕草も、律にはやっぱり通用しなくてヤキモキするさくら視点も絡めながら、姉やヒロインたちとさくらの実家の旅館に泊まる旅行をきっかけに、自覚したヒロインたちとの構図もはっきりした今後の展開が楽しみです。
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よっち
離婚した両親のようになりたくないという思いから、恋に慎重な高校生・城戸彰吾。ある日、義妹・ゆいなと幼馴染・梓に告白され、親友にしてクラスのご意見番・真優に恋愛相談する青春ラブコメ。密かに彰吾のことを想いながらも、頼れる親友として二人の想いにどう応えるべきか真摯にアドバイスする真優。一方、ゆいなと梓の恋心をむしろ燃え上がらせてしまいドツボにハマってしまう彰吾。義妹や幼馴染はあれだけぐいぐい行っても落とせなかったのかとは思いましたけど、戸惑う彰吾に寄り添ってくれた彼女を意識してゆく構図には納得感がありました。
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よっち
新人の暴走をかばって命を落としたベテラン刑事・竜胆が、異世界の命を狙われた侯爵令嬢セラに転生して、自らを取り巻く事件の解決に挑む転生ファンタジー。侯爵令嬢という慣れぬ状況に戸惑いながら、侍女セシルの手助けも得て新生活を送り始めた竜胆。調べるうちに昏睡の裏に事件の影を感じて、セシルを助手に錬金術師のライカに調査道具を製作してもらったりしながら、刑事の経験を活かして犯人の調査を開始するセラ。登場人物が少なくて物語の構図自体はわりとシンプルでしたけど、ベテラン刑事が侯爵令嬢に転生したらどうなるかを楽しめました。
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よっち
聖剣を破壊し、そこに封印された天使を解放するべく調査を開始したザガン。さらには暗躍するマルコシアス一派や魔族の出現など様々な難題を抱える中、ザガンは新たな一手を打つ第十七弾。サガンの計画に基づいて世界を激変させてしまい、渦中のシャルをすっかりポンコツな人にしてしまったゴメリの恐るべき一手。そして現存する最古の<魔王>フォルネウスとの交渉役として派遣されたシャックスと黒花。いろいろ気になる要素も出てきていますが、今回はある意味新婚旅行的要素もあった諦めない二人の奮闘が引き寄せた結末には救われる思いでしたね。
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よっち
幼い頃から一途に想いを寄せてくれていた葵との同棲生活を経て、彼女のことを一人の女性として改めて好きになった雄也。可愛すぎる美少女JKとの歳の差同棲ラブコメ第二弾。正式な婚約者同士となり、いい意味で遠慮がなくなり素直に甘えられるようになってきた葵。一緒に居るだけで幸せを感じる一方、ちゃんと恋人らしいこともしたい雄也がクリスマスデートを計画する展開で、葵の友人・瑠美と彼氏とのダブルデートだったり二人の甘い関係は順調でしたけど、同志の飯塚まで恋人ができてしまった不憫な上司・千鶴さんもいつか報われて欲しいですね。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/08/23(3688日経過)
記録初日
2013/07/27(3715日経過)
読んだ本
10287冊(1日平均2.77冊)
読んだページ
2973453ページ(1日平均800ページ)
感想・レビュー
10180件(投稿率99.0%)
本棚
70棚
性別
血液型
B型
職業
専門職
現住所
埼玉県
外部サイト
URL/ブログ
https://yocchi.hatenablog.com/
自己紹介

こんにちは。普段は図書館と書籍仕入れに関わるお仕事をしています(近刊情報収集/出版物流関係/在庫システムなども担当)。仕事のついでに面白そうな本がないか探していて、とりあえず自分が読みたいと思った本さえ読めてさえいれば、わりとまあいいかと思えてしまう行動原理が少し残念な人。

好きなジャンルはボーイミーツガール、青春小説、部活小説、お仕事小説、ミステリ、冒険・中華ファンタジー、歴史・戦記、SFなど。コメディ調より落ち着いた雰囲気の物語志向。意外な展開や難解さがウリのお話も嫌いではないですが、どちらかというとベタで王道な構図が分かりやすい、最後は良かったなと思えるお話が好みです。

基本的には著者買いが多いですが、興味を持ったらテーマやジャンル・作家などにはあまりこだわらず何でも読みます。人に本を薦めるのが趣味の本を読むついでに人生を送る雑食系読書廃人。

娘(11年4月生まれ)の読書記録用アカウント。
http://bookmeter.com/u/562586

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